今年もグランプリこと賞金王決定戦(こちらが正式名称)が始まった。
まずは初日と2日目(17日と18日)の「トライアル1st」で賞金ランク7位~18位のうち6人が1億円への挑戦権から脱落させられる。
今年のグランプリはトライアル1stの時点からボートのカウルが金ぴか、しかもホログラム仕様というこれまで以上に派手なデザイン。またネームプレートもフルネームが記載されており(通常は姓だけ、あるいは姓+名の最初の1文字)、エンジンのナンバープレートには搭乗選手の顔写真が入る、という何から何までGPスペシャル! である。なお昨年までGP優勝戦で使っていたデザインはシリーズ優勝戦で使用され、今年のGP優勝戦は艇番の色を基調に【*1】金色の炎をあしらったデザイン、ネームプレートは金色に「英語表記(多分ボートレースでは初めて採用)」。…派手。
かつて賞金王決定戦に初めて出場した選手は優勝戦への椅子をかけた「トライアル」について「殺し合いみたいだった」と表現している。ボートレースは「水上の格闘技」と言われる事も多いが、それを完全に超越している。勿論ルール無用の無法地帯になっているわけではないが、それだけこのレースにかける強い思いがぶつかり合っているわけで【*2】、普段以上に攻めるし、競り合いがあるし、その結果事故になってしまう事もある。今年の1stの初日は2レース12名のうち4名が不完走で失格、11Rでそのきっかけを作った選手は不良航法による減点が科され、初日の時点で2ndに進めるチャンスが残っているのは実質7人だけ、という波乱の開幕となった。この結果が2日目以降(の選手心理)にどう影響するのか…
続いてトライアルの2日目(最終日以外で唯一の休みなのでライブで観戦)。11Rはスタート展示で6号艇が前付、それに3,4号艇が抵抗して1号艇が慌ててインコースに入り(既に3号艇が2マークを過ぎていたので本番で同じ事をやったら待機行動違反で減点を喰らう行動だった)1346・2/5、しかし本番レースでは穏やかな枠なり(と言っても外枠勢も隙あらば、という動きであったが)→3着必須の徳増秀樹が4着だった為、「(12Rで事故が起きない前提だが)11R終了時点で2nd行きの6名が確定」という前代未聞?の決着となった。ただ決着と言っても2nd初日の枠番は12Rの結果によるのだが。
結果は無事故だったので上から順に田村隆信、菊地孝平、平本真之、井口佳典、池田浩二、白井英治の6人が1億円への最終関門「トライアル2nd」に駒を進めた。ここからはTOP6が登場して更に激しいバトルが始まろうとしている…
あと1億円バトルとは直接の関係はないが、シリーズ戦で女子賞金ランク1位の大山千広がフライング。これがどれだけ年末のQCの走り(というかスタート)に影響が出てくるか。既にSGの経験はあるとは言えトライアルは初めて(昨年は賞金ランク13位だった)、しかもこれまでのSGやGⅠと違って「戦前からの大本命」と目されているだけに影響(プレッシャー)が皆無とは考えにくいところだが…