ネット上でたまたま見つけた「IQテスト」をやってみて、その結果を見て相当凹んでいる自分がいる(笑)。…「ネット上の」IQテストなんてどれだけ当てになるかわからない(※1)、と分かっていても凹むものは凹む。
…それはさておき、タイトルにある「時に自分でも恐ろしさを感じる行動力」とは。
…本榧の卓上将棋盤を買ってしまった。
「(盛り上げ)駒を買ったらそれに見合う盤も欲しくなるに違いない」とはいろいろなところ(例えば香龍会とか)で言ってきたし言われてきた。実際黄楊の駒に布盤やビニール製の盤、というのはバランスが悪いように思う(彫駒くらいまでならまだ許せる?)が、自分は粗末なものとは言え木製の盤を所有している。駒の大きさによっては玉がマスにギリギリ、あるいははみ出てしまう可能性もあるが、自分が所有する黄楊駒は(どちらかと言うと小振りなので)しっかりとマス内に収まってくれる。なので慌てて榧盤を調達する必要性は全くと言っていいほど「ない」。…そもそも使う場所(指す相手)がないし(笑)、盤上に棋譜や詰将棋を並べる時もこれまでどおり「デラックス将棋の駒(かプラ駒)」と「自作の2つ折り盤」の使用で何らかの不都合があるわけでもない。寧ろ本榧の卓上将棋盤は「折りたためない」(←これ、とても重要)ので収納場所に困るくらいである。
…しかし気が付いたら買ってしまった。正確には「ヤフオクで落としてしまった」。普段は前述のように「今持っているものでも十分」と理性で理解しているのに、ふとした弾みでその理性はいとも簡単に打ち砕かれる。いや、正確に言うなら「いずれ買うだろうけどそれが今である必要はない」という理性を「やるべき事(?)は先延ばしせずにすぐに実行せよ」という別の理性がねじ伏せた、というのが正確なところだと思う。「悩んでいる暇があるなら失敗してもいいからまずは行動する」というのは「成功者の行動原則」としてよく聞く話なので(自分も極力そうしようと思っている。…けどまだ「躊躇」する事は多いよなぁ)。ちなみに「いつか使う(役立つ)と思うから」という理由であれこれと(特に「教材」の類を)買うのは「成功しない人の行動原則」なんだとか。
厚さは「1寸4分」となっており、実測したところ約43mm、重量は約2.8kg。この手の卓上将棋盤(特に榧製)はハギ盤が多いとしたものだが、これは珍しい(?)柾目の1枚板である。裏面が総フェルト貼りになっているので裏に揮毫を頂く事ができない、という欠点(?)はあるが、もらえる予定がないからまぁいいか(笑)。
…この写真に写っているのは大きいカステラ、ではありません(笑)。
ちなみに世間で(というよりネット上で)よく言われる事に「1枚板の将棋盤は反りやすい」というのがあるが、実際は「柾目の卓上将棋盤は1枚板の方が反り難い」そうである。「ハギ盤の方が反り難い」と言われるのはおそらく建物の壁や天井の「羽目板」と同じように考えている人の発言ではないかと思われる(※2)。
駒台はついていない(駒台とのセットで販売や出品、という事も少なくない)が、そもそもこの盤と釣り合う高さ(価格ではなくサイズ)の駒台はおそらくオーダーメイドになりそうである(※3)。
この写真で盤のそばにある(余りの歩が乗っている)のは駒箱の蓋。高さ約30mmなのでやはり高さ不足(大きさも不足気味)。
…こうなった経緯を自分なりに推測してみると、駒を落札した後も「ヤフオクで盤の出品を眺めていたから」、というのが最有力っぽい。実際卓上将棋盤はいつでも何かしら出品されているので、連日眺めていたら将棋盤の事を常に意識してしまう(ひいては「欲しくなる」)に決まっているのである(笑)。
…もっともいくら欲しいと言っても「条件」はある。まず『予算』。これを書いている時点では一応(?)「失業者」なので、捻出できる予算には限度がある。もっとも普通に働いていても30万の卓上将棋盤(※4)にはそうそう手が出ないけど。
それと『程度』。つまり「新品、あるいはそれに準ずる物」。中古品だったら安く落とせるものもありそうだが、後々の事(つまり長く使う事)を考えると中古品や「訳あり品」──目立つ「節」や大きな傷があるもの──は選考対象外とした。あと『材質』は国産(できれば日向産)の本榧限定。こんなところで安い材質(新榧とか桂とか)で妥協しては意味がない。
…そういった条件の下で良さそうなものを眺め、しまいには入札してしまう(笑)。ただ、ネットオークションというのは得てして「終了直前に一気に入札が入る」、それこそ「終了の1時間前からがオークションの始まり」と言っても過言ではない。なので(1000円からスタートして)終了2時間前に5000円くらいだったものが終了時に30000円だった、なんて事も普通にある。…競輪(のラスト1周)かよ(笑)。
…そうしているうちに気が付いたら落札してしまった(笑)。もっとも(駒も含めて)前述した条件を満たすものとの「縁」「巡り合い」があったからこその落札であり、それがなかったら(例えば強硬に競ってくる相手がいたら)今も「デラックス将棋駒&自作の2つ折り」のままであろう。そう考えると
「人生の大半は『縁』や『巡り合い』で成り立っている」
のかも知れない。
…何故か最後は哲学風になってしまった(笑)。もし今も浜松在住だったら香龍会に持参して「自慢」していたかも知れないが(笑)、今のところこれを披露できる場はなさそうだ。ただ、イベントで森下卓九段にみたび教わる機会があったらその時は盤駒揃えて持参する可能性が極めて高い(笑)。
…もしそれが実現した場合、指導対局というより「魂入れ」の儀式という意味合いが強くなりそうである。それこそ無理を言って平手で↑の局面にしてもらったりとか。
※1…随分昔に試したテストだと「IQ210」とか出たものがあった。…いくらなんでもそりゃないでしょ(笑)。ちなみに「生物学の見地で言うとIQ130以上(と70以下)は異常者」なんだとか。
※2…羽目板は木の「向き」を互い違いにする事で反りを防いでいるらしいが、卓上盤でそれをやると天面の木目や色合いが揃わず「見た目が非常に良くない盤ができてしまう」という。そもそも榧は「1寸あたり1年」かけて十分乾燥させてから盤に加工するのでそう簡単には反ったりしない、とも聞いた事があるし。
※3…理想は「盤より少し低いもの」。なので20号(2寸)は論外だし、10号(1寸)だと「やや低すぎる」ように思う。現状は「デラックス将棋」の駒箱で(1cmほどの段差なので)十分使用に耐えると思うが、もしかしたらホームセンターに打っている角材で「自作」するのがベスト、なんて可能性もある(笑)。