DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

「引き立て役」にされた増田四段の心境やいかに…?

ついに29連勝。増田四段でも止められなかった。
この件(新記録)について触れている記事(サイト、ブログ、ツイッター、他)はそれこそいくらでもあるが、

・自分は増田派である
・「いくらでもある」ものをわざわざ書いても仕方ない
・それでも書いてみたけど藤井四段メインで記事を書くと「とんでもない記事」になった(※1)

…という理由から自分は今回の記録について反対の(というより「別の」)視点から触れる事にする。

前回の記事で
「今度の対局は今後の将棋界の勢力図を占う対局になる」
と書いた。具体的には
「増田四段と藤井四段の実績が拮抗するか大差になるかの分水嶺
になる、と。

…で、実際はどうなのか、というのは現時点ではわかるわけがない(まだタイトル挑戦にも届いていないので)。むしろ現時点では実績で言うなら増田四段の方が上(新人王1回)だし。
「結果」が出るにはあと数年は要するだろうが、ぶっちゃけ言ってしまうと今後の実績がどうなるかは「増田四段のメンタル次第」である。つまり今回の対局の結果(というより内容)、そして29連勝を許してしまった、という事実が増田四段のメンタルにどれだけ影響を与えているか

もし増田四段が今回の結果に対して何も感じていない(「単なる1局の敗戦」としか捉えていない)とか、「今回は世間が騒ぐからわざと負けてやった」みたいに思っているなら今回の結果が今後に影響する事はほとんどない。
反対に新記録の引き立て役にされた事を根に持ったり「苦手意識」「埋められない実力(や才能)の差」を感じてしまったとしたら「アウト」である(ちなみに自分だったら少なくとも「新記録の引き立て役」に関しては一生引きずると思う)。ここ数年のうちに将棋界は「藤井時代」に染まり、増田四段はその引き立て役で終わる可能性が高い。

そういう観点で見てもCOMは有利である。つまりどんな負け方をしようが、例えば過去に必勝の局面でミスして頓死したとか同じ相手に100連敗していようがそういった要素は将棋の指し手には1μも影響を与えない。眼前の対局のみが全てである(過去を気にする、あるいは過去を思考の要素に入れるCOMがいたら面白いかも知れないが…)。
…しかしCOMvsCOMならともかく、人間vs人間の対局(試合)でメンタルという「人間らしい要素」が存在しないのは見ていて面白いのか、と思う。

ただ、増田四段の場合過去に同じような体験をした森下九段(※2)が師匠なので、そうならないような(将棋の内容についてではなく普段の気構えとかについての)アドバイスを受けられるかも知れない。
…普段から森下九段は増田四段に「深浦康市九段の根性を見習え」と教えているそうなので、この教えが守られている限りはそう簡単に「心が折(ら)れる」事はない、と思いたい。

今回の記事とは全く関連性のない話だが、7月5日に行われる順位戦B級2組の対局のうち▲村山慈明七段-△森下卓九段戦が7月20日に延期となっているのは何故だろう…?


※1…本当に「とんでもない記事」。「書いたら炎上必至」…とまで行かなくてもいろいろと「ヤバい」。どうせ読者のほとんどいないブログ(笑)でもいつどういう形で人目に触れるか分からないのでお蔵入りに。
一応下書きは残しているので、「どうしても読みたい」という酔狂な人がいたらOFF(会合とか)で会った時に「絶対に内容に対して文句・批判を言わない、内容を口外しない」と誓約した上で問い合わせてください(笑)。ちなみに7月23日の駿棋会に参加する予定。

※2…一度は七冠(谷川王将)に挑戦して失敗した「羽生六冠」の防衛戦のうち森下八段は2回挑戦して敗退している棋王戦と名人戦、ただし棋王戦は王将戦の決着前に敗退している)、言うなれば七冠達成の「引き立て役」の一人である(この注釈の肩書は当時)。