DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

「まさか」と「やはり」と…

奇しくも(?)同じ2016年9月3日に将棋界で起きた「まさか」のニュースと「やはり」のニュース。ちなみにどちらもYahoo!JAPANのトップページで取り扱われている。

プロ棋戦における二歩の反則は大体1年に1回くらいの割合で出現しているそうだが、タイトル保持者が二歩を打って反則負けという「まさか」の結末(過去には1982年に時の米長邦雄棋王が打った、という例がある)。
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郷田王将にとって日本シリーズ史上初の3連覇(初出場の1993年~1995年、現時点で他に達成者なし)を達成している一方で2007年の日本シリーズでも二歩の反則負けを喫しているという、験がいいのか悪いのかわからない大会だと思う。しかもよりによって(?)1週間前に入籍したばかり(つまり結婚後最初の)対局での反則負け。こりゃ絶対ネットでネタにする奴がいるだろうなぁ…

以前から業界では話題になっていた藤井聡太三段が史上最年少(それまでの加藤一二三九段の記録「14歳7か月」を5ヶ月縮めた)というおまけ(?)を引っ提げて史上5人目となる「中学生プロ棋士」になった(正式な昇段日は10月1日)。
当然ながら自分は面識はないし将棋を見たわけでもないが(棋譜を見ても凄さは分からないと思うけど…)、多方面から聞こえてくる話(特にプロ棋士が解説会などでしきりに藤井三段を褒めていた)を総合したところ個人的には最終日の時点で暫定トップに立った時点で「これは決まり(今回のリーグで昇段)だな」と思ったので、後で昇段のニュースを見た時も「やはり(上がったか)という気持ち。
仮に今回上がれなかったとしてもまだ中学校在学期間に三段リーグが3期もあったので、変な話どう転んでも中学生までにはプロになっていた」のではないか、とさえ思う
10月1日付で昇段した新四段は直後に開幕する竜王戦に参加できる(※1)。なので理屈の上では竜王戦を勝ち続ける事で「中学3年生で竜王のタイトルを獲得」なんて事も一応可能である(同様に中学在学中に獲得できる可能性があるのは王将と棋王)。NHK杯の予選は来年2月なので「中学3年生(卒業目前)でNHK杯優勝」なんて事も一応可能である。…まぁそこまで行ったら完全に漫画やラノベの世界になってしまうけど(笑)、並みいるプロ棋士を相手に詰将棋解答選手権2連覇、事実上1期を棒に振った三段リーグ(※2)を1期抜けしてしまう(※3)ような「規格外の化け物(口が悪くてスミマセン…)なのでこの先「漫画やラノベの世界のような」偉業を達成しないとも限らない。

ともあれ「東の増田(康弘四段)・西の藤井」と新しい時代の役者は揃った。COMの台頭(跋扈と言ってもいいかも)で大きく様変わりしようとしている将棋界だが、やはり主役は人間であってほしい、いや、人間が主役であるべきだと思う

三段リーグというと藤井聡太三段のせいで(?)今回から女性が三段リーグで戦って(四段を目指して)いるという事を忘れてしまいそうになる。最終結果は里見香奈三段が7勝11敗(出だし5連勝だったのに急失速…)、西山朋佳三段が10勝8敗(最終戦の相手が事もあろうに藤井三段、もし勝っていたら今回の藤井三段の昇段はなかった)だった。こちらも達成されたら将棋界にとって非常に明るい話題になるので頑張ってほしいなと思う。

こちらは9月3日より少し前に入ってきたニュース(と言えるのかな…)。
12月に予定しておりました森下卓九段(のイベント)は、スケジュールの都合により別のプロに変更になりました。(両国将棋囲碁センター)



「…嘘でしょ?」

これなくしてどうやって年を越すのでしょう…(笑)
現時点では誰が出演するのか、そして「代替開催」があるのか、はわからないが、いずれにせよ年末スケジュールの大きな変更を迫られそうである。


※1…新四段(同年の4月1日付で昇段した2名も含む)は1回戦でアマチュア選手と当たり、特に10月1日付昇段の新四段にとってはこの対局が大抵「プロデビュー戦」になる。
…はずなんだけど、りゅうおうのおしごと!」では「10月1日付で昇段した九頭竜八一四段」のデビュー戦が竜王戦ではない
…そういう規則があるわけでもないのでたまたま彼は別の棋戦がデビュー戦になった、という事で誤魔化し(?)てもいいような気もするが、各棋戦の予選組み合わせが決まる時期王座戦三段リーグ終了前に決定しているし、王将戦棋王戦は進行中=決定前。一般棋戦でもこの時期に決まるものはない)及び作品内ではデビュー戦が昇段直後の10月に行われている事」を考えると竜王戦以外がデビュー戦になるというのはかなり非現実的である。
…こんなところを突っついたのは自分が初めてかも知れない(笑)。

※2…前回の三段リーグ(第58回、2015年10月~2016年3月)が始まった直後に藤井「三段」に昇段したため次の三段リーグまで(ほぼ半年)奨励会の対局がなかった。一部の関係者やファンの間ではその「ブランク」(やはり練習と本番では違うと思う)を心配する声も上がったものだが…

※3…現行の三段リーグでは藤井三段で8人目(「自動的に1期抜け」となる第1回=中川大輔八段・先崎学九段も含む)。5敗して1期抜けしたのは藤井三段が初めて。過去には14勝でもアウトだった回(第39回三段リーグでの豊島将之七段と伊藤真吾五段、豊島七段は順位4位で頭ハネを食らった)もあるので初参加=順位下位で5つ負けても昇段できたという事はその手の「運」も持っている、という事だと思う。