DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

「神」と称される作品

28日に詰パラ3月号が到着。昨年の12月号から「前月到着記録(?)」が続いている(笑)。
来月号から消費増税や諸般の事情で1冊650円→700円になってしまうが、3月中(またはそれ以前)に前納された分に関しては1冊650円で計上してくれる、との事。つまり、3月号で誌代切れ→3月中に12ヶ月分前納、という形を取れる人はトータルで600円(ほぼ1冊分)お得である。
…そういうわけ(3月号で誌代切れ)なので早速12ヶ月分を入金してきた(笑)。 …あれ、通信欄に何も書かなかったけど大丈夫かなぁ?(笑)

以前書いた「不要駒(飾り駒?)」を追求した短評はなかった。ほっとしたと言うか拍子抜けと言うか…(苦笑)
それよりも気になったのは短評にあった「象風」という名前。多分「象嵐」さんの誤植(別の解答者ではない)だと思われるのだが…
常連様の名前を間違ったらアカンでしょう(笑)。

先日このブログに出てきた
美少女戦士セーラームーン THE 20TH ANNIVERSARY MEMORIAL TRIBUTE』、
歴代の主題歌、挿入歌のリミックスを収録した…と書いたが、厳密に言うと微妙に違うのかも知れない。

この中の1曲「ラ・ソウルジャー」アニメ「~R」の最終話の戦闘シーンで挿入歌として使われているのだが、そのシーンと曲があまりにハマり過ぎているので、当時は「そのシーンの為の挿入歌」だと思っていたのだが、この曲は元々はセラミュー(「セーラームーンミュージカル」の略称・通称。こう呼ぶのが「通」らしい?)のテーマソング(…だと知ったのは随分後の話)。つまり厳密に区分すると「アニメソングではない」となるだろうか。
故にこの曲は歴代シリーズのどのサントラにも、それこそ1998年に発売された「メモリアルソングBOX」「メモリアルミュージックBOX」(※1)にも収録されていない代物(?)である(当然ながらセラミューのサントラには収録されている)。それが聴ける、とあってか○mazonなどのレビューを読むとこの曲について熱く語っているものが多かった。

先ほど「シーンと曲があまりにハマり過ぎている」と書いたが、最近だとこういう曲の事を神曲(読みは「かみきょく」)』と呼ぶ事が多いようである(特にアニメソングに用いられる。ちなみにダンテの「神曲=しんきょく」とは全く関係ない)。
それどころか、最近は曲でなくても(その人にとって)まるで神懸ったかのような極めて完成度が高いものを「神○○」と呼ぶ傾向にある例えば「神ゲー」「神キャラ(神様を描いたキャラ、という意味ではない)」、音ゲーだと「神譜面」なんてのもあったりする。
何だか神様の大安売り(?)みたいで個人的にはあまり好きな言葉ではないのだが、あえてこの言葉を用いて言うなら自分の中では「ラ・ソウルジャーは『アニソン史上に残る神曲』」だと思っている(前述のように「ラ・ソウルジャーはアニソンではない」かも知れないが、面倒なのでここではアニソンの括りにする)。

…何となくわかると思われるが、この手の「神○○」というのはその業界に精通している人でないとまるで意味が通じない例えば仏教徒イスラム教徒にイエス・キリストの偉大さを懇々と説いたところで何の意味も成さないのと同じで、「神」という存在はむやみやたらと他人に推奨したり強制したりするものではない(※2)。
今の(ラ・ソウルジャーの)話もおそらく読んでいて「???」だったと思われるが、この話は今回の「枕」、つまり前振りとして(理解や共感は二の次で)書いているので、何となく聞き(読み)流されても構いません。もし話が理解・共感できた方は是非コメントなり残していただけると幸いです)。

前述のサントラを聞きながら
「こういうのを世間(?)では『神曲』って言うんだろうなぁ…」
などと考えていると不意に
そう言えば詰将棋にも『神局(しんきょく)』と呼ばれている作品があったよなぁ…
なんて事を思いついて「じゃあブログのネタにしようか」と思い立った。

以前紹介した「将棋図巧」の第98番~第100番(順に「裸玉」「煙詰」「寿」)もその後200年以上も他の追随を許さなかった(同種の詰将棋が作れなかった)事で『神局』と称されるが、『神局』という呼称が定着している(?)作品と言えば将棋無双第30番」ではなかろうか。
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ちなみにこの局面図は「日本将棋連盟モバイル」で待受画面用に配布されているが、これを待受画面にしている人って一体何人いるのだろう…(笑)

この作品が神局と呼ばれる所以を理解するのは簡単ではない。将棋を知らない人は無論のこと、遊び程度で指す、とか「観る将棋ファン」という人ではおそらく理解できない。それどころか有段者(初段~三段レベル)でも正確に理解できるかどうか自分も正確に理解できているか自信はない…)。
それでもこの作品が『神局』と呼ばれる所以を(正確に伝わる自信はないが…)述べてみたいと思う。

この手の(盤面いっぱいを使った)詰将棋は得てして初手の候補が少ない事が多いこの作品も初手の候補は「▲2三金」か「▲3四飛成」の2つしかない(理論上は▲3三飛成もあるが、△同飛の後の王手が続かない)。また▲2三金は△同玉の後に結局▲3四飛成とするしかなさそうなので、とりあえずは▲3四飛成と取ってみる。これは△同玉と取るよりない。
以下▲3三飛△4五玉▲3五飛成△5六玉▲5五龍△6七玉▲6六龍△7八玉と分かりやすい王手が続く。このように龍で玉を斜めに追い出していく手法を「龍追い」と言う
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ここで一瞬考えるが、▲7九香△同玉(△8七玉は▲7七龍で早い)▲6八銀(▲7七龍は△7八銀成の移動合で逃れ)△8八玉(△6八同とは▲同龍まで)▲7七龍△9八玉(この局面=16手目の図が一つのポイント)▲9九歩△同玉▲9七龍△9八銀成▲6六馬△8九玉(2手前に△9八○と打っていると8九に逃げられず▲6六馬の時点で詰み)。
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ここでの次の手に悩むが、▲6七馬△9九玉▲7七馬△8九玉▲7八馬「馬鋸」で馬を7八の地点に持ってくることで(先ほどの▲6七馬に△7八○と打つと▲同馬と取って早くなる)△7八同玉▲7七龍△6九玉(△8九玉は▲7九龍まで)▲7九龍…と再びの「龍追い」で王手が続く。▲7九龍以下△5八玉▲5九龍△4七玉▲5七龍△3八玉
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ここで▲3七龍は△4九玉で手が続かないので▲3七金。以下△2八玉▲2七金△3八玉▲2八金△3九玉(△同玉は▲8二角成で詰む)▲4八銀△2八玉▲3七龍△1八玉
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快調に王手が続いていたがここで困る。ここで歩があれば▲1九歩と打ち、△同玉▲1七龍△1八銀成▲8二角成以下、先ほど(16手目の局面で)左辺でやった事をこちら側でもやって詰みそうだが、その一歩がない(ついでに言うと37手目▲3七金に△3九玉でも▲4八銀△2八玉▲2七金△1八玉でやはり一歩足りない)。
…という事はこの手順は間違っているのか? しかしこれに変わる手段も見当たらない。そこで少し局面を戻す。
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先ほどはここで▲6七馬△9九玉▲7七馬…と馬鋸で馬を近づけたが、ここで▲6七馬ではなく▲5六馬△9九玉▲5五馬…と馬鋸で王手をしつつ1二に落ちている歩を取りに行く、という手を思いついた方は鋭い。
そういうわけで▲5六馬△9九玉▲5五馬△8九玉▲4五馬△9九玉▲4四馬△8九玉▲3四馬△9九玉▲3三馬△8九玉▲2三馬△9九玉… ここで▲2二馬~▲1二馬としたいのだが、困った事にこちらの2二金が邪魔でそれが出来ない。
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折角妙手を発見したのに… と思った方もいるかも知れないが、ここで初形をもう一度見てみる。
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…そう、初手▲3四飛成ではなく▲2三金と捨て、△同玉と取らせてから▲3四飛成なら前述の馬鋸で一歩入手できそうだ。即ち▲2三金△同玉▲3四飛成△同玉▲3三飛△4五玉…(中略)…▲2三馬△9九玉▲2二馬△8九玉▲1二馬一歩手に入れる事ができた
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以下△9九玉▲2二馬△8九玉▲2三馬…と馬を近づけ、▲7八馬△同玉▲7七龍△6九玉…(中略)…▲3七龍△1八玉先ほどはここで歩がなかったので手詰まりになったが、今度は一歩あるので▲1九歩と打てる。
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△同玉の一手に▲1七龍△1八銀成(前述と同様の理由で△1八○と合駒を打つのは▲8二角成まで)
▲8二角成△1八玉▲8三馬△1九玉…(馬鋸、中略)…▲3八馬△同玉▲3七龍△4九玉▲3九龍△5八玉▲5九龍、まで。
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左右対称という美しい詰上がりを前に
「よっしゃ、詰んだ!」
…と喜びたいところだが、これは不正解。
…何故か? 初手▲2三金のタダ捨てに対し△2五玉という手がある。
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ここで▲3四飛成△同玉▲3三飛…は前述同様2三の金が後の馬鋸の進路を妨害しているので詰まないそこで△2五玉には▲2四金と更に押し売りするのが妙手
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これに対し△同飛▲3五飛成△1四玉▲1五香△2三玉▲3三龍まで、△1五玉▲3七馬△同香成▲1四金(下図)が好手で、△同玉は▲3四龍以下、△同飛は▲3五龍以下、△2五玉は▲2六銀△1四玉▲3四龍以下、といずれも早く詰む。
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そういうわけなので▲2四金には△同玉だが、そこで▲3四飛成と飛車を取り、△同玉▲3三飛△4五玉▲3五飛成△5六玉…(中略)…▲3九龍△5八玉▲5九龍までの119手詰め、が正解(先ほどの順では「△2五玉▲2四金」がないので2手早い)。
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詰将棋には「邪魔駒消去」という手筋(一見重要な駒っぽいが実がこれがいるために詰まない、という駒を手順に消す)がある、という事はこのブログでも書いたが(…覚えていますかね?)、この作品でも2二の金が邪魔駒、しかもこの金を消去した意味が現れるのが40手も先の話(普通の?詰将棋は40手指す前に詰んでしまう)。
その後龍追いで左辺へ馬鋸で一歩入手龍追いで右辺へ右下隅での軽妙なやり取り再度の馬鋸左右対称形の詰上がり(しかも玉を中心に十字型)、といういくつもの趣向を一つの作品で具現化しており、それ故この作品は「神局」として後世に伝わっているのである(今の説明で伝わったか甚だ疑問だが…
分かりやすいように(?)詰手順をアニメーションgifで再現してみたのだが、それでも将棋(特に詰将棋)に精通していないとこの作品の「神度」は理解できない(であろう)、というのは先ほども書いたとおりである。ただ、よくわからない、と言う方でもとりあえず玉と馬の動き、それと詰上がりの形くらいには注目していただきたい(以前も書いたが「全」=成銀、「圭」=成桂、です)。
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蛇足かも知れないが、41手目▲2二馬に対し△7七桂というヤケクソ中合を思いついた方がいるかも知れない。つまり桂馬を犠牲にして延命しよう、という策(?)である。
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これは▲7七同馬と取るよりない。以下△8九玉▲6七馬(▲7八馬は△同玉で歩がない&桂馬は使いどころがない)△9九玉馬鋸のやり直しになる。これで手数が伸びそう…だが(残りの桂馬は盤上にある=売り切れなので延命?の桂合は1回しかできない。他には「前に進める駒」しか残っていないので打つと逆に早く詰んでしまう)、歩を取って▲6七馬△9九玉▲7七馬△8九玉と戻ってきた時に▲9八龍と切る手がある。
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以下△同玉に▲9九歩△9七玉(△8九玉は▲9八銀まで)▲8六銀△9六玉▲8八桂中合で手に入れた桂馬)までの早詰
また、▲6七馬に△7八歩と合駒して前述の▲9八龍と切らせない受けには▲7八同馬△同玉▲7七龍…と本手順同様に進め、▲3七金△2八玉▲2七金△3八玉の時に(本手順では▲2八金と捨てるところで)▲3九歩と打つ手が生じる。
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以下△3九同玉▲2八銀△4九玉▲5九龍△3八玉▲3九歩中合に打たれた歩)△4七玉▲3七金(図は省略)まで早詰&駒余りと割り切れている。
このような変化にも対応できているので、「神局」としての評価は上がる一方である(笑)。そしてこういうものを知ってしまうと世間に蔓延る(?)「神○○」という存在が非常に小さい物(「その程度の物に『神○○』なんて呼称を使うな!」と)思えてしまう(笑)。

…ところでナンプレには「神作品」と言えるようなものは存在するのか?
「神作品」と呼ばれるには初形、難易度(それもただ難しければいいというものでもない)、解後感、などと言ったものが高次元でマッチしていなければならないが、そういう作品は見た事がない→将来的にも現れる可能性は低そうである。

それにしても今日は「本」に滅茶苦茶金を使ったような気がするなぁ…(※3)


※1…歴代シリーズの主題歌・挿入歌は無論のこと、各キャラクターのイメージソングや作中に使われた挿入曲(例えば変身シーンや必殺技を出すシーンのBGMなど)なんかも収録されたサントラBOX。
前者は6枚組・18,000円、後者は10枚組・21,000円(いずれも税抜)。
それぞれについている応募券2枚を送るとBOXカバーイラストのテレホンカード(懐かしい響きだ…)がもらえた。
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※2…しかしネット上だとこの「神○○」の評価や賛否を巡った論争が後を絶たない。何だかなぁ…

※3…「詰パラ12ヶ月分」=7,800円(手数料は除く)以外に
美少女戦士セーラームーン完全版 7」=1,575円(税込み、以下同様)
美少女戦士セーラームーン完全版 8」=1,575円
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