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それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

北条氏政の逸話と通勤時の行動の関連性は?

戦国時代、北条氏政が1杯の飯に汁を2度かけている様を見た父氏康が

「毎日喰う飯の管理もままならぬとはなんと愚かな。わが北条家も彼の代までか…」

と嘆いた、という話は有名である。もっともこの話は実話ではなく北条氏政の無能っぷりを際立たせるための後世の創作」だと言われているが。

 

話の真偽はともかく、この話を聞いて「そんな事くらいで家が滅ぶなんて何を馬鹿な…」と思った人は結構な数がいそうである。字面だけを見ると北条氏政には管理能力がなかった」という風にも解釈できるが、「飯にかける汁の最適な量」というのはその日の体調とかでも変わってくるだろうから、2度かける事が直ちに無能の証明、というのはさすがに無理がある。彼に限らず「歴史上の敗者」というのは実像以上に無能に描かれる事が少なくない(下手をすると「実は名将だった」けど無能扱いされる事すらある)とは言え、このでっち上げ方は正直なところ「喩えが悪い」。

 

…という話を枕として今日の本題。

昨今は全国各地で路線バスの系統廃止や便数減少が社会問題になっている。運転手の数の少なさ(高齢化)に加え、今後は所謂「2024年問題」のせいで廃止や減少にどんどん拍車がかかるものと思われる。…どの業界でも人手不足は深刻で、しかも今何か手を打ってもその効果が形として表れるのは早くても20~25年くらい後、というのだから長年手を打たなかった政治屋の罪は「重い」なんてレベルでは済まない…のだが、今日の話はそっちではない。

路線バスの系統廃止や便数減少が行われるとその分のしわ寄せが他の便に来る=現行のバスがより混雑するわけだが、1便当たりの乗車率の上昇に伴って「バスの乗り方が下手な客」が以前より目につくようになった。

「バスの乗り方が下手」というのはオリジナルの表現であるが、具体的に何が下手なのかを述べると

1.すぐ降りると分かっているのに後部の席に座る

2.事前に両替やICカードへのチャージをしていない

 

1.について、空いている(立っている客がほとんどいない)バスだったら全く問題にならないのだが、混んでいるバスだと多くの客を押しのけて(?)出口まで突き進む事になるので非常に効率が悪い。酷い場合だと降りる客はもういないと思った運転手が発車した後に「降ります!」と叫んでバスを止める事もある。この場合運転手は急ブレーキをかける事になるので他の乗客や後続車両にとっても迷惑かつ危険な話である。

2.は大抵バスの車内放送で「混雑防止のため、早めに両替・チャージをお願いします」と流れている(統計を取ったわけではないが、1路線あたり1回は流れていると思う)にも関わらず降りる間際に両替・チャージを行う客は後を絶たない。中には1.からのコンボでバスを遅らせる人も珍しくない。

 

冒頭の北条氏政の逸話と何が違うのだろう、と思った。初めてその路線(あるいは路線バスそのもの)を使ったとかいうのならともかく、通勤通学だったら毎日のように同じバスを使用するわけだからそのルーティーン内で起こりうるハプニングを事前に想定していない(先んじての手を打たない)、というのは北条氏政と同レベルの評価をされても文句は言えないのでは? …それも「タイパ」を重視するという「Z世代(と思われる人)」がそういう事に思い至らない(「無駄な遅延行為」を何度も繰り返している)というのは…(以下略)

バスの乗り方とその人の能力(狭義には「管理能力」)との因果関係を立証した人は多分歴史上まだいないと思うが、個人的には結構深い因果関係があるのではと思う。実際「日常の何気ない行動(というか習慣)からその人の性格や能力が垣間見える」という話はいろんなところで聞くし【*1】、線路への落とし物(圧倒的に多いのはワイヤレスのイヤフォン)が増えているのも早い話「落ちる」「落とす」という可能性を考えていない(危機管理能力が欠如している)だけだと思う【*2】。昨今注目(?)されているモンスターカスタマー」とか「カスハラ」というのもこういった危機管理能力が欠如した人間の成れの果て、ではないのか。彼奴等のクレームの99%くらいは「利用者のちょっとした注意(危機管理)があれば起きない事」だと言うし。

 

…こんな事を偉そうに宣うくらいだから、自分は路線バスの心得(?)は弁えているつもりである。

1.⇒まず自分はバスの後方に乗る、という事を滅多にしない。それこそ「後部の席に座る」よりも「バス前方に立つ」方を無条件で選ぶ*3言うまでもなく「自分が降りる場所」を把握してスムーズに(言い換えるなら「さっさと」降りるため。…ただ最近は年を取ったせいか(笑)「降りる場所が終点、あるいはそのちょっと手前」という時(つまり「遅延行為」が発生しない状況で)は後部席に座る事が増えてきた。優先席に座る事も増えてきたなぁ…*4

2.⇒札幌市の交通系ICカード「SAPICA」を自分も使っているが、これで「セイコーマート」でも買い物ができる(どちらの利用でもポイントが付く)という事もあって「常に残額4桁をキープする(切る前にチャージする)」という習慣がついている。それでもうっかり残額が尽きそうになる事もあるが、その時は「バスに乗ったらすぐにチャージ」

 

…能力云々はともかくとしても、前述のような「無駄な遅延行為」が積み重なると結構な遅れに繋がるので何とかならんのかねぇ、と思いながら【*5】明日もまた通勤でバスに乗る。…時に怒鳴りつけたくなるような遅延行為をやらかす人にも遭うのだが、そこで本当に怒鳴りつけたらどこぞのビチグソ国会議員の同類に堕ちてしまうのでさすがにそれは禁忌。

 

そういう時に怒りを鎮めてくれるアイテム(の1つ)が詰パラなのだが、最新(4月)号の到着が3日まで遅延されたら逆に怒りがこみ上げるだけである。

*1:自分の場合雀荘勤務の中で「麻雀の打ち筋(や癖とか)にはその人の性格が表れる」という事を学んだ(?)事でそういう風に考えるようになったのかも知れない。

*2:自分は日本人平均より耳が小さいのか、イヤフォンがなかなか耳に合わない(耳が痛くなる上によく落ちる)ので専らヘッドフォン派。…もっともそれ以前に「何かを聞きながら歩く」という習慣自体がないのだが。

*3:なので車両前方の座席数が少ない(フロントタイヤ上部の席がない)「低床車」はあまり好きではない。…というか「乗車率が高くなりそうな路線(時間帯)」は床が高くてもいいから座席数が多いバスで運行しやがれ、と思う事もある。

*4:北海道中央バスでは車内放送で「優先席はどなた様でもご利用いただけます(が体の不自由な方などがいらっしゃいましたら席を譲るようお願いします)」と言っているから別に座っても全く問題はない、と自己弁護(笑)。

*5:多分運転手も同じ事を考えていると思う(自分が運転手だったら絶対そう思うので)。