DJカートン.mmix

態度や言葉遣いが異様に丁寧な人は「裏の顔」を持っている可能性が高い。

順位戦が大変な事(?)に

順位戦A級は史上最大となる「6人プレーオフ」に突入し、最終戦から「中1日」でプレーオフ1回戦▲豊島将之八段-△久保利明王将戦関西将棋会館で行われた。
今回のような事が起きると後日ラノベとかで「7人以上のプレーオフ」なんてシーンが登場するかも知れない(どの作品で、とはあえて言わない)がそれはさておき(笑)、この日は中村修九段の忌引きで延長されたB2▲森下卓九段-△中村修九段戦将棋会館で行われたが、この日は東西で三段リーグ終戦が行われるため2つの対局(正確には棋王戦予選の▲野月浩貴八段-△横山大樹アマ戦を含めた3局)はグレードの低い(?)対局室(東京…5F香雲、関西…4F水無瀬)で行われた。
…B2の延期対局はこの3日後に(中2日で)最終戦が行われるという「ダブルヘッダーもどき」なんて書いたが、この日のA級プレーオフはそれより間隔が短い上に翌日が王将戦第5局の移動日。しかもこの日の勝者は王将戦の2日後(10日)にプレーオフ2回戦。…この過密スケジュールと比べるのはさすがに失礼というものであろう(苦笑)。

今期三段リーグは最終日の段階で「結果次第では14勝4敗でも昇段できない」というハイレベルな展開で、実際服部慎一郎三段が14勝4敗ながら順位の差で次点となってしまった。…同じ三段リーグ1期目でも藤井聡太六段は「13勝5敗で1期抜け服部三段は「14勝4敗で1期抜けならず制度とはいえ現実は不公平(?)である。ちなみに過去には豊島将之八段、伊藤真吾五段も「14勝4敗(しかも順位上位)で昇段ならず」を経験している(同じ第39期、2人とも次期で昇段を決めている)。
またこの期の三段リーグで年齢制限により里見香奈三段の退会が決まった(10勝していれば延長できたが最終節前に可能性が消えた)。女流棋士との兼務(?)で奨励会在籍という「特例」には異論反論もあったが、その後「自力で」三段昇段まで上り詰めた事に異論をはさむ余地はない。今回は残念な結果であったが、女流棋士に戻った(?)後も「プロ編入試験」でプロ入りする道があるので(※1)完全に道が断たれたわけではない。

B2の対局は以前から何度も書いているが「森下九段は負けたら降級」という一番。相手の中村修九段との通算対戦成績は16勝8敗、直前の対局(昨年11月、棋聖戦二次予選)でも勝利しているが…

結果は140手で負け、C1への降級が決まってしまった。来期は第49期以来28年ぶりのC1となるわけだが、最大の問題(?)は「あの人」と同じクラスであるという事。とりあえず「あの人とは当たるな」と願いたい(笑)。…のだが、そう願った時に限って当たったりするから世の中は不条理(?)だと思う。

C1と言うと「りゅうおうのおしごと!」で八一はC1に上がり「来期はC級1組の末席」と言っているが(7巻315ページ)、これはよく考えると「危険な設定」である。
B2以下の順位は前期の成績を基に

・上のクラスからの降級者
・前期の同クラスで降級点を取らなかった棋士
・(B2とC1)下のクラスからの昇級者
前期の同クラスで降級点を取った棋士
・(C2のみ)新四段

…の順になる(同じ括りの中では前期の成績順、「新四段」は棋士番号順)。つまり本来なら八一の下には「前期C1で1つ目の降級点を取った棋士」がいるはずなのだが、「末席」と言っているからにはそれがいない事になる。
理論的には
「前期C1で降級点を取った棋士(第76期だと7人)は全員が既に1つ目の降級点を持っていて、2つ目の降級点で揃ってC2に落ちた」
という事が起きていれば昇級した八一がC1の末席という事はあり得るが、自分の知る限りこれまでの順位戦でそういう事が起きた事は一度もないはず(つまり出現確率が極めて低い事象)である。
つまり作者が順位戦の仕組みを詳しく知っていたらこういう設定にはならないと思う。…それが今回も「理論上はあり得る」という理由でダウトにならずにいる。
…なんて運のいい(?)作品&作者だろう(完全に皮肉)。

メインイベント(?)であるA級プレーオフは翌日の0時37分、157手で豊島将之八段が勝利した。しかし名人挑戦にはあと4連勝が必要である。…道は長い。
前回(3年前)のプレーオフ時に「来期A級の順位」について正しく把握できなかった人(ファン)がいたような記憶があるのだが、端的に言うと「プレーオフの成績は『名人挑戦者』以外は影響しない」。つまり誰が挑戦者になろうがプレーオフに出場する棋士の来期の順位は今期の順位に基づき

七番勝負の敗者
稲葉八段
羽生竜王
広瀬八段
佐藤康九段
久保王将
豊島八段
(この6人の中の名人挑戦者か「佐藤天九段」が来期の1位)
7位:深浦九段
8位:三浦九段
9位:糸谷八段
10:橋本八段か阿久津八段(9日に決定)

…の順番となる。つまり豊島八段の来期順位は「名人」か「1位(七番勝負で敗退)」か「6位」である。仮にこのまま勝ち上がって最後に稲葉八段に敗れた場合でも来期は「2位」ではなく「6位」である。また久保王将は「豊島八段が挑戦者になった場合は6位、他の棋士が挑戦者になった場合は5位(豊島八段が6位)」で確定する。


※1…今泉健司四段がこの制度でプロ入りを果たした事は有名だが、同じ制度(同じ条件)で「女流棋士も」プロ入りを目指す事ができる、というのは意外と知られていないかも知れない。
…書いていて「この制度もラノベ向きな話だよなぁ」と思ってしまった(笑)。