今年のGPは例年とちょっとした(レースにはほぼ100%影響がない)変化があった。トライアルの2戦目、3戦目の枠番は「抽選」によって決められるのだが、昨年までは抽選機(所謂「ガラポン」)で行われていたものが、今年は枠番が書かれたカードが入っている封筒を引いて全員が一斉に結果を見せる、言うなれば「プロ野球のドラフトでの抽選」のような方式になった【*1】。抽選機だといきなり白玉(1号艇)が出た時に他の選手が白けるから?…という理由っぽい。主催者側から「全員揃うまで中は見るな」と念を押したにも関わらず中を覗こうとした選手も何人か…
GPについては開催前にこの方式で行う旨の発表があったが、QCも同じ方式になるのかは不明。あのカードに引いた人のサインを書いたら欲しがる人がいそう(チャリティーオークションに出したら結構な値がつきそう)だが、封筒はともかくあのカードは使い回しのようなのでそれは無理っぽい?
他には試運転である事を示す艇番のプレートが「Test Ride(2行になっていて上段にTest、下段にRide、ピンク地?に黒文字)」になっている(まぁ直訳すればTest Ride=試運転となるわな)。通常は「試」の文字なのだが、これもGP仕様なのかあるいは住之江仕様なのか? …さすがにこの舞台で「訓」【*2】に相当する英語をつけたボートは出てこないだろうけど。
…というわけで、GPもいよいよファイナル。節間売上目標は280億らしいが、個人的には「相当強気じゃないか?」と思った。…もっとも2年前は「悪夢の40億返還」があって240億だったので、ああいうのがなければ&峰竜太が優勝戦に乗ったら届く数字なのかも知れないし、案外有馬記念で外した人の「敗者復活戦」や「もっと増やしたろ」とコロガシてくれる人を見越しての数字だったりして…? しかし現実は5日目終了時点で182億くらい(最終日の売上が98億!必要)なので実現は難しそう。
今節のトライアルは事故もあった一方でファイナルへの切符争いも熾烈。結論から書いてしまうと4日目(トライアル2ndの2戦目)が終わった時点では「23点でも次点」になる可能性があったので、この時17点で並んで首位だった茅原悠紀、石野貴之ですら当確ランプではなかった(トライアル2ndで5着は5点、6着は4点)。なお中島孝平が私傷病で帰郷となったため、1st敗退組から菊地孝平が数合わせ(?)でトライアルに再出場している【*3】。自分が心配していたスタートについては皆普通にゼロ台とか1艇身(.15)以内で入れているので現時点では重すぎるペナルティがスタートに影響を及ぼしている感はあまりない(5日目の石野貴之は平然?とフルダッシュで.03まで踏み込んでいる)。…もっとも順調そうな時に限って事故というのは起きがちなのだが【*4】。
前述のように「4日目終了時点で当確なし」だったファイナル争いは首位争いもまた最後まで熾烈。3戦目で1号艇を引いた峰竜太が1着(合計24点)になる前提とすると、2戦終わって16点以上の5人(前述の2人+池田浩二、磯部誠、平本真之)は2着以内のフィニッシュが事実上の最低条件。
大雑把に条件を書くと、
1.11Rで石野が1着→12Rで茅原が1着なら茅原、2着以下なら石野
2.11Rで池田が1着→1号艇の権利は石野が2着の場合石野、3着以下だと池田
3.11Rで石野が2着以下の場合12Rで茅原・磯部の2人は1着なら1号艇
まずトライアル11R。池田が凹んで(4着)石野が1着となったので上記の「1.」の状態に。9~11Rと1号艇が敗れる波乱の中迎えた12R、峰は千両役者の面目躍如と言わんばかりの逃げを披露する一方、自力PPの可能性があった茅原はピット離れで2コースを取るも隣の濱野谷の引き波にハマって6着大敗。辛うじてファイナルには進めたものの6号艇。…9年前のGP(平和島)を勝った時も6号艇だったが、今回はレース場が違う。当時は「住之江(の6号艇)だったら動く」と言っていたそうで果たして今回は…
成績欄の上段…左から順に「進入コース」「スタートタイミング」「着順」
進入コースは「艇番=コースの場合○数字」、「異なる場合は左が艇番・右がコース」。例えば「①011」は「1号艇で1コース進入、STは.01、1着」、「5415転」は「5号艇で4コース進入、STは.15、転覆失格」)。
成績表の下段…レースの内容
青文字…トライアル11R(2日目までは1st、3日目からは2nd)
赤文字…トライアル12R(同上)
緑文字…シリーズ特別戦、復活戦(レース内容の表記はなし)
黒文字…シリーズ予選(同上)
…今節は全然当たっていないのでここに書いた予想を外せば的中率アップ間違いなし?(笑)
…時間が足りなくてこっちは全く予想ができていない(笑)。
トライアル2ndでの奮闘を見る限り濱野谷のインは信頼できそう。そして2nd組の馬場の機力は4、5日目の成績からも軽視できない、それどころか逆転まであり得る。他4艇はそれほどの差がなさそうなので展開一つで誰でも舟券に絡みそう(…というのが一番面倒なパターンである)、という事でここは1-5-全と1-全-5、穴で5-1-全といったところか。
「…ヤングダービーの優勝戦?」と思った自分は間違いなく歳を取った(笑)。関浩哉(29歳)はともかく、残り5人は35~37歳なので8年くらい前のヤングダービーの優勝戦で相まみえていても不思議ではないメンバーではある(時間がなかったので詳しくは調べていません)。
トライアル1st組からの優出は深谷知博だけ、しかもその深谷のモーターはトライアル組の中では劣勢、一方で関浩哉のモーターは2nd組に混じっても互角に近いレベル。ただ深谷のモーターは5日目の部品交換で「良くなった」とコメントしているので、SGの経験値(関は今回が初優出)とかも加味すると逆転の可能性もあるかも。なので1=2から流し。もし展示で外枠が動いて本番でも起こしが深くなりそうなら思い切って1を切る手もあるかも?
今年から優勝賞金が1億1000万円に増額されたGP。平本以外は勝てば文句なしの賞金王、平本も峰が4着以下だったら賞金王に輝く【*5】。
前述のように肝は6号艇となった茅原悠紀の進入。バナレがいいので黙って6コースという選択肢はまずあり得ないし、磯部、池田あたりは前付けにあえて抵抗しない可能性もある。だとすると前日予想では進入は「123/645」と見ておく(1236/45かも知れないが多分大差ない)。
確か4年前も石野はトライアル3戦目をカドまくり(4号艇で前付けを入れて5カドから.02)で勝ってファイナル1号艇→黄金のヘルメット、というフィナーレを迎えている。勝手知ったる地元水面でもあるし、普通に考えたら今年もそうなる可能性は高い。
…今年のトライアルでは峰と茅原が2コースから隣の波にハマって6着、というシーンがあった。ファイナル2号艇は唯一の1stの平本、おそらく同体だったら同様に峰との機力差に沈められる可能性が高い。だとすると相手筆頭はやはり峰、あとは4コース想定の茅原がどう攻めるか。上手く峰の後ろについていけば逆転まであるかも知れないが、引き波にハマった平本に道を塞がれて万事休す、という可能性もありそうなので、本命は1-3-456、次に1-6-3。もし峰がまくり差しではなくまくりに行って2人がやり合ったら茅原のまくり差しがドはまりする、なんて展開も見込んで136BOXで抑えるとしよう。
*1:一部マスコミでは「ドラフト方式」と書かれているが、ドラフトというのは「獲得したい選手の指名」だから「意味ちゃうんじゃないか?」と思うのだが(MLBのドラフトは完全ウェイバー制なのでああいった「抽選」自体がない)…
*2:その節の出場選手ではない選手が練習で走っている事を示すプレート。
*3:その辺のルールは実施要綱で定められているのだろうが、詳細がわからない(一部抜粋したものは出走表に書かれているが、欠員に関する取り決めはそこには書かれていない)ので自分もあまり突っ込んだ事は書けない。…とりあえず1st敗退者の中の最上位者(準優勝戦に進出できなかった人)が繰り上がるルールっぽい。
*4:これで本当に優勝戦Fとかが起きたら「言霊使い」とか言われそう(笑)。
*5:3着だと峰の方が8万円くらい多いが、平本は31日から蒲郡で正月レースを走る(峰は年明けからなので年内はラスト)ので、そこの結果次第で(多分3着取れば)逆転する、という面倒な(?)展開である。