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昨今流行っている「ジェンダーレス」とかいう言葉を使いたがる人は「差別」と「区別」の違いがわかっていないんじゃないか? と思う。

「いつかは盛り上げ駒」

こんな風に思っている愛棋家は少なくないと思う。…以前も書いたがこのフレーズはかつてのトヨタ・クラウンのCMのキャッチコピー「いつかはクラウン」にかけている。

…別に将棋というゲームをするだけだったら道具の「質」は問題にはならない。100円ショップで売っているような持ち運び可能なミニサイズの盤駒、おもちゃ屋や家電量販店で売っている1000円くらいの(紙製の盤が付属している)木製の押し駒(スタンプ押しの駒)、紙にマス目をボールペンで、駒を鉛筆で書いて『着手の度に動かした(取った)駒を消しゴムで消して書き直す』、なんて方法で将棋を指した事がある人も絶対にいるはずである。最近だとスマホタブレットの将棋アプリもあるので、余計な道具を持たなくても将棋が指せてしまえる(※1)。いずれを用いても「将棋」というゲームができる事に変わりはない。
その一方でこの世には価格に「0」が4つも5つも付くような価格の将棋駒・盤も存在する。彫り埋め駒でも10万前後(駒木地によってはその1.5~2倍くらい)、盛り上げ駒となるとその数倍、豊島龍山や宮松影水、金井静山といった名工の古作となると「コンマが2つ付く価格」で取引される事もあるくらい。
…しかし、そういった価格の駒(や盤)を使ったからといって突然将棋が強くなるわけでもない(「強くなったような気がする」事は多々あるが…)。まして高価な駒だと駒の性能が上がる、なんて事は絶対に起こり得ない(※2)。

それでも愛棋家の多くは「いつかは盛り上げ駒」と願う。盛り上げ駒は将棋駒の最高峰であり、それを所有したいと願うのは「人間はステータスを欲する生き物」という「人間の先天的欲求」に則った心理であると思う。あくまで将棋(の駒や盤)にステータスを感じる人だったら、の話だが。

そういうわけなので(どういうわけなので?)自分も「いつかは盛り上げ駒」を願っている人間の一人である。…いや、願っている人間の一人だった。

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「いつかは盛り上げ駒」が「いきなり盛り上げ駒」になってしまった(※3)

札幌に帰郷するにあたって「浜松での勤務に対する慰労」、言うなれば自分に対するご褒美?を何か買おうと思い、「だったら将棋の駒にしよう」とYahoo!ショッピングやオークションなどを物色(?)していたらオークションにこの駒が出ていた(他にも盛り上げ駒はいくつかあった)。そして幸いなことに??????円で落札する事ができた。ちなみにヤフオクを使ったのは12年ぶり

商品情報によると

・書体…錦旗
・作者…一乕(かずとら、初代大竹竹風こと大竹治五郎の別名義らしい)
・素材…黄楊(島黄楊か薩摩黄楊か、は書かれておらず)
・使用状態…未使用の新品、ただし金将1枚の裏に傷(駒木地精製の際についたと思われるもの)あり

となっていた。確かに新品(あるいはそれ同然)の状態である(金将の傷も「よほど目を凝らしてみないと気づかない」というレベル。そもそも裏面なので見る機会がないし)。そんな状態の一乕作、つまり初代大竹竹風作の駒がある、というのはある意味不可思議だが、先代は長寿を保った(1914~2006年)ので最晩年(竹風の名を2代目に譲った後)の作品なのかも知れない。…自分はあまりその辺は気にしないけど(笑)。むしろこれを梱包していた新聞紙が「藤井聡太29連勝」の記事(2017年6月27日付のデイリースポーツとスポーツ報知だった事の方が気になって仕方ない(前述のように2年前の新聞なので絶対に意図的なものに違いない)。
この駒を香龍会に持参する前に三輪碁盤店に立ち寄って手入れ等に必要なもの(と言っても「椿油」くらいしかない)を購入しようとしたが、生憎この日は非営業日だった(ので暇つぶしでゲーセンへ)。

この駒を香龍会で披露したら

「WIN5当たったの?」

とか

「香龍会に寄贈するんでしょ?」

と言われる可能性が極めて高いだろうな、と思ったが、「それを言いそうな人」がメールリスト(今年でサービスが終了するらしい)で「当日は17時頃からの参加になりそう」という報告。…ちょっと肩透かし?(笑)
一応競馬で儲けた(WIN5ではない)のは事実だが、住んでいる部屋を引き払うに際し部屋のもの(主にアニメのグッズ)をリサイクルショップに売り払ったらこちらの予想を大きく上回る買値がついた、というのもある(※4)。

…最初に言っておく。この駒を香龍会に寄贈はしない!(※5)

自分は新しい駒(盛り上げ駒or彫り埋め駒)を手に入れたら是非やりたい(というより「やるべき」)と思っている事があった。
とある駒師は駒が完成すると「魂入れ」と言ってその駒で将棋を1局指す事で文字通りその駒に「魂を吹き込む」儀式を行うという。それを聞いて自分も「新しい駒を手に入れたら魂入れを行おう」、しかも「その相手はできれば森下卓九段(との指導対局にお願いしたい」というとんでもない事(?)を目論んでいた。…しかし残念ながら今回の駒に対してはそれ(森下九段との指導対局)ができる機会が見当たらない。…仕方ないので(?)この駒での棋譜並べ&「Limit7(前回記事参照)」で魂入れの代わりとしてしまった。機会があったら森下九段に改めて魂入れをお願いしたい、と思っているのだが…

かくして自分も「盛り上げ駒オーナー」となったわけだが、やはりこの駒を使うのは「特別な時」に限られる(普段はプラ駒か「デラックス将棋」駒を使う)と思うが、それでもたまには(手入れも兼ねて)箱から出して使ってあげなければ、とも思う。やはり理想はプロ棋士との指導対局だろうか… そしてそのうち立派な(これに見合う)駒箱・駒袋、そして盤も欲しいとか言い出す可能性はかなり高い(笑)。


※1…先崎学九段も著書で書いているが、この手のアプリの最大の長所は「対局時に駒を並べる時間が不要である」事だと思う。特にプロレベルになると公式戦以外にも研究会や棋譜並べ(この場合「相手の分も自分で並べる」ので「1局につき2回並べる」事になる)などで数えきれないくらいの回数「駒並べ」をしており、先崎九段は「これまで生涯で駒を並べるのに費やした時間」を記事のネタにしていたくらい。
あと個人的には棋譜を自動で残せる」というのも大きなメリットだと思う(そのアプリにそういう機能があれば、だが)。極端な話、今から40年前にそういう技術があったら「森下卓少年が花村元司九段に教わった全ての対局(一般的には「1000局くらい教わった」と言われる)棋譜」を今見る事も可能だった(正確な対局数も知ることができた)かも知れない。

※2…将棋を馬鹿にした課金制ゲームだと「課金すると駒の性能が上がる」なんてオプションが存在する可能性がある。今のところ(自分が知る限りでは)そういうふざけた将棋のゲームは存在しないようだが。

※3…自分は彫埋駒はおろか彫駒も所有していない。

※4…普通の(?)リサイクルショップだと査定が適当な(?)所も多いが、浜松にはこの手のグッズをしっかり査定してくれる店がある(特にCDや「LPレコード」の買取に力を入れているようだ)。

※5…「仮面ライダー電王」の登場人物「仮面ライダーゼロノス」の変身時の口上

「最初に言っておく。俺はか~な~り強い!」

の勝手なアレンジ(「か~な~り」を「こ~りゅ~かい」に置き換えて?いる)。「最初に言っておく。」は固定だが、その後はいろいろなバリエーションがある。中には「最初に言っておく。…特に言う事はない。」という意味不明なものもあった。