DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

「新しい価値観・感覚への挑戦」

森下九段が先日(6日)の順位戦で敗れて1勝3敗。まだ降級が決まったわけではないが順位が最下位である事を考えると既に「残留黄色信号」と言える。「B2でくすぶっている(?)事自体既におかしい」と思うのに「C1で指している森下九段」なんてほとんど悪夢である(笑)。

…ここからが本題。

今回の記事のタイトルは9月9日に開催された両国将棋囲碁センター主催(室谷由紀女流二段プロデュース)の佐藤天彦名人・戸辺誠七段による解説会・トークショーのサブタイトル。
8日の夜勤明けに青春18きっぷで東上(東京着は15時前)、さんぱちでラーメン食ってホテルにチェックイン…と考えていたら金町のさんぱちが休み(以前サイトで見た時は定休日なしだったと思うが)。それに加えて今は「さんぱちのHPにアクセスできない」状態になっている。…一体何が起きているのか?

解説会に先立って出演棋士女流棋士指導対局が行われた。自分が教わったのは和田あき女流初段。第1志望はやっぱり(?)名人だったが抽選ハズレ。相当倍率が高い事は予想出来たので最初から「外れても仕方ない」という前提(※1)なので仕方ない。今回は「これまで指導対局を受けた事のない棋士」を上位希望に持ってきた戸辺誠七段と室谷由紀女流二段は過去に教わった事がある)ので、そういう意味での不満は全くない。手土産に浜松の地酒でも持参しようかと考えたが、まだ未成年(今年の11月14日でようやく20歳)である事に事前に気づいて良かった(笑)。
和田あき女流初段は北海道札幌市出身、自分と同郷である。…ただこれを言いたかっただけ(笑)。札幌出身の棋士と言えば屋敷伸之九段、広瀬章人八段のタイトル経験者を始めとして女流棋士、物故棋士を含めると7人いる(…全員言えますか?)。
2014年4月に女流3級になると同年の第8期マイナビ女子オープンで本戦入りして(女流1級への昇級条件を満たして)女流2級に、その3か月後に同棋戦でベスト4入りを果たして「女流1級を飛ばして」女流初段(決勝まで勝ち進むも上田初美女流三段に敗れる)。その間(非公式戦だが)第8回白瀧あゆみ杯で優勝している(決勝の相手はこの日のイベントプロデューサーの室谷由紀女流二段)。女流棋士には珍しい(?)矢倉を得意とする居飛車党。なのでいっその事平手で矢倉を教わろう、なんて「突撃(※2)」も一瞬考えたが自重(笑)、角落ちで教わる事に(見間違いでなければ和田あき女流初段の指導対局の手合いは「平手1:角落ち1(自分):飛車落ち3」)。指導対局音ゲーを同列に扱ってはいけません(笑)。
角落ちの下手というのは大変である。例えば飛車落ちや一丁半(飛香落ち)だったら上手の初手はほぼ間違いなく△3四歩だが、角落ちの場合自分が思いつくだけでも
「△8四歩」
「△2二銀(▲2六歩△3四歩▲2五歩に△3三銀が間に合う)
「その他室谷由紀女流二段との指導対局はこれだった)
とあり、まるで「将棋の日」の「次の一手名人戦である(笑)。むしろ平手の方が(携帯中継に棋譜があるので)指し手の「当たり」をつけられるくらいである。とりあえず今回は和田あき女流初段が居飛車党と言う事で初手は「△8四歩」と勝手に予想して事前準備をしたが、そもそも角落ちは「下手が緩手を3手指したら逆転する」とも言われており(故・米長邦雄永世棋聖の言葉だったと思う)、研究通りの作戦勝ちになったくらいでは全然安全圏ではない。実際この日の指導対局も指し掛け(タイムアップ)直前に「緩手どころでは済まない手」を指して形勢をおかしくしている(笑)。
以前も書いたけど会員規約によりネット上での棋譜の公開はできないので結果も含めて内容は御勘弁。

指導対局が終わって解説会が始まるまでの間をセンターで休んでいたところ、相撲中継でよく聞く太鼓の音が聞こえてくる。「触れ太鼓」と呼ばれるもので、本場所の初日の前日に「相撲は明日が初日じゃぞ~(本当に「じゃぞ~」と言う)と太鼓を叩きながら本場所が始まる事(と初日の幕内の取り組み)を触れて回る(ので基本的に1年で6回しか見られない)。…残念ながら聞こえてきたのは練習(?)で、実際の(口上を言いながら町内を練り歩く)触れ太鼓は見る事ができなかった。
イメージ 2

13時過ぎにイベントが始まる。近年の両国将棋学術会員イベントは「第1部:(出演棋士が選んだ将棋の)解説会」「第2部:トークショー」という形が定着している。今回の解説会で佐藤名人が選んだのが今年の5月1、2日に行われた「第75期名人戦七番勝負第3局」。この手の解説会で「自身が敗れた対局」を取り上げるのは非常に珍しい(佐藤名人も「勝った対局の方がやりやすい」と仰っている=※3)が、今回のテーマ「新しい価値観・感覚への挑戦」というところからこの対局を選ばれたようである。
一方の戸辺七段が選んだのは昨年の4月22、23日に行われた「第74期名人戦七番勝負第2局」。羽生名人が佐藤八段(肩書はいずれも当時)の玉の即詰みを逃して大逆転、と言えば思い出せる人も多いかも知れない。

休憩をはさんで第2部。主に佐藤名人の公私にわたっての話。「将棋の勉強法」「休日の過ごし方」「2日制対局の1日目の夜の過ごし方」「最近始めた趣味」とか… これらの話から派生して「戸辺七段が将棋連盟に作ろうと企んで(?)いるもの」なんて話にも。…「両国オフレコ」は島九段と森下九段の「専売特許(?)」だと思っていたが、棋士は誰でも「両国に来るとオフレコな話をしてしまう」ものなのかも知れない(笑)。
トークショーの後に参加者からの質問コーナー。昨日(8日)の対局(王将戦二次予選、近藤誠也五段戦)の難解な終盤戦について聞いた人は相当マニアックかも知れない、と思った。…自分の質問も相当マニアックだった(ただし「マニアックのベクトル」はだいぶ違う)けど(笑)。

イベント終了後は佐藤名人のサイン会(事前受付制)。「昔から字を書くのは好き」と仰る佐藤名人だけあって達筆である(別に他の棋士が下手くそだ、というわけではありません)。揮毫は数種類あって(「書いてほしい言葉」を聞かれた→あったけど「長い」ので辞退した)自分の色紙は「一期初心」。…他にどんなのがあったかなぁ(最近記憶力が頓に落ちたと思う)…

サイン会終了終はすぐに「美少女戦士セーラームーン」25周年記念東京メトロスタンプラリーに向けて出発(笑)。こんなイベントがある事を出発の2日くらい前に知った(下のポスターは駅構内やTM車両の吊り広告で沢山見かける)。
イメージ 1

概要はリンク先にあるので割愛するが、こういうのを目にすると小学○年で札幌市内20箇所のスタンプラリーを1日で踏破した自分の脳はフル回転する(笑)。

両国をスタート地点として、ここから都営大江戸線清澄白河(※4)→TM半蔵門線に乗り換えて『水天宮前』、そのまま半蔵門線『表参道』青山一丁目に戻って大江戸線麻布十番セーラームーンと言えばここ抜きには語れません)、TM南北線四ツ谷、続けて南北線飯田橋、そこからTM有楽町線東池袋、というのが出発前に考えたルートの一例(実際は「両国に行く前に水天宮前をクリアした」ので違うルートを採った)。
イメージ 3
イメージ 4
イメージ 5
イメージ 6
イメージ 7

土曜日と言う事もあってリーフレットを持っている人をよく見かけた。1人で何枚も持っている人も多かった(プレゼントの応募は「1人1回限り」なんだけど…)。当時(25年前)に「世代」だったと思われる女性(結婚して子供連れ、という人も含む)が多かったのはわかるが、やはりと言うか男性も結構いた(比率で言うと男:女が4:6くらい?)。中には「どう見ても50半ばは下らない」というようなおっさんもいた。
…そして今の時代だからと言うか、NAV○T○MEとかを使って参加している人がいた。だが、当時そんなものが存在しなかった)自分にしてみればこれくらいの範囲(※5)を自分の脳みそで回れないなんて「あり得ない」と思う。…「便利なものは人間を馬鹿にする(※6)とは実にいい言葉だと思う
ちなみにスタンプは全て「改札の外」にあるので、出たり入ったりで結構運賃がかさむ。そこで便利なのが「共通一日乗車券」。
イメージ 8

東京メトロ24時間券」というのもある(当然ながらそっちの方が安い、また「使用開始から24時間有効」なので日をまたいでの使用も可能)が、都営地下鉄大江戸線)が使えると部分的に移動が楽になる(…と思っているのは「両国がスタート地点」の自分だけかもしれないが)。
イメージ 9

右下にあるのが「応募用スタンプ台紙(切り取って必要事項を記入して62円切手貼って応募する)」、左は「保存用スタンプ台紙」だが、「応募用スタンプ台紙を切り取っていない完全な(?)状態」で保存しておきたい、というのもファン心理である。実際自分も1人で2枚分押したし(…おい!)。


★札幌市出身の棋士…(故)五十嵐豊一九段、屋敷伸之九段(五十嵐九段門下)、広瀬章人八段、野月浩貴八段、金沢孝史五段、久津知子女流二段、和田あき女流初段。

※1…聞いたところ募集4名に対し希望者は16名、「思っていた以上に少ないな」と思ったが、これは「ダブル指導対局」を希望された人が結構多かった(佐藤名人の指導対局は他の棋士と「時間が違う」ためにダブル指導対局の対象外となっていた)から、だそうである。…皆さんパワフルである(笑)。

※2…音ゲーで「(その時点の力量では)クリアできる可能性が低い曲」をプレイする事を俗に「突撃」と呼ぶ。大抵の場合は「本人にその自覚がある」上で「突撃」している。本文の場合は「木端微塵に粉砕される可能性が極めて高い」という事を承知の上で敢えて平手で教わろう、という意味になる。

※3…戸辺七段によると「Xプロ(イニシャルも含めて名前と段位は伏せておく)は『自分が勝った将棋は何度でも並べる』」そうである。確かに自分の負けた将棋を並べるのは(精神的にも)楽ではないとは思うけど…(笑)

※4…同じ漢字を書く桐山清澄九段は「きりやまきよずみ」と読むのでついこちらも「きよずみしらかわ」と読んでしまう(「きよすみしらかわ」が正解)。

※5…「1個目のスタンプを押した時間」をスタートと考えると2時間もあれば全部回れてしまう。水天宮前駅だけ他の4駅と距離があるのでここを最初か最後にするのが効率がいいと思う。

※6…「馬鹿にする」=「貶す」、ではなく、「馬鹿」にする、つまり「役立たずにする」、という意味。口語だと「ば」にアクセント(前者は「か」にアクセント)が来るので説明しやすいのだけど…