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それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

新しいボウリングのルール(スコアシステム)

…があるという事を最近知った。

「io.LEAGUE」という新しいボウリングのリーグ戦(新しい団体ができたわけではなく、JPBA所属のプロが選抜されたMリーグみたいな「チーム対抗戦」のリーグ戦。詳細は書くのが面倒たっだので割愛)がいつの間にか作られており、そこで採用されているスコアシステムが従来のシステムと違う「カレントフレーム・スコアシステム」というもの。…このリーグが発案した独自のシステムというわけではなく、既に一部の国際大会で採用されている方式であり、一部のボウリング場ではこれに対応したシステムも導入されている。…なおここでは便宜上従来のスコアシステムを「トラディショナル(伝統的な)・スコアシステム」と呼ぶ事とし、それぞれ「TSS」「CSS」と略記する。

TSSと大きく違うのは「ストライクやスペア時に次フレームのスコアの影響を受けない」、つまり「常に該当フレーム(カレントフレーム)ごとにスコアが完結する」。具体的には

ストライクは常に30点

・スペアは1投目で倒した本数+10点

第10フレームの「3投目」という概念はなく、それまでと同様に最大2投(ストライクを出したらそれで終わり)

…TSSはある程度嗜んだ人でないと分かりにくいところがあるが、これは(多分)それよりは分かりやすいのかも知れない。またプロレベルから見たら「結局のところストライクを続けないとスコアは出ない」「全部ストライクを出せば300点」というのは同じ(ただし必要投球数は10投なので従来より少ない)なので極端な違和感はないのかも知れない。

 

競技のルールが大きく(?)変わるのはどこでもある事なのでいちいち騒いだりはしない【*1】のだが、このリーグの…というより「CSSを採用した」コンセプトというのが

 

長時間かけて結果を追うよりも、短時間ですぐに結果が分かる事を好む傾向である「Z世代」をターゲットにしたマーケティング戦略(要約)

 

…ごく短期ならともかく、長期的な視野で見たらそういう考え方は高確率で「io.LEAGUE」か「ボウリングそのもの」のどちらか(あるいは両方)が衰退する、という未来しか待っていないように思える。

「Z世代(の特徴)」をどう定義するのかにもよるだろうが、よく聞かれる話(というか評判?)をベースに考えると「Z世代は新しいもの・珍しいものへの食いつきはいいが『飽きるのも早い』となりそうで、そのような「軽い奴」を地盤にしようとしても安定度は極めて悪い、それこそちょっとしたトラブル(や醜聞とか)で地盤から脆くも崩れ去る、なんて事が起きやすい。…今だったらソシャゲなんかがいい見本で、「こんなゲームが10年続くの?」というようなゲームがある一方で1年足らずでサービス終了するゲームが全体の半数以上を占める*2のは「質のいい固定客を掴めたか否か」で決まるところが多い(別の見方をするならすぐに潰れるゲームの大半は「質のいい固定客を掴むとかいう以前のクオリティ」だと言える)し、他の業界でも「話題先行」であっけなく消える会社もある一方で「質のいい固定客」を掴めた会社は一見流行っていないようでも長続きしている(下らん風聞くらいでは地盤は緩まない)事が多い(ラーメン屋なんかがいい例)。

 

「空前のボウリングブーム」があったのは半世紀も前なので、当時を知る人はそのほとんどが今は60代かそれ以上。なので新しい地盤に入れ替えようとするのは正しい(むしろやらない方がアホである)。しかし前述のような「質のいい地盤を作る事を最初から放棄した」ようなコンセプトではどう考えても長続きしそうな気配が全くしない。それだったらまだTSSの方が「『質のいい固定客』=腰を据えて末永くボウリングを楽しもうと考える人の数は多くなる」ように思うのだが…

そしてこの話を飛躍させると、「短時間で結果を求めるような国民の傾向(別に『Z世代』に的を絞った話ではない)を何とかしない事にはどの業界でも「質のいい固定客」がつかない、つまり「何をやってもすぐに潰れる」ような国になってしまうのでは、と非常に悲観的になる。…正確に言うなら『質のいい固定客』になり得る人の絶対数が少なくなるので『質のいい固定客』の獲得が困難になる=企業が長生きできる確率が今以上に低くなる、というロジックである【*3】。…もっともそんな日本になる前に自分はくたばっている(のでそんな日本を見ずに済む)可能性もあるので本気で心配する気になかなかなれないのだけど(笑)。

 

…今回も見事に最初の話から脱線(飛躍)したので調子は悪くないようだ(笑)。なお個人的にはTSSの方が「まぐれのスコアが出にくい(ストライクを続けないといいスコアが出ない)」分だけ「奥が深い」ように感じた(初心者やZ世代からしたら「まぐれでもスコアが出る方が楽しい」のかも知れないけど)。また「理論的に取れない点数」が存在する【*4】、というのも何だか「ルールの不具合」のように感じてしまった。…とりあえず自分が生きている間くらいはTSSが残っていれば文句は言わない(笑)

*1:ちなみにCSSが考案されたのは「ボウリングをオリンピック競技にするためのルールの簡略化」が理由だと言われている(実現するかは別問題だが)。…両方のシステムの違いや特徴については多分考察している人がいるはずなので「カレントフレーム」あたりの単語で検索して下さい。

*2:一般的な「会社」でも「会社の60%くらいは設立から1年以内に倒産している」という話を聞いたことがある。ちなみにそれによると「5年続く会社は全体の2割、10年続く会社は更に2割(つまり全体の4%)」だという。

*3:そんな時代になった場合「会社を立ち上げる事自体が質の悪い運ゲー」なんて言われるようになるかも知れない。

*4:前述のように各フレームで取れる点数は「30点」か「19点以下」なので、「290~299点」というスコアが理論的に取れない(一方でTSSだと理論上は「0~300点の全てを取る」事が可能。ただし「300点以上に実現が難しいであろうスコア」が1つあり、それを出した人というのは全世界探しても数える程しかいないのでは、と思われる)。