DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

故人を偲ぶ

静岡支部のボートレーサー今坂勝広選手が病気の為5月21日に40歳で亡くなられた(Yahoo!のトップニュースにも載っていた)。
別に故人と個人的な関係(シャレを言っているわけではない)があったわけではないが(※1)、だからと言ってボートレースが好きな自分としては「そうですか…」とかで済ませたくない話でもある。何と言っても自分と歳の近い人(自分も40に手が届くところまで来たんだなぁ…が「まだまだ第一線でやれる年齢」なのに(※2)病に斃れた、と聞くと(特別な持病とかは持っていなくても)他人事に思えない。

ボートレース浜名湖では故人を偲んで6月1日に「追悼ラン」が行われた。その日自分は西の方に行く用事があったので、「ついで」と言うのも何だか失礼だが帰りに浜名湖に立ち寄る事にした。それに「追悼ラン」とは具体的に何をする(どのように走る)のか気になるし(水神祭と違ってそういう風習がボート界にある、という話は聞いたことがないので)。

追悼ランは12R(優勝戦)の発売中に行われ遺族(夫人と3人の子供)が父の遺影と共にレスキュー艇(文字通りレース中に転覆などをしたボートおよび選手の「レスキュー」を行うボート)競走水面を1周、という形で行われた。平日なのに多くのファンが故人を偲んで競走水面前に集まっていた(家族連れの人も何組かいた)のはそれだけ今坂選手がファンに愛されていた、という事だと思う。

今回の追悼ランを見ていて(随分昔の話&個人的な話になるが)かつてのレーシングカートのチームメイトが交通事故で亡くなった時に「追悼レース」を行った、という話を思い出した。その内容(概要は案内の手紙より)は遺影を胸に抱いた故人の遺族を先頭に、その後ろをかつてのチームメイトがF1のフォーメーションラップ(※3)のように(初心者でも運転できるあまりスピードの出ないマシンで)コースを1周走り、そのまま故人(の遺族)が先頭でチェッカーフラッグを受ける=最後の勝利を挙げてもらう、という感じだった。アマプロ問わずこういう追悼をされたレーサーというのは珍しいのではないか(少なくとも自分は聞いたことがない)。ただ残念な事に自分はその時仕事で本州に出ていたためその人の葬儀にも追悼レースにも参列する事ができなかったが…

改めて今坂選手のご冥福をお祈りいたします。


※1…そもそも普通の人はよほどの事がない限りボートレーサーとは「金を張る側」と「金を張られる側」という関係でしかない。

※2…ボートレーサーは40歳を過ぎても第一線で活躍している選手は少なくない。例えば昨年の賞金王山崎智也選手は今年で42歳。

※3…レースのスタート前に全車がコースを1周して元のスターティンググリッドに戻ってくる。中継を見ていると「蛇行運転」や「急発進急ブレーキ」をしている事が多いが、タイヤやブレーキを温めるためにやっている。フォーメーションラップ中は追い越し禁止(トラブルで走行不可能になった車を除く)。
わかりやすいように(?)「F1の」と書いたが、実際はほぼ全てのカテゴリー(下はカートまで)でフォーメーションラップ(またはそれに近いもの)は行われている。