DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

最後くらい当てたいものだけどねぇ…

詰パラ1月号は越年が確定した(明日は土曜日)。

 

予想の前に他の場での話をいくつか。

白井英治

悲願の黄金ヘルメットを獲得したが、選考順位1位の馬場貴也が2着で4700万円を獲得したため、年間獲得賞金はGP終了時点で馬場の方が100万円強上回っていた。しかし、その後馬場は年内の斡旋がない(次は1月3日からのびわこ正月シリーズ)のに対し、白井は12月26日~1月1日までの徳山正月シリーズへの斡旋があった。優勝戦は越年しているので2022年の賞金対象外だが準優勝戦までの賞金は2022年の賞金にカウントされるので、この5日間の賞金で逆転して「真の賞金王」に輝くチャンスがある*1

正月シリーズ(GWやお盆も同様)はグレードは一般だが賞金が少し高く設定されていて、予選・一般が1着で15万円(通常は賞金の高いドリーム戦とかも今節は同額)。つまり4日間の予選で「7戦5勝2着2回」すれば出走手当とかも含めて12月30日終了時点で「賞金王確定」である【*2】。

…うっかり初日Fとかやらかしたら大事件だったが、結果は予選を「6勝2着1回」と文句なしの結果で走って30日の時点で「賞金王が確定」。おめでとうございます。

 

・豊田結

以前の記事にも書いたように年末の多摩川に出走。ダッシュ戦(2日目の2号艇は前付けがあってダッシュ4コース)では展開がなかったが、3日目1Rの1号艇は2コースまくりを牽制してしっかり逃げ切っている。…予想は「2の2着」という発想に至らず死亡(笑)。しかし後半の3コース戦も後方に沈んだし、やはり狙い目は海水面?

 

多摩川と言えば静波まつりという公式のイメージキャラが存在する(業界でこういった萌えキャラ?が作られたのは彼女が初だったように思う)。設定は「ボートレース多摩川専属のアイドルレーサー」…彼女を見ていると馬を擬人化した某コンテンツがとても穢わしいものに見えてしまう(個人的見解)。彼女(というかボートレース多摩川は今回のコミケ(C101)にも出展しており(今回が初出展ではない)、しかも今回はボートレースVRも出展している(来場者が体験できる)…行きたかったなぁ(笑)。

各種SNSも展開しており、たまに下の画像だけのツイートがある(直近だと昨日。画像は引用させていただきました)。

…これを見るとこちらまで神妙な気分?になる(理由は後述)

 

…ここからが本題のQC三番勝負。

なんと今年は22点でも優出漏れという(GPを含めても)ほとんど例がない超ハイレベルなトライアル*3】。

その次点に泣いた香川、夏冬連覇の夢は途絶えたが成績も機力もこの中では上位、進入は枠なりが濃厚ならばインのここは死角が見当たらない。

問題は相手。今節の選手コメントの中に「今節は伸び型の調整をしている人が伸びていない」というのがあった。実際「伸ばしてナンボ」のスタイルの高田と堀之内が苦戦しており、その2人のコメントによると「伸び型で調整してようやく周りと同じくらいの伸びになる」との事(単に機力劣勢なのか他に理由があるのかは分からない)。普段だったら3コースの高田の(それこそ「怪獣」の比喩がピッタリな、突き抜けて頭まで見込める)強烈まくりが有力なのだが、今節は前述の理由からあまり過度な期待ができない。ならば相手は順走で2、あるいは2と3がやりあったところを4が最内差しで抜けていくか、のどちらかしか思いつかない。よって1-24-2345の6点で。

 

昨年のQCファイナリストだった渡邉優美が(比較的インが強い部類の住之江で)準優勝戦ただ1人のイン逃げポールポジション。2日目のイン戦は凹んで敗れたが4日目5日目のイン戦はしっかり決めている。4日目→5日目(準優勝戦)→最終日(優勝戦)とイン戦が3連続で続くのは優勝への「王道パターン」とも言われており【*4】、最後も1艇身(.15)以内のスタートで押し切ってくれそう。イン戦1着率80%オーバーという安定感も後押しする。

…のだが、地元で気合の入る⑥落合が前付けを示唆しており波乱の可能性も無いとは言えない。あるとしたら1236/45か126/345か…

枠なりだったら②金田は差し、③西岡は外まくりが濃厚。そこに④清埜や⑤宇野の差しがどこまで届くか、という事で手堅く行くなら1-23-全、宇野は女子選手の中でもスタート力のある選手なので勢いあるまくり差しが刺さる可能性に期待するなら1-5-全。1236/45でも同じ方針で行けそう、126/345だったら③のカドまくりに期待して3から流し

 

何だか物凄いデジャヴ感しかない出走表。それもそのはず、昨年の優勝戦と1号艇2号艇が同じ組み合わせ。しかも6人中5人が昨年と同じ選手である(昨年は①平高②田口③渡邉優美④遠藤⑤守屋⑥平山)。昨日の記事に書いたように「現実的に一番有利だった」平高が1号艇(こんな予想が当たっても全然嬉しくないがな)

昨年は2コースからの「まくり」を喰らっている(STは①平高.18②田口.12)同じ轍は踏めないだろうが今節は0台のスタートがない上にF持ちとスタートに不安が。田口は昨日の(試運転中の)転覆の影響もなさそうなので05くらい覗いたらまたまくってきそう。そこで2人がやり合ったら内がガッポリと空く(平高は覗かれたら多分張ってきそう)ので③以下の出番が来るわけだが、その場合外目を回るであろう③守屋よりも最内を回れる&機力が全体的に良さそうな④平山にとって最高の展開になりそう。なので「穴は」4から全流し(何故先に穴目から語るのかは聞かない事)。普通にスタートが揃った場合はよくある展開(②が差して③がまくり差し④が最内を突く、という流れ。…この展開に「何か名前を付けたくなる」のだが)になって①が押し切り濃厚。⑥長嶋も機力がいいので3着を絞るのは得策ではなさそう、という事でメインは1-234-全といったところ。

…ただこちらもその⑥長嶋が動く可能性を示唆しているらしいが、こちらは機力がいい(展開を突ける)モーターなので案外あっさりと枠なりになるかも。なので非枠なりの可能性は今は考えない。スタート展示を見て非枠なりだったら心変わりする可能性はあるけど(笑)。

 

先ほどのまつりちゃん画像(本来はLINEのスタンプ)の意味…多摩川のレースでスタート事故(フライング返還欠場)が起きると発信される(この時の画像は何種類かある)。…Fはダメですよ。

…ここにその画像を載せたせいで優勝戦でF発生、なんて事になったらマジで「呪い」かも知れない(笑えない)

*1:今回の流れについて「白井に対する忖度だ」などとぬかすアホをネット上で何人も見たが、斡旋は原則1か月以上前に決まるし、正月シリーズの開催時期はレース場によって差があるので「GP後の人為的な介入」は不可能である。

*2:ちなみにもらえる手当は前検合格=12,000円、モーニング・デイレースの出走手当=1日23,000円(1回走りでも2回走りでも同額)、また予選2着の賞金=105,000円。

*3:もし香川が第3戦で4着だったら長嶋が「23点で次点に泣く」というとんでもない結果だった。

*4:厳密には予選トップ通過で「自力で優勝戦1号艇を掴める」のが王道なのだが、細かいことは気にせんといて(笑)。

4日目まで終わって

予定通り(?)発熱して寝床でレース観戦。

トライアル2走後の暫定順位は以下の通り。

※一部間違いを修正。ほとんどのメディアは21点をボーダーとして記事を書いている(実際21点がラインになる事が多い)が、20点でも通過できた年や21点でもダメだった年もあるので一応20と22も表記した。

…ちなみに3戦目で「全員が枠番の数字と同じ順位でゴール」した場合勝戦の枠順は①平高奈菜②田口節子③平山智加④香川素子⑤守屋美穂⑥遠藤エミ(21点)、次点は20点で長嶋万記になる。…例年通りのボーダーじゃん。

 

暫定1位の守屋美穂はラストが6号艇。枠番抽選で「緑玉」が出た瞬間大きく天を仰ぐ姿が。一応1着ならポールポジション確定だがいかんせん6号艇… 一方で枠番的に最も有利なのは暫定4位の平高奈菜だろうか(こちらは抽選で「白玉」が出た瞬間絶叫ガッツポーズ)。

・「11Rで香川が2着以下&守屋が3着以下」で「平高が1着」なら(田口が1着でも)逆転ポールポジション

・守屋2着の場合香川と平山は1着なら1号艇(両方1着の場合は選考順位差から平山が上位)、両者2着以下なら守屋が1号艇。平高は2号艇以下。

 

それ以外のいくつかのパターンを想定してみると、

1.11Rで「田口が1着・守屋が2着」

…12Rで平高1着の場合「①守屋②平高③田口・・・」

…12Rで平山1着の場合「①平山②守屋③田口・・・」

…12Rで平高・平山ともに2着以下「①守屋②田口・・・」

2.11Rで「田口が1着・守屋が3着」

…12Rで平高1着の場合「①平高②田口③平山#・・・」

…12Rで平山1着の場合「①平山②田口・・・」

…12Rで平高・平山ともに2着以下「①田口②平高・平山#・・・」

※「#」はその選手が2着だった場合。3着以下の場合守屋がその枠番になる。

3.11Rで「田口が1着・香川が2着」

…12Rが平高→平山の決着だと4人が26点で並ぶ大激戦。上位着順→選考順位から「①平高②田口③平山④香川⑤守屋・・・」このパターンの場合、優出(6号艇)のボーダーが18点まで下がる可能性もある

…12Rが平山→平高の決着だと「①平山②田口③香川④平高・・・」

…12Rで平高・平山ともに2着以下「①田口②香川・・・」

4.11Rで「香川が1着」

…12Rで平山1着なら「①平山②香川・・・」それ以外なら「①香川(守屋2着、平高1着でも届かない)・・・」

 

…これ以上考えると頭痛が悪化しそうなので終わり(笑)。

年末に向けての準備

27日、4回目のヤクワクチン接種。この日しか予約が取れなかった(28、29日は副反応で寝込む可能性が高い)ので27日以降は有休(つまり26日で自分は仕事納め)

会場はエルプラザ、彩棋会の会場になっている和室と同フロア。もし彩棋会当日に予約が取れていたら「今からヤク打ってきます」とか言って中座していたかも知れない(彩棋会の前日くらいに接種券とかが届いたので無理だった)。

 

接種後「年末年始の生活費と軍資金*1を降ろすために北洋銀行へ。…ATMコーナーには「…今日は25日だっけ?」というくらいの長蛇の列が(間違いなく27日)。ATMに並ぶのはあまり好きではない(というか好きな人なんて多分いない)が、他にやるべき事はほとんどないし、降ろさないと何もできないので並んで10分ほど待つ。

…待っている間は並んでいる人の「手元」を観察していた。何を見ていたのかと言うと

あらかじめカードと通帳を手元に用意している人はどれくらいいるだろう?

正確な数までは数えていないが、感触としては「3%くらい」。ちなみにその3%の中には自分が入っている。最近は時間がもったいないとか言って動画を倍速(以上)で見る人が増えているが、その割にはこういうところでのタイムロス(ATMの前に着いてからカードとかを出すのは案外時間がかかっている)を気にしないのはどういう事なのだろう、と思う。

 

その後軍資金を「チャージ」するため三菱UFJ銀行へ。…こちらは待ち時間ゼロ、この差は何だ。察するに北洋銀行は年末年始に新システム移行を行うため全てのサービスが停止する(期間は12月30日21時~1月4日7時)ので、その前にやる事をやっておこうと駆け込む人が多かったのであろう。

 

おそらくゲーセンに行けるのは今年最後だろう、という事でノスタルジア交響曲第9番第4楽章"歓喜の歌"』(通称「第9」)をプレイしてゲーセン納め。アホみたいに鍵盤をバシバシ叩かせる=疲れる曲なので(そもそもピアノの曲じゃないだろう)あまりやりたくはなかったが(じゃあやるな)、まぁ一応「儀式?」という事で(こういう事をやるゲーマーは全国に沢山いますから、絶対に)。

 

帰宅する途中に棋王戦の結果を知る。…最近の藤井聡太は腹の中で「この俺に後手番で横歩取りをぶつけてくるなんて        」と思っているように見える。

 

いよいよQCトライアルが始まる(予想記事は最終日だけの予定)12人の中でもっともいいモーターは11R6号艇の長嶋万記がゲットした11号機だとか。でも6号艇だしどう取捨判断すべきか…

*1:勿論使い道はホープフルステークスでも東京大賞典でもない。

減量の効果あり?

最初にお断り。

今回の記事は「女性の体重の話」が出てくる。一般人はともかく公営競技(や柔道のような「体重制」のあるスポーツ)では女性と言えども体重の話は避けて通れない事なので、そういう事も分からずに「女性の体重の話をするなんて失礼な奴だ」と上から目線で決めつける人はこの先を(というかこのブログを)読まないで下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12月19日~24日の日程でボートレース浜名湖で開催されたヴィーナスシリーズ。直後にクイーンズクライマックスが控えているせいでA1級の出場はなし、A2級も5人とメンバーがちょっと(以上に)寂しいシリーズではあったが、このシリーズでちょっと懐かしい名前が出ていた。

豊田結(とよ ゆい)。静岡支部の女子レーサー。昨年5月のレース後から産休に入っていて今回がおよそ1年7か月ぶりの復帰戦

女子選手は200人以上いるのでその全てを網羅してるわけではないが、その中から何故(失礼ながらそれほど実績があるわけではない)豊田結の名前が目についたのか、それはこの選手の事を初めて知った時の衝撃(?)のせい。

自分がボートレースを知って間もない頃、浜名湖で開催されていた女子リーグ(当時と今とでは女子戦の名称や仕組みが違っていた)を見に行った時。出走表(当然全員女子)にはいろいろな項目が記載されていて、中には「選手の体重」の欄もある。レースは最低重量(女子は47㎏)が定められているので出場選手はほぼ全員が47㎏前後であるわけだが、そんな中に一人だけ「56」という数字が記載されている選手がいた。それが前述の豊田結(109期なので計算が狂っていなければ当時まだデビュー1年未満の新人)。

自分は最初「これって誤植か何かじゃないのか?」と思ったが、公式サイトに記載されている彼女の体重は間違いなく56㎏だった(それ以上の時もあった)。本人も浜松市の広報紙みたいなやつ(静岡支部の選手を紹介する欄があった)で「体重をなかなか落とせなくて苦労している」と答えていた記憶がある。ボートレースで10㎏オーバーがどれほどのハンデになるのかはなかなか想像がつかないが【*1】、カートをやっていた自分は感覚的に「10㎏オーバーなんて『百害あって一利なし』だろう」と思った*2そんな事があったので彼女の名前が記憶に残っている。…他の人より体重が重い、という理由で記憶に残るなんて自分もたいがい失礼な奴である(笑)

その後の経歴は詳しくは知らないが、浜松オートの選手と結婚し、自分に万舟をもたらし(笑)昨年5月から前述のように産休に入りこの度復帰してきた。その初日の選手体重は「52.4㎏」まだ最低体重から5㎏ほどのオーバーではあるが、最盛期(?)から見たら5㎏くらいの減量である。前述の理論で言うなら「これまでと比べて1周あたり0.3~0.4秒(レース3周で1秒)くらい速く走れる」わけで、いろいろなアドバンテージ(地元水面、A1級不在、前回優出しているモーター)があったとしても予選7走5連対で予選6位(しかも復帰後初1着は今節の覇者となった中谷朋子のイン戦を2コース差しで破ってのもの)、優出こそならなかったが最終日も2着2本。長期休養明けとは思えない、というか休む前より成績がいいような気がする(公式HPで過去3節の節間成績が見れる)

…これって絶対に減量の効果があるよね、という話になる。帰郷してから体重が増える一方である自分が言ってもあまり説得力がないけど(笑)。

ちなみに彼女の今後は多摩川一般(QCと同一日程)→年が明けて鳴門のオールレディース。多摩川はともかく(?)鳴門は体重超過の影響があまり出ない海水面なので多摩川は淡水)チェックしておいて損はないかも?

*1:以前もチラッと書いた「10㎏増えると1周あたり0.7秒ほどのロスになる」という実験(その実験動画はこちら)が行われたのはその数年後。

*2:カートの場合厳密には『一利もない』とは言い切れず、人間が重い→マシンの重心が高くなる(カートにおいてドライバーは全重量の40~50%を占める重要な「パーツ」でもある)→タイヤを地面に押し付ける力(≒グリップ力)が増える。晴天時は大したメリットではない(それ以上に過重によるパワー低下のデメリットの方が大きい)が、滑りやすい雨天時はタイヤにかかる力が大きくなる分コーナリングの速度を上げられる(軽い人より速く走れる)、という事が起きる。

こっちが泣いてしまったじゃないか

予想はあえなく撃沈。12Rは1を1着固定、6を相手に選んでおいて4を入れていないというとんだマヌケっぷりである。

 

それにしても今回はいろいろと「初」があった。

競走水面上にワイヤー吊りのカメラ(「ロビーカム」という名前らしい。他のスポーツでも時折見かける)を設置して通常のカメラ(スタンド側から撮影)とは全く違うアングル(1マークを「真上」から見ることができる)から撮影している。定点カメラだとターンマーク付近での2艇の位置関係が分かりにくいが、これだとターン出口でどちらがどれだけ前にいるかがハッキリわかるのでこれは掛け値なしにいい試みだったと思う。

他には「出走ファンファーレの生演奏」。競馬では当たり前のように(?)行われている生演奏だがボートレースでは初らしい。また最終日の天気が「雪」というのも初っぽい(これは意図したものではないが)。

 

表彰セレモニーの最後にスペシャルゲストとして今村豊が登壇。花束を受け取った白井は花束をいったん床に置くと

自分が被っていた黄金ヘルメットを師匠に被せる

という粋な、あるいは「漢」な演出(※画像はYouTubeからキャプチャー)

 

…こっちが涙してしまった。

 

「こんなに重たいヘルメットだとは思いませんでした」今村豊の言葉だが(そりゃ「金」だから重いでしょ、とメタツッコミ)、これほど感動的な「恩返し」はなかなか見られるものではない。「馬<舟に乗り換えて本当に良かった」とすら思えてくる。実際競馬でこういう感じのシーンなんてまずないから【*1】。

 

こんな調子だと年末のQCも惨敗しそうだが【*2】、そんなのはどうだっていいや、と思える雪の日のお話。

 

…そして翌日、記事の最終確認をしていると不意に

「おい増田(康宏六段)、お前もこのくらいの『恩返し』をしなきゃダメだろ」

という思いが頭の中をよぎった。今村豊はインタビューで目に涙を浮かべながら白井英治は最高の弟子です。日本一の弟子です!」と言った。それと同じような事を師匠(森下九段)に言わせて&泣かせてみろ、と。

*1:天覧競馬でM.デムーロが「下馬して最敬礼」したのは感動的だったが、それとは違うんだよなぁ…

*2:つまり「ここの予想を外せば的中する確率が上がる」という事ですよ、お客さん。

グランプリの拙い予想

予定通りGP最終日の「三番勝負」。

 

まず最初に言い訳しておくと、「ナイターGPの前日予想は大変」である。

通常のナイターは21時くらいに翌日の番組表が発表されるが、GPだとそれが21時30分くらいまで遅れることが多い。ナイターの場合予選最終日や準優勝戦は11R(かそれ以前)であるが、GPのトライアルは(11Rと)12R、それが終わった後に枠番抽選とかと行うのでどうしても遅れがち。なのでこちらとしてはトライアルの結果を受けてすぐに「手元計算」で最終日の枠番を作り、それで予想する。

…ここで厄介なのが「違反の可能性」。つまり待機行動違反や不良航法「かも知れないアクション」があった時にそれが減点となるかならないか、最終的に決めるのは番組編成委員なので、それによって手元計算と実際の枠順が異なる可能性もある*1

なのでいっその事ナイターGPの予想記事は翌日(の午前中)に上げようか、と考えたりもするが、それを通常通り「22時にアップする」のは言うなれば「物書きとしての矜持」だろうか…?

 

「残りのトライアルはイン全勝?」とか言った矢先(書いていたのは15日の0時くらい)にいきなりF*2、12Rもインが舟券を外す大波乱。…さすがにこれ以上波乱は起きないと思いたい。何せここは「イン最強」の大村だし【*3】。

…ただそれとは別に今年は「9月下旬に今年のツキを使い果たしてしまった」ようで(その意味は「11月の彩棋会の2次会に参加された方」だけが知っています)、10月以降ほとんど舟券が当たっていない(これは固いだろうと言うレースに限って波乱が起きる)…本当に平穏に収まるか不安である。

 

競走成績の見方(と文字色)は以下の通り。今年はちゃんとFLの欄も作ったので抜かりなし(笑)。

成績欄は左から順に「進入コース」「スタートタイミング」「着順」。進入コースは艇番=コースの場合○数字、異なる場合は左が艇番・右がコース(例えば「①011」は「1号艇で1コース進入、STは.01、1着」「54152」は「5号艇で4コース進入、STは.15、2着」)。下段はレースの内容(凹は文字通り「ヘコむ=スタート後手」)。

青文字…トライアル11R(2日目までは1st、3日目からは2nd)

赤文字…トライアル12R(同上)

紫文字…シリーズ準優勝戦

緑文字…シリーズ特別戦、復活戦(レース内容の表記はなし)

黒文字…シリーズ予選(同上)

 

ちなみに5日までの1号艇1着率は71.7%(43/60)、トライアルに限定すると60%(6/10)。大村のSGだったらもうちょっと高くなりそうなイメージだったが…

 

ここまでの5日間(というか昨今のSG全体)を見ていると、このクラスの「展開」は

1コース先マイ

2コース差し

3コースまくり差し

4コース(カド)最内差し

いう形が多い。スタートがばらけるとこの黄金パターン(?)はあっさりと崩れるが、やはりGPともなるとスタートは揃いやすい(優勝戦ならともかく10Rは順位決定戦なのでプレッシャーもそれほどではなさそうなし)。

…ただ、1号艇の羽野はトライアル1号艇で差されている。スタートもここまでオールゼロ台ではあるが、5日目が.01まで行ってしまったので最後まで勘どおりに行けるか、と「機力」と「見え過ぎているスタート」に不安要素がないわけでもない。一方で2号艇の菊地は4日目の原点がなかったらファイナル1号艇だった得点なので機力は問題なさそう、スタートも相変わらず。つまり1と2は「ほぼ互角」の評価と見て1着は両面作戦。逃げた場合は多分1-2-34の2点(56は切っても良さそう、2の3着も不要そう)、差しが入った場合は2-134-134の6点、合わせて8点。

 

※選手名のふりがなを間違えていたので訂正した図に張り替えました(島村選手の名「隆幸」は「たかゆき」ではなく「たかよし」と読む)。失礼しました。

進入は枠なりかも知れないが5と6が動く可能性もある。

「何でお前がこっち(シリーズ戦)にいるんだよ」と言われそうな毒島誠。選考順位の差でこっちに来てしまったがやはり足も技も一枚上という感じ。準優勝戦も壁が薄いにも拘らず危なげなく押し切ってPP。SG7V(うちナイター6Vでまさに「ナイターキング」)の毒島にしてみればシリーズ戦の1号艇なんて大したプレッシャーにならないと見て1着固定。進入が1256/34とかでも多分持ちそう。

問題は相手。鍵は進入なのでスタート展示を見ないと何とも言えない。一応考えられる進入ごとに予想するなら

・枠なり⇒1-2-全と1-全ー2

・125/346⇒1-5-全と1-全-5

・126/345⇒上記の5を6に代えたもの

・1256/34⇒1-6-全、1-全-6

「前日予想」という事なら進入は4番目になりそう、と予想して1-6-全1-全-6の8点としておきましょう。

 

GP優勝戦は「爆買い」の対象になりやすいが【*4】、そういう話は他の競技でもよく聞く話だし、GP優勝戦(予想売上40億円以上)ともなると多少の(?)大口購入くらいでは大きくオッズが下がる事はない(のをわかっているのでそういう人が出てくる、とも言える)。

1号艇は白井英治。1stからのスタートだが手にした22号機は2nd組(2連対率TOP6)のモーターにも劣らぬという評判機。過去にはGPファイナル1号艇で涙を呑んだ事もあったが(2014年平和島、この時はトライアル全勝で勝ち上がっていたが3着だった)、今度こそGPを制して師匠今村豊に「恩返し」の時*5

 

しかしその白井英治今年のメモリアル優勝戦のF罰則でSG出場停止中なので(GPは特例で出場可能、だからここにいる)、もしここでもFったら「2024年のメモリアルまで」出場停止になってしまうのでいつものような「アドレナリンや男性ホルモン出まくりのスタート攻勢」とは行けないかも(実際今節のSTは他の5人と比べると不安)まして隣は地元GPでバッキバキに気合が入っているであろう原田幸哉。また馬場貴也は6号艇だが51号機は今回最も評判のいいモーターで、5日目に2コースから差し切って結果的にファイナルの椅子を勝ち得た(差し切れず2着だったら羽野直也が優出だった)。また前述の原田も今節2コースから差して1着がある。

…頭痛の種(?)は尽きないが、自分は敢えて1から買う。白井英治の男泣きをまた見たいから。買い目は1-236-236の6点で。余裕があれば236-1-236を押さえておく手も。

*1:今節だと4日目11Rの菊地孝平。結果的に不良航法の減点となっている。

*2:トライアル(と順位決定戦)のFはSG準優勝戦のそれと同じペナルティ(SG4節選出除外、F休み後3ヶ月GⅠGⅡ選出除外。該当SGは優先出場権があってもそれを剥奪される)が科される。

*3:理由はいろいろあるようだが、大きな理由として「ダッシュ(外枠)のスタートが難しい」というのがあるようだ。

*4:今回のトライアル初日の11Rが「爆買い」された可能性があるオッズ(1-2-3が4.8倍、1-3-2が5.8倍、3番人気の1-3-5が11.4倍)になっていた。ちなみに結果は1-2-4。…ざまぁみろ(笑)。

*5:ここでいう恩返しは「師匠が到達できなかった場所に到達する」という意味(勿論この「定義」は森下九段のもの)。今村豊はSG7Vだがグランプリは勝っておらず、引退会見時に「賞金王は白井英治が取ってくれる」と述べている。

グランプリが始まった

詰パラ12月号の会合案内で香龍会で初形「セト」の詰将棋を創作とあるが、狙い(?)はともかく「セト」と片仮名で書かれると自分はどうしてもエジプト神話の悪神の名前しか思い浮かばない【*1】。

その原因はほぼ間違いなく女神転生」シリーズのせいである。皆勤賞ではないもののいろいろなシリーズに登場する悪魔であり、「ストーリー後半に登場する強敵(種族は『邪神』である事が多い)である事がほとんど*2シリーズによっては「本編最終ボスより強い隠しボス」だったりする事もある。

 

…そうか、藤井聡太の正体は「邪神セト」だったのか!!

 

…絶対違う(笑)。

 

くだらない枕(本題とは全く関連性がない)はさておき、グランプリである。ボートレース発祥の地であるボートレース大村での初開催である。一時は(売り上げが24場の中で)下から数えた方が早い」だの「早晩廃止される」だのと騒がれた時期もあったらしいが、今ではナイター開催や各種企画レースなどの効果もあって24場中で売り上げ1位を記録するほど。ちなみにナイター開催になる以前は「東京から日帰りで行けるレース場」だったという【*3】。

 

そんなわけで初となる発祥地グランプリ*4】。そして今年は37回目にして初めて女子レーサーがグランプリに出場する。遠藤エミ。今年3月のボートレースクラシックで女子初のSG制覇を果たしたのも大村であり、2017年のクイーンズクライマックスで完全優勝(トライアルを含めて全勝)でGⅠ初優勝を果たしたのも大村。そんな「験が良すぎる」地で初のGP。ツイッターでは「遠藤エミ」や「エミちゃん」がトレンドになるくらいに盛り上がっていた(?)。…しかしGPという舞台は我々が想像するよりはるかに過酷で壮絶で...(適当な言葉が思い浮かばない)

1stの初日は4号艇で3着。そして枠番抽選では…1号艇! 計算上3着で2nd行きが決まる(他選手の順位次第では4着でもOKだった)状況下で1号艇はこの上ない追い風、に見えたが、本番レースでは⑤毒島誠が2コースに前付け、それに対して当然ながらイン主張した遠藤の起こしはどんどん深くなって最終的に80mくらい。助走が付かないままスタートも.21と遅れ、毒島にまくられると立て直しも叶わず6着大敗、1st敗退となってしまった【*5】。

 

…何だかあっさり終わってしまった感がなくもないが(3日目以降はシリーズ戦を走るので本当に「終わり」ではないが)、ここで2nd→ファイナル→黄金のヘルメット、とトントン拍子に行ってしまったらそれはそれで藤井聡太を見ているみたいで(自分は)見ていて気分が悪くなる。むしろ1st敗退した方が「これを糧として遠藤(や他の女子レーサー)はもっと強くなる」のではないか、と偉そうな事をほざいてみる(笑)。実際「80m起こし」なんて女子戦じゃ数年に1回あるかないか、というくらいあり得ない(記念に多く出ないとなかなか体験できない)だし。

…なお、予想(昨年のように最終日の10~12Rは予想記事を書く予定)という面で言うと、「GPとQC(シリーズ戦を含まない)は大抵どこかでインがコケる(イン全勝は起きない)ので【*6】、2日目の時点でイン大敗が発生した→残りのレース(トライアル・順位決定戦・ファイナル)はイン全勝、という可能性が高まったかも知れない(…本当かよ)。

*1:本来だと「英雄的な一面」も持ち合わせているらしいが、「兄を殺した」事から今日に至るまで悪のイメージが強くなったようだ。

*2:そもそもシリーズ「初代」の原作である小説「デジタル・デビル・ストーリー」でもキーパーソン(?)として登場するくらいである。

*3:早朝(7時台)の飛行機で羽田→長崎空港へ飛び(飛行時間は1時間30~40分くらい)、そこからタクシーで15分くらいでレース場。長崎→羽田の最終便は21時くらいの出発なので十分日帰りができたようだ。今はナイター(最終レース終了が20時45分くらい)なのでさすがに無理だけど。

*4:大村は「発祥地○○」というフレーズがよく使われる(例えば「発祥地ナイター」とか。地方競馬とかでもナイター開催には「愛称」がある事が多い)。

*5:レースを「作った」毒島は最終的に2着だったが、「選考順位(=獲得賞金)」の差で次点=1st敗退となってしまった。

*6:もしかしたら「イン全勝のGP」もあったのかも知れないがそんな古い話は知りません(笑)。

レース中に病死、という話

競走馬がレース中に病死、という話はたまに聞くが【*1】今日の話はそっちの話ではない。

 

徳島県のカートコースで死亡事故が発生した、というニュースをネットで見た時に

 

「…また?」

 

と思った。…カートが絡む死亡事故に対してではなく、「ゴーカート」と表現するアホなマスコミに対して。

 

報道内容によると4日のレース中、走行中のカートがコースを外れタイヤバリアに衝突、運転していた50代の男性はその後病院に搬送されたがおよそ1時間半後に死亡が確認された、との事だが、

「衝突の直前、カートの速度は10㎞/hくらい、運転していた男性は力が抜けたようにハンドルから手が放れていて、顔も上を向いた状態だった」

という目撃者の証言から、レース中に体調に異変が生じたようで、一部の記事では「死因は病死」と書かれている。

…一部の報道では「衝突による事故死」みたいに書かれているが、「10㎞/h前後の速度でタイヤバリアに衝突」した場合、死亡はおろかかすり傷すら負わない可能性の方がはるかに高い*2ましてや今のカートには車両前方(と側面)に衝撃吸収のためのバンパー*3が付いているので、それこそ「10㎞/h前後だったらコンクリート壁に衝突しても死ぬのは難しい」。それを「カート=悪」と誤認させるような報道はもはや「悪意がある」としか思えないくらい。

 

最近は「運転中に意識を失った(かも知れない)」というニュースをよく聞く。20~30年前にはほとんど聞いた記憶がない。自分がカートをやっていた時も運転中に意識を失ったという話は聞いた事がない。真夏のレースで「レース中に脱水症状を起こした(コース脇にマシンを止めてその場に倒れ込んだ)」という話なら聞いた(というか自分が見ている前で起きた)事があるが(…これも一歩間違えば惨事になっていた可能性があるが)。

「業務での運転」だと最近は「過酷な労働条件(要は『過労』)」との因果関係を全否定できないが、カートに関しては「外的要因」がほとんど考えられない。もしかしたら亡くなられた方は仕事とかで過労や心労がたたっていた可能性もあるが、そんな事まで知る術はない(そもそもそんな状態でレースに出る余裕があるとも思えないし)。

 

ちなみにカートライセンスには「健康自認書」が付属しており、要は「自分はJAFが求める最小限度の健康状態を保っていますよ」と言う事を宣言したカード(下の画像)をレース参加時にライセンスそのものと一緒に主催者に呈示する必要がある。

字が小さいのでこの画像では何が書いてあるか分かりにくいが、以下の事が記載されている。専門用語はスルーしても問題ない(自分もよく分からない項目がある…)。

 

【健康管理事項】

 日本国内において、カート競技に参加するドライバーの健康管理について、一般社団法人日本自動車連盟JAF)が求める最小限度のものは、次の通りです。

 なお国際格式競技の場合は、国際モータースポーツ競技規則付則L項(第2章)が適用されます。

 

➀矯正前または後の各視力が最低0.9であるか、一方の視力が0.8である場合、もう一方は1.0であること。

②対光反応は正常であり、現在眼圧上昇を伴う疾患、視野狭窄、調節障害のないこと。

③使用される信号旗の色の識別ができること。

④59歳以下のドライバー:ライセンス取得時は36か月以内に心電図を受けていること。

 60歳以上のドライバー:ライセンス取得時は12か月以内に心電図と負荷心電図を受けていること。

 その後、毎年心電図検査および2年ごとに負荷心電図検査と循環器専門医の診断を受けること。

⑤慢性疾患を有する場合は治療を行っていること。

 高血圧症、腎障害、心障害(先天性心疾患含む)、糖尿病、肝臓障害、末梢閉塞症、動脈疾患、慢性閉塞性呼吸器疾患、神経障害など。

⑥両手の握り機能が損なわれていないこと。

てんかん(過去10年間に症状が確認されていない場合を除く)、覚醒剤中毒、麻薬中毒アルコール中毒の既往なく現に罹患していないこと。

⑧何らかの障がい者手帳を持つ場合は、競技会参加申込時にオーガナイザーへ申告すること。

⑨⑤、⑥、⑦に関連し、Condition欄に記載のあるライセンスを持つ場合は、その番号を以下の特記事項に記載し、またその番号に対応するJAFからの通知書をオーガナイザーに提示すること。

 

…おそらくは本人の気付かない間に何らかの(上記の⑤にある)疾患を患っていたのかも知れず、誠に不運だったと思う。

 

何はともあれ、亡くなられた方に対しここに哀悼の意を表します。

*1:GⅠを勝った馬がレース中に病死、という例もあったような気がするがもう記憶にない(笑)。

*2:それよりはるかに速い速度で壁に激突してほぼ無傷だった自分が言うのだから間違いない。

*3:素材は主に塩ビ製、これなしではレースに出れないどころか普段の練習走行すらできない事がほとんど。かつては「なくてもいい」クラスもあったが、20世紀のうちに全てのクラスで装着義務化されたはず。

やればできるじゃないか

詰パラ12月号は11月30日に届いた。…思わず

「やればできるじゃないか」

と口を突いて出た。もっとも、確認したのは帰宅後でその後11月号の学校の解答のメール作成&送信をしていたので、終了後にチラッと読んでさっさと寝てしまったのだが。

 

この「やればできるじゃないか」というフレーズ、別に誰でも言いそうな(言っている)言葉であるが、自分の中では本田宗一郎の名言」というニュアンスが強かったりする。

本田宗一郎が現役(の社長)の時は出社するなり各部署を回り、不審な点があるとすぐに説明を求めたり議論したりしていた。いい加減な作業(部品加工とか)をしようものなら

「そんなんでエンジンの馬力が出ると思ってるのか!!」

と怒鳴るが早いか、手にしているハンマーでその部品を叩き壊す、なんて事も一度や二度ではなかったという。

今だったらテンプラ云々で騒がれかねない話だが、次に巡回してきた時にちゃんと部品が出来上がっていると

「やればできるじゃないか、素晴らしいな」

心底嬉しそうにその従業員を褒めたという。

この本田宗一郎「やればできるじゃないか」という言葉には単に字面通りの意味でだけではなく、「負の感情(不機嫌とか八つ当たりとか)を引きずらない」「その人の人格を否定するような事はしない」という意味も込められているように思える。…今は部下の人格を否定するような事を宣うアホが多いから猶の事本田宗一郎の言葉に重みを感じてしまう。

 

自分もそういう意味で心の底から「やればできるじゃないか」と言えたらいいのだけど、自分はそういったものを「引きずる」質なのでそういう境地には至れないだろうなぁ、と自己分析(笑)。実際詰パラに対しても(人格否定はともかく)詰パラは2日に来るもの」と半分諦めていたから…

「ワンコイン」が天国と地獄の分岐点になっていたかも

27日に閉幕した第25回チャレンジカップ*1】と第9回レディースチャレンジカップ。年末のグランプリとクイーンズクライマックス出場権をかけた最終トライアル競走で、優勝戦終了日までの獲得賞金上位者が年末の「聖戦士」に選ばれる。…という話は以前も書いた。

 

近年のQC勝負駆けはLCC(格安航空会社ではない)の初日の時点で12人中10~11人が決まっている事が多く、残り僅かの椅子を賭けた争いとなるわけだが、女子戦に高額賞金レースが少ないせいかこのあたりのボーダーは大差になりにくく、それこそ最終日の一般戦の結果で「年末の過ごし方」が左右される可能性もある。12位と13位の差が「1万円未満の決着」だった3年前のように。

…今年はその3年前を上回るような僅差の決着になる可能性があった。11月26日終了時点での女子獲得賞金ランキングが

 

12位 落合直子   26,954,000円

13位 堀之内紀代子 26,953,500円

 

…なんとその差は「500円」である。なお、1000円未満の端数は「レース中止」がないと発生しない金額なので【*2】、自力ではどうにもならない要素と言える。

そして両者とも最終日はそれぞれ別の一般戦の1回走りなので、

 

もし両者が同じ着順でゴールしていたらこの「500円差」でQCの最後の椅子が決着していた

 

のである【*3】。最終的には

 

落合 …1Rで6着⇒27,135,000円

堀之内…5Rで4着⇒27,151,500円

 

…16,500円差で堀之内が逆転して暫定12位となった【*4】。歴史的な「ワンコイン決着」とはならなかったが、一般戦の着順1つ(の賞金差)で天国と地獄に分かれるのは「競馬にはない醍醐味*5だよな、と思う(競輪やオートレースにはあるのかも知れないが)。

 

もちろんグランプリの勝負駆けも余談を許さない状況。26日の時点で16/18が確定、優勝戦の結果であと2つの椅子の行方が決まる。

走る方(今回の場合④平本真之⑤篠崎仁志⑥深谷知博)はとにかくやる事をやるだけだが、「待たされる方(今回の場合丸野一樹と中島孝平)」の心理はいかばかりか。大雑把な計算だと

 

丸野…優勝戦④⑤⑥のいずれかによるワンツー決着だと陥落

中島…優勝戦の着順が「?-?-?-4-5-6」という順位でなかったら陥落

 

中島孝平の残留条件は実質「3連単の1点勝負」のようなものであった。またGP2nd発進となる賞金6位以内も未確定が1つあって、

 

勝戦で➀山口剛③片岡雅裕以外の優勝者>特別選抜B戦で⑤池田浩二が2着以内>白井英治

 

の優先順位で決まる。

まず特別選抜B戦(8R)、池田浩二は逆転2ndの条件を満たせず(5着)。

LCC優勝戦(11R)地元住之江でのQC出場を奪取するために気合バースト(?)の⑥鎌倉涼(前述の結果から2着条件)が前付け敢行で4コースに入ったが結果は5着で成就せず。レースは展示ではスロー4コースだった④守屋美穂がカド5コースから100起こしとなったスロー勢を大まくりするもインから伸びた➀高田ひかるが張って抵抗、その間を⑤中村桃佳が割って入って突き抜け5-4-2の高配当決着。

結果には結びつかなかったが、鎌倉の「地元QCにかける思い」は賞賛される事であっても「レースを壊した」などという非難(やっぱりそういうアホがいた)には1μも値しない。そもそも非難するくらいなら「そういう事が起きると予想して5から買えばいいだろ」というだけの話である。

そしてCC優勝戦6-1-2-3-5-4という着順。⑥深谷知博が逆転で圏外からGP(しかも2nd発進)の椅子を獲得、白井英治が1st発進となり、ランキング17位の丸野一樹がギリギリ残って18番目の椅子に、中島孝平は無念の陥落。もし鎌倉涼が優勝していたら「夫婦でウイニングラン」というこの上ないドラマチックな結末だったのだが。

 

今年はサッカーワールドカップが今の時期に開催されている。W杯が始まると(あるいは地区最終予選とかの段階で)マスコミは「あらゆる結果を想定した最終結果シミュレーション」を始める。この日もちょうどコスタリカ戦なので、スポーツ紙にはコスタリカ戦で1次リーグ突破が決まる可能性」の記事が。…別にいいとかダメとかいう話ではなく、

ボートレースの勝負駆けと比べると「仕組みが単純だよなぁ」

と思ってしまう。何せ「組み合わせが9通り(日本vsコスタリカ、ドイツvsスペインの結果の組み合わせ)しかない」から。ボートレースの場合レースの着順の組み合わせが720通りある上に場合によっては「優勝戦以外の結果」も影響してくるので…

 

今日の結果を受けてGP&QCの出場選手及び初日の枠番が決定。

 

グランプリ(大村)

12月13日(火)11R トライアル1st

1号艇 池田浩二(愛知)

2号艇 桐生順平(埼玉)

3号艇 毒島 誠(群馬)

4号艇 遠藤エミ(滋賀)

5号艇 上條暢嵩(大阪)

6号艇 瓜生正義(福岡)

 

12月13日(火)12R トライアル1st

1号艇 白井英治(山口)

2号艇 椎名 豊(群馬)

3号艇 石野貴之(大阪)

4号艇 磯部 誠(愛知)

5号艇 羽野直也(福岡)

6号艇 丸野一樹(滋賀)

 

12月15日(木)11R トライアル2nd

1号艇 山口 剛(広島)

2号艇 片岡雅裕(香川)

3号艇 菊地孝平(静岡)

4号艇 トライアル1st得点率1位

5号艇 トライアル1st得点率4位

6号艇 トライアル1st得点率5位

 

12月15日(木)12R トライアル2nd

1号艇 馬場貴也(滋賀)

2号艇 原田幸哉(長崎)

3号艇 深谷知博(静岡)

4号艇 トライアル1st得点率2位

5号艇 トライアル1st得点率3位

6号艇 トライアル1st得点率6位

 

クイーンズクライマックス(住之江)

12月28日(水)11R トライアル

1号艇 平高奈菜(香川)

2号艇 守屋美穂(岡山)

3号艇 香川素子(滋賀)

4号艇 中村桃佳(香川)

5号艇 細川裕子(愛知)

6号艇 長嶋万記(静岡)

 

12月28日(水)12R トライアル

1号艇 遠藤エミ(滋賀)

2号艇 田口節子(岡山)

3号艇 平山智加(香川)

4号艇 高田ひかる(三重)

5号艇 寺田千恵(岡山)

6号艇 堀之内紀代子(岡山)

 

チャレンジカップが決着してしばらくしてから

「そう言えば今日はジャパンカップをやってたよな」

と気づく(笑)。…短期免許で来日している騎手に1~4位を持っていかれる日本競馬の不甲斐なさしか感じなかった【*6】。

*1:くどいようだがJRAの重賞「チャレンジカップ」とは別物。

*2:以前も書いたが、レース中止の場合「そのレースの1着~6着までの賞金の合計の80%(開催打ち切りの場合60%)を出走予定者6人で山分けした金額(1円未満は切り捨て)」が加算される。なお「500円」は60%で割らないと出てこない数字。

*3:厳密にはLCC優勝戦で鎌倉涼が逆転で12位になる可能性もあったが一旦それを無視して話を進めます。

*4:出走手当の額が間違っている可能性もありますが、LCC出走者は全員同じ額をもらうので「差」に影響はないはず。⇒公式サイトに掲載されている11/27時点の賞金額に修正しました。

*5:競馬もオープン以上は「収得賞金」で出走順が決まるが、ボートレースのように「1万円未満の額による決着」がない(そもそも収得賞金には千円単位の数字が存在しない)。

*6:その要因の半分以上は「外国人騎手を好んで起用するどこかの誰かのせい」と言えなくもないが…