DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

最終回『最後の審判』を検証

検査の結果インフルエンザではなかった。1シーズンに2回もインフルエンザ(しかもワクチンを接種しているのに)にかかっていたら完全に洒落にならない。

最近このブログの(と言うよりこの記事の)アクセスが増えている、と書いたが、実際の推移はと言うと…
(X Y/Z=3月X日 この記事」へのアクセス数=Y全訪問者数Z

15  11/32
16  12/44
17  11/42
18  18/41
19   7/45
20  10/35
21   9/32
22  23/58
23  21/47
24  12/33
25   9/43
26  19/46
27 170/177
28 108/123
29 111/155

…「何じゃこりゃあ!」と言いたくなるような数字である(古過ぎる上に『自分はその世代ではない』)。どうやら26日に「あの話」が出てくる回が放送され、その疑問(?)に対する検索の結果としてこれだけの数字になっているようだ。
…1アクセス当たり100円でも貰えるというのなら狂喜乱舞したかも知れないがそれは置いておくとして(笑)、こんなブログでもアクセスが増えるという事は「普通の人には『最後の審判』が何なのかを理解するのは難しい」という事なのだと思う。
以前から

イメージ 3

と何度も言っているが、実際の作品ではどういう話になっているかわからない(と真っ当な記事が書けない)ので、貴重な時間を割いて確認する事に。

「名人」の先手番で始まった第4局は相掛かり、原作の進行とほぼ同じ(細かい違いがある可能性もあるがそこまで検証していない)。そしてしばらく進むと下図の局面が出てくる。
イメージ 5
…「最後の審判」との比較を容易にするために盤面を回転しています。

色付きの駒は「最後の審判」と配置が同じ駒。…この時点で「ダウト」の臭いがプンプンとしている(笑)。そしてこの時点で

・どういう手順を経て「△3六香・△3七香」という形が出現したのか?
・ここからどういう理由で「▲1一飛・△1二金」という形が出現するのか?
以前も書いたが「最善手ないし次善手」としてこの手が入る理由が必要である)

という(そしておそらくプロ棋士でもCOMでも答えようのない)疑問が生じている。

…そしてその直後
ついにこの局面が出現してしまう。
イメージ 1
…この時点で検証を打ち切っても良かったのだが(笑)、念のために(?)最後まで検証する事に。この直後に記録係が秒読みで「20秒」を読むというダウト(※1)があるのだがそんなのはどうでもいい事になってしまう(笑)。
ちなみに上図は直後の「検討ソフト」によると「199手目」、しかも同一手順の2回目以降(千日手に至る連続王手の手順が入っている)であるが、

「ココセ」なしで180手未満でこのような局面が出現するか?

とも思う。ついでに言うとその「検討ソフト」の駒の書体がおかしいというダウト(※2)まである。そしてその直後には検討を前にして山刀伐八段が

「でもここで千日手以外の手を指せば、竜王の玉が確実に詰んでしまう」

…貴様それでもプロか!!
(理由は以前書いた通り)

その後も指し手は続き(いつの間にか夜になっている、というより原作では終盤の時点で日付が変わっているはずだが…)、下図の局面で名人が中断を求めてくる
この局面についてのわかりやすい(?)説明は以前書いたものをご参照ください。
イメージ 2
なおこの局面(連続王手の千日手)について会長が「同じ手順を連続4回繰り返した時点で…」と説明しているのはダウトである(※3)が、ここまでくるとそれを指摘するのすらアホらしく感じてしまう(笑)。

…案の定最後の審判』をそのまま使用した「ダウト作品」になってしまっていた。それどころか原作にはなかったダウトのおまけつきで(笑)。そういう意味では「こちらの想像を超えて『これはひどい』」と思った。
今回アニメの最終回を見たことで、悪質な言い方をするなら(「りゅうおうのおしごと!」という作品自体が)「素人を騙し込んでいる」ような作品のように思えてきた。そんな詐欺まがい(?)の方法で取り込んだ客(ファン)が長く続くとは思えないのだが…

そう言えばこの時の「名人」は通算100期目のタイトル(と永世七冠)をかけて「竜王」に挑戦しているが、現実の世界ではタイトル通算99期の「竜王」が通算100期目のタイトルを書けて「名人」に挑戦する事が決まっている。
…誰だ、こんな筋書きを描いたのは?(笑)


※1…対局規定の第3章第5条(秒読み)で

1分将棋の場合は「30秒・40秒・50秒・1・2・3・4・5・6・7・8・9・10」と、秒を読む。最後の「10」を読まれた対局者は時間切れで負けとなる。

と定められているので1分将棋で「20秒」の秒読みは存在しない(対局者が望めば読んでくれるかもしれないがそうする理由が考えられない)。

※2…ソフト内の巻菱湖書の「玉」が「元々の王+『、』=玉」になっていて、「王」が「元々の玉-『、』=王」になっている。

…言葉だけだとどうにも説明が付かないので作品内の絵で説明。左が「正しい巻菱湖書」で中央がソフト内で使われている「ダウトの巻菱湖書」。右はダウトが分かりやすいように左の図を回転させている。

イメージ 4

正しい巻菱湖書を見るとわかるが、巻菱湖書の「玉」は横棒が右肩上がりになっており、特に一番下の横棒は縦棒から左と右で長さが違う上に最後の「止め」を上に跳ね上げている、という独特の書体である(「王」はそうなっていない)。一方で「ダウトの巻菱湖書」の玉を見ると「王」に「、」をつけ足して「玉」にした(加えて王は「玉」から「、」を取り除いた)という感じがあからさまに出ている(中央と右の図を見比べてほしい)
他の書体だと「王+、=玉」あるいは「玉-、=王」としたものもあるが(主に書体の参考にした文献に「玉」か「王」の片方しかなかった、という理由から)巻菱湖書はその手法を使っていない。

…見る人が見れば見た瞬間に明らかな「違和感」を感じるところであるが、そうでない人が見ても「何がどうダウトなのか分からない」ダウトだと言える。

※3…現行ルールは「同一局面が4回出現した時点で」。以前は「同一手順を連続3回繰り返した時点で」だった(そのルールだと同一局面に至る手順を変化させることで無限に対局が続いてしまう可能性があったので改正された)。