11月26日に記者会見が行われ、電王戦FINAL及びそれに付随するイベントの詳細が発表された。
…電王戦タッグマッチについては何も発表がなかったみたい。
本イベント(電王戦FINAL)はこの際どうでもいい(?)としておいて…
結果は互先(※1)でカスパロフが連勝との事だが、自分はチェスはあまり詳しくないのでその内容がどういうものだった(僅差だったのか大差だったのか、など)はそれこそ棋譜を見ても判断できないかも知れない。ネット上では「快勝」とか「圧勝」とかいう言葉で評されているようだが、
「将棋やチェス(要は「点数」が出ないゲーム)は外部の人間(特にネット上)の論評を当て(鵜呑み)にしてはいけない」
と考えており(電王戦のそれを見れば明らかである)、そして自分の周りにはチェスに関して「評価を信頼できる人」がいない(のでこのイベントを論評できない)… いや、一人いるかも。
その人とは今月の13日に会えそうだが、元々興味の深い話ではないので当日になったらすっかり忘れている可能性が…(苦笑)
それはともかくチェスやオセロのプレイヤーをたまに(テレビなどで)見かけると無駄にプライドが高かったり平然と相手を見下したりする(見ていて嫌な気分にさせられる)人が多い…ように感じる(将棋ソフトプログラマーにも同様な人が多いような…)。
無論個人的な印象、というより思い込み(たまたま見かけた人がそうだっただけ)の可能性が高いのでチェスやオセロのトッププレイヤーが皆そうではないだろうが、将棋や囲碁のような「修行機関」(技術以前の礼儀作法などを教育する機関)がこれらのゲーム業界にもあったらそういう人間はほとんどいなかったのでは、なんて考えてしまう。例えば奇抜な言動が耳目を集める橋本崇載八段も普段は温和で礼儀正しい人だというので(※2)。
・リアル車将棋
①盤面の把握が大変そうだが?
人間将棋はその人の頭上に「駒」がある(人の前に三脚っぽいものがあってその先端に大きな「駒」がついている)ので上から見下ろすと通常の将棋盤とほぼ同じに見える。しかし車将棋ではどうだろう。
やっている方は把握できているかも知れないが(極端な話「脳内将棋」にしてしまえばいいので)、見ているほうは大変だと思う。
②「成」はどうなる?
まさか車をひっくり返すわけにもいくまい(笑)。
車のルーフに駒の形をした板が載っていて、成るとそれをひっくり返す、というのが一番ありそうな方法だが(これなら視聴者にも解りやすいと思うので)。
③どうやって動かす?
車のサイズは大体5m×2m。…よくよく考えると「すごい縦長な駒」である。さすがに「クレーンで吊るす」とは思えないので担当者(各棋士に1~2名ずつ?)が実際に運転して動かす事になるのだろう。
そう考えると車間距離(?)は3mくらい(「縦列駐車」のようなものなのでそれなりにあったほうがいい)、盤の1マスの大きさは縦8m、横6mくらい(それが9×9マスある)になりそうである。駒取りがあると混乱を来たす可能性がある(そこにいた駒を「駒台」に移動しないといけない)ので、将棋に詳しい人が監督となって棋譜を見て(聞いて)無線で
「○○(符号)の△△(車種)を羽生名人の持駒へ移動!」
とか指示を出すのだろう。 …角換わり系統の将棋になったら大変だろうな、とぼやいてみる(笑)。
対局終了後に「製品化(もちろんミニチュアサイズで)されそう」な予感がするのだが…(笑)
・電王戦リベンジマッチ
…やはりこれを語らないと始まらない。
森下九段が常々提唱している対COMルール「持ち時間3時間・秒読み15分(今回は10分)・継ぎ盤で検討可能」。いつの間にやら「森下電王戦システム」という名前がつけられているが、以前解説会で森下九段自身が「見る人がいないでしょう」「自分も見ませんから(笑)」と言った対局がこうもあっさりと(?)実現するとは(言い出した森下九段自身が「まさか実現するとは」と驚いているくらいなので)。
リベンジマッチのPVにもあった「このルールなら最強COM5台とやっても全勝できる」宣言(4月の解説会ではこの後にまだ言葉が続いたのだが、ここでは「自主規制」)。人によっては(特にCOM崇拝者?は)「何を馬鹿な…」と思うかも知れない。正直自分も森下九段らしからぬ大言壮語という気がしなくもないが、(以前もここで書いたが)森下九段は本番(4月の対局)前にツツカナ相手にこれを試してその「違い」を実感したというので、自分は森下九段の言葉が大言壮語ではないと信じる(「信じたい」が本音かも知れないが)。
大盤解説は行われるようだ(ニコ生のページで解説者が紹介されている)が、解説場での現地観覧をしたいか、と問われると前回も書いたように
「昨年の『醜態』を考えると(今から予定を変えるのは)極めてリスクが高い」
と思うし、それ以前に今から年末年始の宿(しかも都心で)を確保できる可能性(…はほとんどない)を考えると
「今から予定変更を考えても時既に遅し」
かも知れない。そもそも現時点ではそれ(解説の現地観覧)があるかどうかも不明、もしかしたら「ない(当然募集もされない)」という可能性もある(確か今年7月のリベンジマッチでは現地観覧がなかったはず)。
仮に総手数を110手、うち序盤(ほぼノータイムで指されそう)を30手とすると残りは80、今回のルールから1時間あたりの指し手を平均8手と仮定すると対局時間は10時間前後、休憩時間(全部で2時間30分ある)を加えると12時間超(公式HPにある「終局予定22:00」に近い)。
ここから10手増えれば当然1時間くらいは伸びるし、もし入玉模様の将棋になろうものならそれこそ「終わるんですか、それ?」という話になる(おそらく本番同様「256手打ち切りルール」があると思うので「いつかは終わる」だろうけど)。これ(週刊将棋の記事によると「実際にやってみたら17時間かかった」そうである)を全部見る(現地観覧する)のはさすがにつらいと思われる。そもそもネット(ニコ生)でもこれを最初から最後まで全部見届ける、と言い切れる人がどれだけいるか…(何せ自分でも「正直その自信はない」と思うので…)
そういうわけなので(…どういうわけ?)31日の日中は(ちょくちょく携帯中継を確認しながら)住之江で賞金女王決定戦、ホテルに戻ってから(横で「笑ってはいけない24時」を見ながら)PCで見る、という事になりそうである。
両国将棋囲碁センターのオフィシャルブログでの解説会(12月20日)の告知(※3)では改めて(?)
「大晦日・リベンジマッチへの気概」
と紹介されているが、どうせなら
「これを聞かずに今回のリベンジマッチを語るなかれ」
というような核心に迫ったトークを期待してしまう(笑)。
…「(参加したいので)ビジターで紹介してくれ」って? …ダメです(笑)。
※1…「たがいせん」と読む。
囲碁のコミ(白番のハンデ)がなかった時代、公平を期すためにお互いが先後(黒白)両方の手番をもって2局指したのがその語源とされ、「同じ人と先手後手を入れ替えて2局指す」事、またはそういう手合(コミ以外のハンデをつけずに対局する事、将棋の「平手」とほぼ同義語)。ただし後者の使い方は囲碁界以外ではほとんど聞かれない。
将棋だとかつて存在した「十段リーグ」が互先形式(6名が互先で総当り=1人当たり10局戦う)だった。
※2…そのような言動を取るようになったきっかけはデパートでの将棋大会を見ていた女子高生が「眼鏡をかけたおたく風の人ばっかり」と言ったのをたまたま耳にして危機感を抱いたから、らしい。
※3…今回の特別企画「センター師範の指導対局」は既に定員に達していた。早い…