9月15日にNintendo Switch ONLINE加入者向けに配信された「99人同時対戦プレイゲーム」の第3弾。
第1弾「テトリス99」はプレイした事がない(自分がSwitchを購入するより前に出たゲームなので。…別に今でもプレイ可能だが何だかやる気が起きない)。第2弾「パックマン99」は少しやって何だかよく分からなくてすぐにアンインストール。それらに対しこちらは「自分のやりたいタイミングで」プレイを続けている。
「オリジナル」のF-ZEROはスーファミのローンチ【*1】の1つで、26台のF1マシン【*2】を同時に動かすのも難儀していた時代【*3】のゲームなので、それを知っている世代としては基本は同じゲームなのに100台以上(「バンパー」という名前のプレイヤーが操作する以外のマシンもたくさん走っている)のマシンが同時にスムーズに動いている、というのは隔世の感しかない。
走れるコースは3段階に分けて配信される見込み(詳しくは下の表を参照)。10月のアップデート内容は予想ではあるが、公式の動画で「MUTE CITY III」「FIRE FIELD」を走っているものがあったので最終的にオリジナルの15コース全てが登場するのはほぼ確定。
一方で99人同時プレイという事でシステムにはいろいろと変更がある。まず誰もが気になるであろう「スタート方法」。さすがに99台がグリッドに並ぶというのは前と後ろとで不公平感があり過ぎるのは言うまでもないわけで、「最終コーナーの向こう側に99独自のスタート用区間」がある。ぶっちゃけ「99台横並びスタート」である(その「横並び」のどこになるかはランダム。また「スタート区間」も1コースあたり複数のパターンがあってこれもランダム)。また1周ごとに下位のマシンが強制退場させられる(「2周目」に進めるのは95台、「3周目」に進めるのは90台…という感じ。実際はクラッシュによる脱落で「走行中のマシン数がアンダーカットより少なかった」という事も起きる)。
レース中に一時的に加速できる「ターボ」もオリジナルだと1周ごとに1回追加(1レースで最大4回)に対し99では「自機のパワーを一定量消費して発動」と大きく変わっている(ターボ1回あたりの効果時間は短くなっている)。そのため1周目(ただしコントロールライン通過後)からでも、そしてレース中に何回でも使用できる。無論使い過ぎはパワーダウン→クラッシュアウトにつながる(何せ99台同時に走るから接触によるダメージはどんなに頑張っても避け得ない)ので使うタイミングは重要。
各リーグの最終戦(上の表で「GPのみ」)のコースは「99人同時プレイ」の対象となっていないようで(どのコースも「大人数の初心者が走るには危険だから?」)、加えてこれらのコースは「GRAND PRIXモードでそこまで到達しないと一生拝めない」という可能性もありそう(「HARDのみ」は不定期に開催されるスペシャルイベント「HARD COURSES」モードで走行可能)。ちなみにその「GRAND PRIXモード」はオリジナルと同じリーグ5戦を順に走破する(レースごとのポイントの合計点で総合優勝者が決まる)モードで、やはり1周ごとに下位5台(1レースごとに下位20台)が強制退場させられ、最終戦に到達できるのはわずか20台(そのため最終戦のスタートは通常通り?のグリッド式スタート)。なので最終戦のコースは「(オリジナルを含め)それなりにやり込んだ人」でないと拝める可能性は相当低い(第4戦は「40台→20台」に絞り込まれるので運で生き残るのは奇跡に近いレベル)。
なお「GRAND PRIXモード」は常時開催ではなく(平日は1時間ごとに10分、くらいの開催ペース。週末は「常時開催中」に近いレベルで開催されるが)、しかも出走には「チケット3枚(デイリーログインボーナスで1枚、またレースの結果によるポイント蓄積でももらえる)」が必要になるので、「ハプニング(後述)」で初戦脱落させられると間違いなく血管が切れる(笑)。
…これ以上システムについて書いているとキリがないのでとりあえずプレイした感想。1レースは4周(オリジナルは5周)。正直「かなり短い」と思った。今の世の中せっかちな奴が多いから少ない方がいいと言う人も多そうだが個人的には「短い」。同時走行台数が多い分「ハプニング」が起きやすく、そのハプニング【*4】のせいで上位進出が絶望的、というか「一発で奈落の底に突き落とされる」事も珍しくない【*5】。…これのせいで破壊された(プレイヤーによって床とか壁に叩きつけられた)コントローラーがこの地球上に少なくとも100個以上はありそうだ(そのうちの1つは自分の手元にある)。
そんな事が続くと「98人がグルになってるんちゃうか?」と疑心暗鬼になりかねない(プレイヤーネームを見ていると海外と思われるものも多いので連携なんて事実上「理論的にあり得ない」のだが)。もし周回数がもう少しあったらハプニングが起きにくい、というより「プレイヤーの腕である程度は取り返せる」のだがわずか4周ではそのチャンスは事実上皆無である(それでも1周が長いコースだとちょっとは取り戻せなくもない)。自分はそういうの(他のゲームで喩えるなら「麻雀で下手くそな人の意味不明な鳴きによるイレギュラー」といったところか)があまり好きではない(かと言って「ボートレース以上に逆転が難しい」ゲームでは逆に興醒めしかしない)ので、そういう事が起きにくい(上手い人が順当に勝ちやすい、けど逆転の目もある)モードとして「6周レース」とか「8周レース」があってもいいと思っている(「FIRE FIELD」の8周なんて1レース7分くらいかかりそうだけど、自分はそういう方が好きだったりする)。無論ハプニングや一発逆転に酔いたい(?)人やせっかちな人のために現行の4周モードはあった方がいいだろう。
自分がこのゲームを続けられるのは「プレイ時間による成長がないゲーム」だからである。…そりゃあ長くプレイしてりゃ「プレイヤーの腕」は成長するだろうが【*6】ここではそういう意味ではなく、「『プレイ時間や経験などによってマシンがパワーアップする』といった要素がない」という意味。成績などによって「マシンのカラーリング」などのスキンは増えるが【*7】、そういうのがいくら増えてもマシンの能力自体は初心者と同一なので公平である。…もしこのゲームが「金と暇がある奴が絶対有利な(早い話が『数多あるソシャゲと同次元の』)ゲーム」だったらプレイしたその日のうちに「プレイする価値ゼロのゲーム」の烙印を押したうえでゴミ箱行き確定である。
そしてこのゲームを何回かプレイして思った事。
今後「マリオカート99」が出てきそう。
もっともF-ZERO以上に狭いコースに99台詰め込むのは容易ではなさそう、というか「物理的に無理じゃね?」という気もするが【*8】、それでももしかしたら既に開発がスタートしているのかも? もっとも自分はあのゲームが嫌いなので【*9】出てもやらない事は確定。
後日加筆…予想通り10/20にキングリーグとリーグ内の新コースが配信されたので、それぞれのコースが走れるモードを下表にまとめた。
99…「F-ZERO 99」モード
HC…「HARD COURSES」モード
MP…「MINI PRIX」モード
GP…「GRAND PRIX」モード
…キングリーグは難しいコースが多い=「運ゲーの比率が他のリーグやコースより低い(ハプニングによる脱落が起きにくく実力者が順当に生き残りやすい)」ので他のリーグよりやりがいがあって楽しい(笑)。
*1:ハードと同時発売のゲームの事。自分はこの手の横文字が(何か気取っている感が強くて)あまり好きではないのだが、他に適当な(長過ぎずかつ分かりやすい?)表現が見当たらない。
*2:今は「それだけのエントリーがいない(厳密には『F1を統括する団体が新規参入を認めていない』)」というだけで、今も昔もF1の「決勝進出可能台数」は26台。昔は「予備予選」なるものもあった、といって分かる人は完全にオッサンである(笑)。
*3:それを実現させるために「メーカー側で独自開発した特殊な処理用チップを搭載」したゲームなんてのもあった。
*4:例えば「コーナリング中に突っ込まれて弾かれる」とか、酷い場合だと「ジャンプ台の直前で弾かれてコース外に吹っ飛ばされる」。実車のレースでそんな事をやったら(たとえ過失でも)出場資格剥奪レベルの違反行為である。
*5:「運ゲー」というのは多少語弊があるが、「人間には」予測回避不可能なハプニングが多いゲームなのでぶっちゃけ「運ゲー」に近いものはある。何せ一部のモードでは脱落したプレイヤーがバンパーを操作して他のプレイヤーを妨害する事ができるくらいだから。…そんな機能いらんわ。
*6:他のプレイヤー(のレベルや戦績とか)を見ていると「こいつらいつ寝ていつ働いているんだ?」と疑問を抱かずにはいられない人がたくさんいる。…まぁほとんどのゲームに「そういう奴」は必ずと言っていいレベルで存在するのだが。
*7:どんなゲームでも「上位成績でのみ入手できる」スキンを「嫌味ったらしく」つける奴は多いので、自分はそういうやつらと同類にならないように「デフォルトのもの」あるいは「微妙な獲得条件のもの」を使うようにしている。例えば「ダブルKO(接触したorされた相手と自分がともにパワー切れで同時にクラッシュすると入手できる。…想像以上に入手が難しいのか、自分以外でつけている人を見た記憶がない)」とか。
*8:実際のカートレースだと各ヒートに出走できる台数の最大は「34台」と決まっている(コースの長さによってはもっと少なくなる事もある)ので、その3倍を詰め込むというのはいろいろと問題がありそうだ(笑)。もっともゲームの場合「接触によるマシン破損がない」のでいくら詰め込もうと問題はない、という認識かも知れないが。
*9:ゲームの出来はともかく「あのゲームのタイトルに『カート』という言葉を名乗っている事」が許せない。