DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

ボートレース蒲郡新スタンド

5月10日にボートレース蒲郡に行ってきた。
以前より工事が進んでいたスタンドが完成し、4月26日から新しいスタンドでの開催が始まっている。その出来立ての新スタンドを見に行こう、という名目(?)で。

自分が蒲郡に初めて行ったのは2年ほど前。その時は1マーク側が工事中で、2マーク側スタンドのみでの開催となっていた。今回の工事で完成したのはその1マーク側の新スタンドで、これが完成するのと同時に第2次改修工事(だと思う)として2マーク側の古いスタンドの解体が始まっている(※1)。
同じスタンド改修でも競馬場の場合だと「他の競馬場で代替開催」ができるため、場合によっては1年以上閉鎖して大掛かりな改修工事も可能だが(例えば昨年の札幌開催は全て函館で代替開催された)、ボートレースの場合場ごとに主催者が異なる(各地域の自治体)のでそういう方法が取りにくい(※2)。なのでボートレース場のスタンド改修は今回の蒲郡のように何区画かに分けて順次行われるのが通例のようである(以前平和島に行った時も1マーク寄りのスタンドが改修中、残りのスタンドで開催だった)。

…と、ここで簡単な用語の説明を。「1マーク」「2マーク」とは何ぞや?正しくは「第1(2)ターンマーク」と言い、ボートが旋回する場所を示すブイ。スタートして最初に回る(スタンドから見て右手にある)ターンマークを「第1ターンマーク(1マーク)」、反対側を「第2ターンマーク(2マーク)」と言う。これに接触するだけならペナルティにはならないが(水底に固定されているので流される事はない)、意図的な接触で破損させるとペナルティになる(壊れた・壊したシーンを見たことはないが)。
イメージ 1

下の図はボートレース場の概略図(即興で作ったのでかなり適当ですが…)。
イメージ 2

観戦エリアは図の緑、または緑+紫のエリア。「または」なんて書いたのはレース場によって違うためである。
レース場にはレーサーが待機したりモーターの整備をしたりする「ピット」という場所(正式には「競技部」と言うそうである)がある。この「ピット」の場所はレース場によって図の「紫」「黄色」「紫+黄色」「青」の4パターンがあり、「黄色」「青」のレース場だと紫のエリアも観戦エリアにできるのだが、立地上黄色・青のエリアにピットが置けない(あるいは十分な広さがない)レース場だと紫のエリアにピットが侵食(?)してしまう。例えば海にレース場を設けている場所だと「黄色・青のエリアも海である」ことが多いので、ピットを紫のエリアに置かざるを得ない(ちなみに全国の半分くらいはこのパターンである)。
蒲郡は青色エリア(対岸)にピットがある珍しいパターン(全国で蒲郡・福岡の2場しかない)。これは黄色のエリアに公道が走っている為に黄色エリアは無論の事、紫エリアにも十分なピットのスペースが足りないための措置(だと思う)。
この点は単に観戦(舟券購入)するだけならそれといった問題はないのだが、唯一弊害があるとするならそれは「出待ち」をする時。最終日、レース終了後に帰路に着くレーサーとファンが触れ合える(サインがもらえる、など)チャンスなのだが、ピットが対岸にある=出待ちするためにはそこまで歩いていかないといけない、もたもたしているとお目当ての選手が帰ってしまう可能性がある。…でもこの点を気にするのはよほどのファンくらいでしょうが(笑)。
ちなみに、上の図では2つのターンマークが競走水面に対し平行になっていない(1マークに行くにつれて狭くなっている)が、これはほぼ全国のレース場がそういう風になっている(俗に「1マークを振っている」と表現する)。詳しい説明は割愛するが、これが平行だと今以上にインコースが有利になってしまうため。

…難しい話はこれくらいにして(?)、土日祝のレース開催日にはスタンドで何かしらのイベントを行っている事が多い。特に最近だと「戦隊もの」「仮面ライダー」「プリキュア」のどれかである確率が高い(気がする)。ただこの節の蒲郡はこのいずれでもなく「ご当地キャラパーティライブ」として全国各地のゆるキャラが集まっていた。
イメージ 3

どれがどこのご当地キャラかは一部しかわからなかったので興味がある方は調べてみて下さい(笑)。ちなみに中央にいる半魚人(?)はボートレース蒲郡のイメージ(ゆる)キャラ「トトまる」。
イメージ 4

このイベントが行われたステージもそうだが、新しいスタンドは内装のほとんどが「木目」を基調としたデザインになっており、時としてここが公営ギャンブル場である事を忘れてしまいそうな落ち着いたデザインである。

他に蒲郡の新しい特徴として、1マーク側を回り込むように観戦エリアがある。ちなみに奥に見えるベンチと屋根は西ゲートに通じる通路(つまりレース場の「中」ではない)。
イメージ 5

旋回するボートの水しぶきを間近で見られる、という意味で「スプラッシュゾーン」という名前になっている(実際に水しぶきを浴びるわけではない)。このスプラッシュゾーンの端から水面を臨むと…
イメージ 6

こういう(航走するボートが真正面から見られる)角度からレースを見れる場所は全国的に見ても稀有だと思う。
イメージ 7
イメージ 8
イメージ 9

1枚目…レーススタートの瞬間。「進入は、いちばんふたばんろくばんさんばん、よんばんごばんです。」
2枚目…インの1号艇が先マイ。
3枚目…差しの2号艇に対し4コースから3号艇がまくり差し

写真を見るとわかると思うが、レース場に「照明灯」が立っている、つまり蒲郡では「ナイターレース」を行っている。ナイター開催は全国で5箇所桐生・蒲郡・住之江・丸亀・若松。住之江は4月~11月のみナイター、残り4場は通年ナイター)、スタート時刻は第1レースが15時頃、最終12レースが20時40分頃(住之江は20時25分頃)になっている。照明に灯が入るのは当然ながら暗くなってから(言うまでもなく季節によって日没時間が異なる)。
イメージ 10
イメージ 11

同じレース場でもまるで印象が違う。

他にもこの日は5月27日~6月1日にボートレース福岡で行われるSG笹川賞に地元愛知支部から出場する赤岩善生(あかいわ よしお)選手の壮行会が行われたり(写真上)、ペアボート試乗会が行われたり(写真下)…
イメージ 12
イメージ 13

「ペアボート」というのは読んで字の如く2人乗りボートで、実際にレースで行われるボートの感触を体験できる。前に試乗者、後ろに操縦者=現役のレーサーが乗る。事前申し込み制で希望者多数の場合は抽選。この日は定員12名に対し120人以上(つまり倍率10倍以上)の申し込みがあった。自分も応募したのだがあえなくハズレ。
…だが、自分は2年ほど前(つまり初めてここに来た時)にここ蒲郡でのペアボート試乗会に当たったことがある。他にも○○選手のサインが入った「トトまるのぬいぐるみ」が当たったり、舟券の回収率も他と比べて良かったりなど、自分と蒲郡は案外相性がいいのかも知れない(笑)。
その時の「ペアボート」の感想はと言うと、スピード(最高およそ80km/h、目線が低いので体感ではそれ以上に感じる)と旋回時の横Gに関してはレーシングカートをやっていた事もあって平気(?)だったが、その速度で航走時に「跳ねる」というのは初めての体験だったので(力を抜いたら落ちるのではないか、と)ちょっと怖かった。ちなみに「安全方向への注文(ゆっくり走って、など)」はちゃんと聞いてくれるので大丈夫です。

蒲郡では新たに(だと思う)キャッシュレスで舟券が購入できる「e-じゃんカード」というシステムが導入されている。簡単に言えば「SUICA」なんかのように予めチャージして専用の機械にタッチすれば自動的に購入完了(ただしマークカード記入は必要)、払戻も自動的に入金される、というもの。購入すると2枚目の写真のようなレシートが出てくる。
イメージ 14
イメージ 15

2着を4号艇に固定(裏返した「4→15→1235」は買わない)、という「ポリシーのない舟券(DJカートン命名)」。自分は時折こういう買い方をする事がある(笑)。
このシステムはまだ一部のレース場でしか導入されておらず、また他のレース場との相互利用はできない。また2年間利用がないと中のチャージ金と共に会員資格も消失してしまうので、自分のように「次にいつ来れるか分からない人」は毎回全レース終了後に出金しておくのが賢明である(払戻機は数が限られているのでどこも渋滞になるが…)。
ちなみに一部のICカードをKONAMIのゲームのカードリーダーに当てると識別する=「e-AMUSEMENT PASSとして代用できてしまう」のだが(例えばSUICAやnanacoは代用?可能)、このe-じゃんカードにそういう機能(?)はなかった。…って、一体何を試しているのだろう(笑)。

ただ、何と言ってもボートレース蒲郡の最大の特徴は高橋貴隆(たかはし よしたか)アナによる「こぶし」の利いた(?)実況だと思う。これを初めて聞いたときは思わず感動したものである(笑)。この高橋アナと児島の椛島健一(かばしま けんいち)アナの特徴的な実況は明らかに他場(や他競技)の実況と一線を画している。
どういう実況なのかをブログで説明するのは難しいので、動画サイトで「ボートレース蒲郡」とか「高橋貴隆」などで検索すると沢山見つかりますのでそちらを参照してください。

この翌日は香龍会に行く事を決めていたので、浜松には戻らず途中のネットカフェで一晩過ごす事に。別に帰っても良かったのだが、蒲郡→浜松→名古屋の交通費より蒲郡三河安城→ネットカフェで1泊→名古屋の交通費+利用費のほうが(数百円だが)安いから、という理由で。
…しかしそのネットカフェでの寝付きが異様に悪く、結果として2~3時間くらいしか寝れなかった。11日の香龍会でやたらと眠そうだったのはそういう理由からです(笑)。


※1…壮行会での赤岩選手の談話によると
「(旧)スタンドが取り壊された事で風の流れ方が今までと変わったため、スタート感覚を掴みきれていない選手が多い」
そうで(それが原因なのかは不明だがこの日の9Rには4艇フライングが発生、一部の舟券が「不成立」となっている)、しばらくは高配当が飛び出しやすい…かも?

※2…例えばボートレース鳴門は護岸工事のために今年3月からおよそ2年間の休催となっているが、その間は周年記念と企業杯のみが他場(今年度は宮島)で代替開催される。