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それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

名古屋・3(6月の香龍会)

アクセス解析」でこのブログに到達するに至った検索ワードを見れるのだが、最近はほぼ毎日と言っていいくらい

平山智加 欠場理由」

という単語が出てくる。

「…そんな事俺が知るかい!」
「むしろこっちが知りたいわ!」

とボヤいてみたが(笑)、調べてみると地元のGW開催の後の斡旋されていたレース(順に徳山・宮島・浜名湖びわこ)を全て欠場している。6月1日に7月末から開催されるレディースチャンピオンの出場選手が発表されたが、そこで平山智加は「家事都合等辞退期間中のため」選出除外、となっている。早い話けがとか病気とか、妊娠出産もこれに含まれる
…という事は第2子の妊娠? という可能性もあるが、正式な発表がないので推測するしかない。もしそうだとしたらまた1年くらい欠場、という事になる。また今回は産休時点でB2級なので、産休復帰後の「斡旋特例」もない(と思われる)。ちなみに静岡支部の三浦永理も「家事都合等辞退期間中のため」選出除外(最後に走ったのは昨年末のQCシリーズ)となっており、初代&2代目の賞金女王が長期欠場中である。

第31期竜王戦は決勝トーナメントに進出する11名が確定した。その最後の枠(5組優勝)は大方の下馬評通り(?)藤井聡太七段が獲得したわけだが、4組以下の優勝者が3人とも前期C2の昇級者というのは極めて珍しい(もしかして史上初?)。
…それにしても藤井七段の将棋を見ていると正直「化け物」という類の言葉しか出てこない(特に5組決勝の将棋を見ると)。かの「アカギ」を形容した(対戦した相手の)言葉で

「あのガキの薄皮一枚剥いだその下は魔物」

というのがあったが(単行本1巻参照)、藤井七段が正にそうなんじゃないの、とか思ってしまう。
「化け物呼ばわりは失礼ではないのか」という人もいるだろうが、将棋に詳しくない人に彼の凄さを伝えようとするとこういう言葉を使うのがもっとも分かりやすい(?)と思う。そのくらい彼は「別物」だから。ちなみに過去の竜王戦決勝トーナメントで唯一挑決三番勝負まで進んだ事がないのが「5組優勝」だが(※1)、「ジンクス」というのは基本的に「人間」に対して言うものなので…

今度の両国イベントは7月21日・髙見泰地叡王と発表されている。
…またしても休みが合わぬ。

…気を取り直して(?)三度(みたび)名古屋へ。「強制参加」となってしまった(?)香龍会へ。
今回はいつもの「定跡」を利用したわけだが、何と言ってもその前日に東海道新幹線車内での殺傷事件があったばかり。いつもだったら何ぞ本でも読みながら落語を聴いているところだが… やっぱりいつもどおり本でも読みながら落語を聴いていた(笑)。何か武術の達人とか言うならともかく、そうでない普通の人間が四六時中自分の周りの事に神経を張っているなんてまず無理な話だから。

何はともあれ名古屋には11時半ころに無事到着。…そんなに早く着いても会場はまだ開いていない(13時開始予定)だろうって? 今回は「開始まで近くのゲーセン(と言っても本陣駅近くにはないので名古屋駅の近く)で時間を潰すという前提」で家を出ている(笑)。そうでなければわざわざ「撮影機材」を持ち歩いたりはしない。
予定通り(?)1時間ほどゲーセンで時間を潰す。…どうやら前日前々日(10日から見てなので8日とか9日)あたりが「ゾーン」だったようで、この日の「演奏」は今一つだった
13時ちょっと前、外を見るとドシャ降りの雨。雨が降る事は想定済だったので傘の準備は抜かりなし。そのままサンロード(名古屋駅の地下街)に駆け込み地下鉄東山線本陣駅へ。…地下にいた時間はせいぜい15分くらいだが、その間に(本陣駅の地上に出た時には)雨はほとんど上がっていた。
会場に着いたのは13時20分頃。自分が6人目?
入口に一番近いところに座っていたのが「参加者А(本人曰くキリル文字の『アー』」氏。

「会うのは20年ぶりくらいですか?」

と挨拶したのは100%ジョークです(20年どころか2週間前に会っている)。

加藤一二三九段は自分が名人を獲得した将棋を何十回も並べてはその度に新しい発見があったという。この日もそれに近い(?)事があった。
そもそものきっかけはその2週間前(厳密に数えると11日前)のファミレスでドラマ「鍵のかかった部屋」にあった「あり得ないシチュエーション」の話をした事。その話をした後に「久しぶりにあれを見て笑いたくなった」と思った、そして「どうせなら香龍会で『観賞会』をして皆で笑おうか」と訳の分からない企みを考える(笑)。
そして当日、レンタルしたDVDとノートPC(会場で「徳島新聞向けの詰将棋」を作るつもりで、その際の検討の為に使うつもりだった)を持参、早速「観賞会」に。欲を言えば(?)「りゅうおうのおしごと!」の問題の回(つまり最終話)も観たかったが、この時点でレンタル屋には2巻までしか出ていなかった(月1ペースだとすると最終話=6巻の登場は9月か10月?)。

以下以前書いた記事と被るところがありますが御了承を。

問題作(?)は第3話「盤端の迷宮」(※2)。その冒頭に出てきた局面が事件の謎(密室、及び犯人)を解く鍵となるわけだが…
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この「▲1六桂」という手に対する作品内での評価は

「この間の竜王戦で毒島竜王が終盤で指した1六桂という手はさすがに激指にも発見できなかった(若手棋士が主人公の榎本に向かって)
解説者も報道陣も誰一人気付かなかったようです」(後日の将棋番組で解説役のプロ棋士が)
トッププロの棋士でさえ誰一人として気づかなかった手なんですよ」(榎本が犯人に向かって)

…改めて書く。

「…そんなアホな」

ちょっと考えればわかるが、この1手前の局面で先手が指せる合法手(△1五香の王手に対する応手)
・▲1七桂(跳ねる)
・▲1七桂打
・▲2七玉
・▲1六桂
の4つしかなく、しかもそのうち3つは簡単に詰まされる。言うなれば「レベル1の4択クイズ」なわけで、それを「プロ棋士がわからなかった」「COMにも発見できなかった」…この日の参加者は口をそろえて「そんな事絶対ないから」。…そのとおりです。
…ところが、この局面を見たS先生は

「これって香ではなく金を打ったら詰んでるんじゃないか?」

つまり△1五香と打つところで代わりに△2八金と王手をする(と詰む)、と。そこで柿木先生にその局面の次の一手を聞いてみると(そういう目的でPCを持ってきたわけではないのだが)…

「詰みました。」


「何ぃ~~~?!」

手順は△2八金▲1七玉△1六歩▲同玉△1五歩▲同玉(▲1七玉は△1六香まで、持駒を全部使って詰み)△1四銀▲1六玉△2五銀(両王手)まで。
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放送から6年後に驚愕の新事実が発覚(笑)。…これだけでも驚愕なのだが、これに続いてこの1手前(※3)、つまり
「▲8一飛と打った局面は後手玉に詰みがありそう」
という指摘。そこで再び柿木先生。

「詰みました。」


「何ぃ~~~?!」

手順は(▲8一飛と打たずに)▲3一馬△同金▲3二金△同金▲同龍△同玉▲4四桂△2一玉①▲3二金△1二玉②▲2二飛△同銀▲同金△同玉▲3四桂△1二玉▲1三銀△2一玉▲2二桂成まで、が一例。
①の▲3二金は▲3一飛△1二玉(取ったら頭金)▲1三歩成△同玉▲1四歩以下でも詰む。
②で▲1三歩成は△同玉で以下逆王手の筋が発生して詰まない。
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なんと竜王戦七番勝負という大舞台でトッププロが2人揃って即詰みを逃している、という大失態(?)。まさかの新事実に笑い死にしてしまいそうだった(笑)。
…他にも

将棋会館の建物がおかしい(※4)
三段リーグのラス前と最終局が別の日になっている
三段リーグの対局室の間取り(盤の置き方)がおかしい(※5)
三段リーグの対局室に取材陣がいる(「棋士でさえ入室を遠慮する」というくらい空気が張り詰めている場所に、ですよ?)
三段リーグの「監事」が対局室にいる(実際は別室にいる)
三段リーグの対局で「右手で指して左手でチェスクロックを押している」人がいる
竜王戦で使われいる駒が「安物」である

…などのダウトは一瞬で発見されている。やはり将棋(詰将棋含む)に詳しい人は一瞬でわかるのである。
そしてこの作品における最悪のダウトが「奨励会員の例会の棋譜」。

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これを見た参加者は全員爆笑。
…これのどこがおかしいって? 初手から▲7六歩△3四歩『▲6八銀』。つまり3手指した局面はこう。
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角がタダですぜ(笑)。これが「今日将棋を覚えた超初心者」ならともかく「奨励会1級」の人がこんな手を指すわけがない。…あ、携帯を使ったカンニングをするくらいだから「カンニングなし」だとこういう手を指すのか(笑)。
しかも相手(文字が小さくてハッキリとは判別できなかったが多分奨励会初段)が指した次の手は『△6二銀』。
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せっかくタダで取れる角を取らない(笑)。「一体何の忖度だ?」という評価ももっともである。しかも2行目(51手目以降)の棋譜は1行目をコピペしただけ?というような超手抜き(にしか見えない)。

「将棋監修したの誰よ?」

という声が上がる。そこで最後まで確認したらスタッフロールには

将棋指導 大平武洋

…口をそろえて

「大平仕事しろ!!」

せっかくなので(?)同じく将棋が題材となっている「相棒ELEVEN」も見た。こちらは「人間vsCOM(の舞台の裏で発生した殺人事件)」がテーマであるが(※6)、冒頭の場面で非常に気になるのが「将棋の対局に『実況』がいる」という事。しかも明らかに対局者が聞こえている状況下で「絶叫している」。そしてその実況も符号(または駒の動き)を叫んでいるだけという非常に拙い(?)実況である。例えば

「名人、53歩成!!」

みたいな感じ。…対局者は無論の事、見ている人にとっても「ウザい!」以外の感想がないように思う。もしこれがもうちょっと中身のある(?)実況だったとしたら… ちょうどこのタイミングで「指し将棋」が指されていたので、試しに
「この対局の実況を(勿論「絶叫で」)やってみて下さい」
と参加者А氏にお願いする。

「ここで3五歩と仕掛けた!」
「角と銀の両取りがかかった~!」

やはり将棋に実況はいらないと思った(笑)。
他のゲームだと、例えば音ゲーを実況すると…(※7)

「階段を綺麗にさばいている!」

QMAを実況したとしたら…

「おおっと、一人を除いてみんな同じ答えだ~!」(ネタが古いって)

他のゲームでも大して変わらない(つまり「実況はいらない」)ようである(笑)。

…結局これで会合の時間のほとんどを費やしてしまい、予定していた「徳島新聞の作品作り」は全く進まなかった。…何やってんだか(笑)。

この日は将棋以外にも礼拝所不敬罪」とか「説教等妨害罪」という聞きなれない(?)単語がよく出てきた。前者は礼拝所(神祠、仏堂、墓所など)に対する不敬な行為(破損や損壊など、つまり落書きや立ちションなども含まれる)をする罪、後者は説教や礼拝、葬儀などを妨害する罪で、それぞれ「器物損壊」「威力業務妨害」とは別の罪になる、との事だが、何故そんな話になったのかはよく分からない(自分が会場に着くより前からの話題だったら理由を知る由がない)。
…そういう話を聞くと先日沼津市に設置された「ラブライブ!サンシャイン!!」の登場人物が描かれたマンホールが損壊される(傷をつけられる、白い塗料を塗布される)、という事件があったのを思い出す(同じ静岡県なので何となくこの手のニュースは入ってくる)。普通に考えるとこれも立派な(?)器物損壊罪であるが、沼津市そのものがライバー(ファンの通称)にとっては「聖地」のようなものなのでこの行為も礼拝所不敬罪に当たるのでは、などとくだらない事を考えてしまった(笑)。
ちなみにそのマンホール損壊犯(と見られる人物、自身のツイッターでその行為の動画をアップしていたらしい)は奇しくも(?)香龍会と同日に埼玉県で行われていた同アニメのライブ会場で「スタッフを殴った事による傷害罪」「入場チケット偽造による有価証券偽造罪で逮捕されたとか(※8)。


※1…行方尚史八段が6組優勝(当時は1組優勝が「スーパーシード」ではない旧トーナメントだが)から三番勝負まで進出している。4組優勝からは新旧合わせて8人が進出、うち3人が七番勝負へ進出、2人が竜王に。

※2…原作では殺人事件が起きたホテルの名前が「播但ホテル」でそれとの掛詞になっている(ドラマでは「飛鳥ホテル」という名前になっている)。ちなみに「盤端」は囲碁用語で文字通り盤の端=第一線(外周部分)の事。将棋では使われているのを聞いた事がない。

※3…番組後半の方で携帯中継(のようなもの)による棋譜が見える(詳しくは以前書いたものを参照)。ただその棋譜も符号がおかしかったり「突然消えた駒」が存在したりと酷い事になっている。中でも「△67金右」(以前書いた分の「その1手前」)に至っては「右」とある以上「右でない金」も(5六あたりに)存在しないといけないのだが、そのどちらの金も存在しない。

※4…皆さんに調べてもらったところ、スタッフロールにあった「千葉市教育会館」である事が判明した。…何故わざわざそんなところでロケをしたのだろう(「相棒」は千駄ヶ谷将棋会館でロケを行っている)。

※5…通常は「上座は床の間を背にする」ように配置されるが、ドラマでは「床の間が対局者の横にある」、つまり角度が90度違う(竜王戦の対局室も同様の「間違った置き方」をしている)。

※6…ちょうどこの頃「電王戦」で世間が盛り上がっていた。相棒はこういった「時事ネタ」を使う事が多い。

※7…自分のプレイの録画を「参加者А(アー)」氏に見ながらやってもらった。

※8…マンホール損壊についてはもの(キャラ)によって手口や被害の度合いが異なるので、その全てが同一人物の犯行なのかはわからない。