札幌市は27日から3週間の「不要不急の外出・往来の自粛要請」が出された。
…個人的には「そんなんで効果あるんか?」とも思うし、これを行う事に因る「問題」も生じる。
・要請期間後の「反動」
先週の関東圏での「宣言解除後初の週末」に起きた「馬鹿騒ぎ」に辟易した人は多いはず。人間というのは「禁止された後に解禁されると感情が増幅する」生き物なので【*1】、「宣言解除後」にああいう馬鹿騒ぎが発生するのはある意味「自明の理」とも言える。話がズレるが昨今問題視される「新成人の暴走」も同じような原理だろう【*2】。
今回の要請にしても効果がハッキリと期待できるのならともかく、そうでなかったら「自粛の効果」よりも「自粛後の反動」の威力の方が大きくなってしまいかねない(東京の「あれ」ほどではないが札幌でもあの手の「アホ」は少なからず見かけた)。それくらいなら市民の「自主性」に期待する方が総合的に見て効果がある(&反動が起きない)はずである。…もっとも自主性に期待しようとするなら上に立つ人間が範を示さないといけないが、今の「上に立つ人間」の体たらくを見て自主性を刺激される人がいるだろうか。
・そんな中でも聖火リレーをするのか?
聖火が北海道を走るのは6月(要請期間より2か月も後)とは言え、市民に外出自粛を要請しておきながら聖火リレーは予定通り実施しようなんて「虫が良すぎる」と思わない人は多分いない。市民に自粛を要請したいのなら「北海道は聖火リレーを全区間中止します」くらいの事を言わないと筋が通らない。
そもそも自分はCOVID-19とかに関係なく「日本はオリンピックを開催すべきではない」というか「開催する資格がない」と思っているが、だからと言ってこういう形で「天罰」が下されんでもええやろ、とも思う【*3】。
・春風亭昇太の落語が三度中止に?
昨年4月に予定されていた「枝光・昇太二人会」は緊急事態宣言のせいで中止順延となった。
昨年11月に予定されていた「春風亭昇太独演会」も北海道独自の新型コロナウィルス感染拡大防止警戒ステージが「4」相当に強化された事で中止(代替開催無し)に追い込まれた。
上記の二人会は今年4月15日に順延となったが、その日は「自粛要請期間」がモロに命中している(3月27日から3週間=4月16日まで)。そのため「今回も」公演が中止に追い込まれるという可能性が出てきてしまった。
現時点では平成開新亭から中止等の知らせはないが、「最悪の可能性【*4】」も十分に考えられる情勢になっている。もしそうなった場合怒り狂って道庁に怒鳴り込みに行く…という事はさすがにしないと思うが(笑)、やり場のない怒りをどこにぶつけたらいいのか、で陰鬱になる事は必至である。
さて、「三度目の正直(?)」となるのか「二度あることは三度ある」のか…
*1:こういう心理効果を最初に提唱したのはかの哲学者ソクラテスだとも言われる。
*2:何度も言うが今の若者世代は「テクノストレス」が多いので、それまで「0」だった(未成年のため禁止されていた)ものが成人式で「1」になった(解禁された、と思う)事であの手の暴走が多発するのだと思う。
*3:その「天罰」の根本的原因がどこにあるのか、を考えたら今回の災難を「天罰」なんてカッコいい(?)言葉で表現できない。
*4:「自粛要請期間」内の3月30日に「枝光・(瀧川)鯉昇二人会」も予定されている。ちなみ瀧川鯉昇は春風亭昇太の兄弟子(五代目春風亭柳昇門下)で静岡県出身(鯉昇=浜松市、昇太=清水市、今の静岡市清水区)という共通点も。