「親王」と書いて「ちかお」と読ませる名前があるので(香川支部のボートレーサー「長谷川親王(はせがわ ちかお)」選手)、だったら「竜王」と書いて「たつお」なんて名前もあっていいかも…? なんて事を思った。…今回の話とはあまり関係ない事だけど。
将棋界の内外で頓に話題になっている(と思う)ラノベ(ライトノベル)「りゅうおうのおしごと!」。
以前も書いたように将棋──に限らず特定の業界──を題材にした作品というのは「その業界に対する間違ったイメージを浸透(定着)させる可能性が高い」という偏見を持っている自分だが(笑)、こういうものと縁遠そうな(?)加藤一二三九段の推薦文があることから、案外まともな作品になっているのかも知れない、と思った(何て無礼な第一感だ…)。
以前も書いたように将棋──に限らず特定の業界──を題材にした作品というのは「その業界に対する間違ったイメージを浸透(定着)させる可能性が高い」という偏見を持っている自分だが(笑)、こういうものと縁遠そうな(?)加藤一二三九段の推薦文があることから、案外まともな作品になっているのかも知れない、と思った(何て無礼な第一感だ…)。
…そういうわけで(どういうわけで?)早速購入する。物が物なので読んでおかないと香龍会でM先生とかに会った時に
「読んでいないとは何事だ!」
と言われそうな気もするので(笑)。ちなみに自分が買った物には
「アニメイト関西・中部エリア限定特典 書き下ろしSS(ショートストーリー)リーフレット・特別短編 女流棋士になるには?」
が付いていた。
「読んでいないとは何事だ!」
と言われそうな気もするので(笑)。ちなみに自分が買った物には
「アニメイト関西・中部エリア限定特典 書き下ろしSS(ショートストーリー)リーフレット・特別短編 女流棋士になるには?」
が付いていた。
…結論から書くと
「やっぱりラノベはラノベ」。
登場人物の設定(スペック)やストーリーがハチャメチャだが
(と言ってもこの手の創作物は「非常識なスペックの持ち主」がいないと成立しない、ような気もする)、それでも「西遊棋」が監修しているとあって「あのドラマ」と比べると「理論的にありえない、おかしい」所が(一度読んだ限りでは)見受けられなかった。
例えば本書9ページに主人公「九頭竜八一(くずりゅう やいち)」のプロフィール(連盟HPにある「棋士紹介」を模したもの)があるが、16歳、デビューから一年強で竜王になった、というのは非現実的でも「理論的にはあり得る」し、それに伴う昇段履歴もピッタリ符合している。それに「女流棋士に順位戦所属クラスがある」などと言った意味不明な要素もない。もしこの時点で某ドラマに匹敵するような致命的なダウトがあったら… 今頃この本はゴミ箱の中に捨てられていた…かも知れない。
「やっぱりラノベはラノベ」。
登場人物の設定(スペック)やストーリーがハチャメチャだが
(と言ってもこの手の創作物は「非常識なスペックの持ち主」がいないと成立しない、ような気もする)、それでも「西遊棋」が監修しているとあって「あのドラマ」と比べると「理論的にありえない、おかしい」所が(一度読んだ限りでは)見受けられなかった。
例えば本書9ページに主人公「九頭竜八一(くずりゅう やいち)」のプロフィール(連盟HPにある「棋士紹介」を模したもの)があるが、16歳、デビューから一年強で竜王になった、というのは非現実的でも「理論的にはあり得る」し、それに伴う昇段履歴もピッタリ符合している。それに「女流棋士に順位戦所属クラスがある」などと言った意味不明な要素もない。もしこの時点で某ドラマに匹敵するような致命的なダウトがあったら… 今頃この本はゴミ箱の中に捨てられていた…かも知れない。
読み始めてすぐ(12ページ)に出てきた文章。
将棋界では弟子が師匠に勝つことを『恩返し』という。
…思わず「ペリーの口調」で
違うでしょぉ~
とボヤいてしまった(※1)。一般的(?)にはそういう意味で「恩返し」が使われているが、ここで何度も書いているように「その使い方は正しくない」。少なくとも将棋界(おそらく囲碁界も)においてこの使い方は「相応しくない」。この時負かされた師匠の行動(ネタバレの為自粛)を見てもわかる(?)ように、「師匠も一棋士なので負けたら悔しい」に決まっている。もし勝負に負けて悔しくない(恩返しされたと喜ぶ)ようでは勝負師としてのピークを過ぎているか、そもそもその資質が欠落しているか、のどちらかだと思う。
「この作品もこの程度か…」
とその時は思ったが、読み進めていくうちに…(以下ネタバレのため自粛)
「やっぱりラノベはラノベ」と書いたのはやはり登場人物の特徴や行動、作品中に出てくる単語や用語がラノベの王道(?)と感じたから。…と言っても自分はこれ以外で読んだラノベは「おジャ魔女どれみ16(※2)」シリーズと「おねがいマイメロディ」くらいなので何を持ってラノベの王道と言うべきかその基準がよくわからないのだが(笑)。
主人公九頭竜やそこに押しかけてきた小学3年生「雛鶴あい」、九頭竜の姉弟子(ただし年下)で女流二冠を所持する奨励会員などいずれも個性の強い人物ばかりだが、中でも強烈なのは九頭竜のライバル(?)「神鍋歩夢(かんなべ あゆむ、六段)」。
何と言うか、橋本崇載八段と神吉宏充七段と佐藤紳哉六段を足して3を掛けた(3で割った、ではない)ような、つまり極度の「パフォーマー」である。例えば自分の名前を「ゴッドコルドレン(『神』『鍋』を英語にしたもの)」と呼んだり(呼ばせたり)、前述の棋士たちもやった事がないと思われる出で立ちで関西将棋会館に現れたり(対局に臨んだり)、特定の指し手に「技の名前」を付けて指すと同時にそれを叫んだり(一体何のカードバトルだよ)…
「棋士には変人が多い」とはよく言われる話だが、彼を基準にするなら他の全ての棋士は「まっとうな人間」になってしまうと思う(笑)。見方によっては「将棋(界)への冒涜」とも取られかねない彼の言動だが、個人的にはそんな個性の棋士が一人くらいはいても構わないと思う。…二人は多すぎるけど。
主人公九頭竜やそこに押しかけてきた小学3年生「雛鶴あい」、九頭竜の姉弟子(ただし年下)で女流二冠を所持する奨励会員などいずれも個性の強い人物ばかりだが、中でも強烈なのは九頭竜のライバル(?)「神鍋歩夢(かんなべ あゆむ、六段)」。
何と言うか、橋本崇載八段と神吉宏充七段と佐藤紳哉六段を足して3を掛けた(3で割った、ではない)ような、つまり極度の「パフォーマー」である。例えば自分の名前を「ゴッドコルドレン(『神』『鍋』を英語にしたもの)」と呼んだり(呼ばせたり)、前述の棋士たちもやった事がないと思われる出で立ちで関西将棋会館に現れたり(対局に臨んだり)、特定の指し手に「技の名前」を付けて指すと同時にそれを叫んだり(一体何のカードバトルだよ)…
「棋士には変人が多い」とはよく言われる話だが、彼を基準にするなら他の全ての棋士は「まっとうな人間」になってしまうと思う(笑)。見方によっては「将棋(界)への冒涜」とも取られかねない彼の言動だが、個人的にはそんな個性の棋士が一人くらいはいても構わないと思う。…二人は多すぎるけど。
詳しい内容は実際に読んでもらった方が早いのでここまでにするが、そんな「りゅうおうのおしごと!」、早くも続編の発売が決定(2016年1月15日発売予定)している。しかも「ドラマCD付限定特装版」として。
…1巻が発売される前からドラマCD化が決まっているなんて、よほど「当たる」自信と根拠があったのだろうな、と思う。
※1…意味が分からない方(おそらくこのブログの読者の99%以上)は「ペリー 違うでしょう」で検索してください。
※2…今までのPCでは「おジャ魔女」を単語登録していたが、Windows10のIME(変換ソフト)は初期状態で「おじゃまじょどれみ」を一発変換した!