日本将棋連盟は女流棋士・奨励会員・アマチュアが各棋戦において「優秀な成績」を修めた場合の新規定を発表した。ざっくりと書くと
・女流棋士、アマチュアが「優秀な成績」を修めた場合→プロ編入試験の受験資格を得る
・奨励会員が「優秀な成績」を修めた場合→その時に進行中の三段リーグ終了後に次点1が付与される
※次点2回による四段昇段は「リーグ3位」の次点を含まないといけない。
※その時に進行中の三段リーグで降級点に該当する成績(4勝以下)だった場合は次点1は付与されない。
後者は都成竜馬三段(当時)が新人王戦で優勝した時に決まった規定がそのまま適用されている。
「優秀な成績」に該当する基準は以下の通り。【 】内の数字は基準を満たすために必要な勝利(連勝)数。
・竜王戦…ランキング戦優勝【6~7】
・王位戦…挑決リーグ入り【5】
・王座戦…挑戦者決定トーナメントベスト8【8】
・棋王戦…本戦トーナメントベスト8【7】
・棋聖戦…挑戦者決定トーナメントベスト8【7】
・朝日杯…本戦トーナメントベスト4【8】
、銀河戦…決勝トーナメントベスト4【α+2】
・NHK杯…本戦(決勝)トーナメントベスト4【β+4】
・新人王戦…優勝【6~7】
※α=本戦トーナメントの連勝数(6連勝すれば確実に決勝トーナメントに進出できるが、上位の成績によってはそれ以下でも進出の可能性がある)
※β=「出場女流棋士決定戦」の勝利数(場合によっては「0」の年もあるので)
※新人王戦は決勝が三番勝負なのでそこでの1敗は許容
従来の規定である「いいところ取りで10勝以上かつ勝率.650以上(つまり10勝5敗)」と比べるとそれより少ない対局数で規定をクリアできるが、だからと言って難易度が下がったとは言えない。連盟としては「起きそうな事象に対して事前に規定を定めた」と言ったところだろうか。
自分がこの規定について思ったのは、
この規定は現実の世界よりも「フィクションの世界(つまり将棋を題材とした作品のストーリー)」で満たす人の方が多そう
だという事。…「多そう」ではなく「多い」と断言してもいいかも知れない。いかにも作家(中でも外連を好む作家)が好きそうな内容なので(笑)。