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それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

新しい棋戦とレースを考察

将棋界では新棋戦「達人戦立川立飛杯」が創設、ボートレース界では新しいプレミアムGⅠ「スピードクイーンメモリアル」が創設される。

 

将棋界の「達人戦・・・」はぶっちゃけた言い方をするなら「シニア戦」。6月から予選が開始、本戦(8名)は11月末に立川市で実施(公開対局で全7局が2日間で指される)。以前実施されていた「富士通杯達人戦」は非公式戦だったがこちらはれっきとした(?)公式戦。出場資格は4月1日時点で満50歳以上の棋士(今年の該当棋士は54人、うち永世称号の呼称者・有資格者の4人は予選免除)

自分が最初に思ったのは

主催者が将棋に理解のある企業(法人)である事を願いたい

…随分偉そうな物言いだが(笑)、最近は藤井聡太ブームに便乗して儲けたろうか」としか考えずにスポンサーに名乗り出たとしか思えない企業が増えてきたなぁ、という印象が強いので(別にそういう「便乗話」は将棋界に限った話でもないが)、こんな事をやってたら将棋界は滅ぶよというような事をやらかすような企業には将棋界に関与してほしくない、なんて事を反射的に考えてしまう。今回(の主催者である「立飛ホールディングス」)に関しては多分心配なさそう、という気はするけど【*1】。

次に気になったのは「出場資格」。満50歳以上というラインは全然おかしくない。ただ、今の将棋界は「(AIの跋扈によって)60歳で現役を続けるのも困難になりつつある」という指摘があり【*2】、しかも「角換わりは死んだ」なんて事が起きる今の将棋界だから棋士の寿命」は今後もっと短くなる可能性は高い。そうなると「50歳以上の棋士が1桁」なんて時代が来るかも知れず、そうなるとこの達人戦が成り立たなく可能性もある。…ただこれは「出場資格の変更はいくらでも利く」なので【*3実質全く問題にはならない話だけど。

あと優勝者にNHK杯の本戦出場権が与えられるのかは現時点で言明されていない。新人王戦は対象になっている(同じ若手棋士棋戦でも加古川青流戦などは対象外)のでこちらも対象であるべきだとは思うが…

…とりあえず自分は森下九段が活躍してくれればそれで満足(笑)。

 

ボートレースの新しいプレミアムGⅠ「スピードクイーンメモリアル」略称は「SQ」が適当か?*4

令和6年度からの実施で第1回開催は令和7年(2015年)2月が予定されている(開催地は今年の6月末~7月上旬に発表されるだろう)。それに伴い2月開催の「レディースオールスター」は5月頃に移設の見込みで、2024年はレディースオールスターが2月(2023年度開催=第8回、びわこ)と5月(2024年度開催=第9回、開催地未定)の2回開催される事になる(SGのBAも含めてこの時のファン投票はどういう形で行われるのだろう、というのは気になる)。

出場選手の選出方法は

1.選考期間(第1回の場合は2023年12月1日~2024年11月30日)の各レース場の競走(2周レースを除く)において1着を獲得した競走のうち、最も速いレースタイムを記録した者(各場から1名、計24名)

2.各レース場から推薦された選手(各場から1名、計24名)

3.当該施行者の希望する選手(4名)

の計52名。「1人の選手が複数のレース場で最速タイムを記録した場合」「1つのレース場で同じ最速タイムを記録した選手が複数いる場合」などの選出方法は別途定めてあるが書くと長くなるのでここでは割愛。また選出除外となる条件(「事故率0.40以上」「出走回数100回未満」など)はLCやLAと大体同じようだ。

選考基準が「レースタイム」というのはある意味斬新というか意表を突かれた感じ。もし新しいレースの選考基準を設けるとしたら「1着の回数」ではないか、と思っていたから。そしてこの選考基準(のレース)は何も女子戦限定にする必要はない、とも思った。例えば各レース場から「地元支部選手の最速タイム記録者」「地元支部以外の選手の最速タイム記録者」の計48名+主催者推薦、といった選出方法のレースとか【*5】。

開催時期についてはベストかどうかは微妙だが少なくと「最悪」ではないと思う。何故なら

最速タイムが出るのは基本的に寒い時期

具体的には長くても3月くらいまでなので【*6】、例えば開催時期が8月(今のLCの時期、選考期間は5月いっぱい)だったとしたらスト2か月の選考期間に実質の意味がなくなってしまう可能性もある。今回の時期なら選考期間が11月いっぱいなので一応「ラストアタック」は可能である…が、上位の選手は月末がLCCなのでおそらくタイムアタックは望めない*7かも。

そういう意味では開催時期は5月か6月がベストなのかも知れない。これだと選考期間が「2(3)月いっぱい」になるのでそれこそ選考期間の最終日まで「タイムアタック」が白熱する可能性がある(もっとも「タイムを狙い過ぎてのフライング」が発生しやすくなるかも知れないが…)。ただし施設改善などでレース場が「長期開催休止」という事があると【*8結果として「タイムが出ない時期の(他場より1秒以上遅い)タイムが最速」なんて事も起きるかも知れない。…こればっかりは(選考期間締切がいつであっても)どうにもならないよなぁ。

出場選手の決定は12月初旬でQC発表の直後(あるいは同時)になると思われる。この場合、直前に(LCCとかで)FったとしてもF休みはQCかその次のレースの後(選手によってはBBCトーナメントの後)なので、F2(前期の未消化分を含む)でもない限りこのレースをF休みで欠場、という事は起きにくいと思われる。しかし一方でGⅠが増える事でQCのボーダーは間違いなく上がるので、LCをF休みするのはやはり年末に向けてはマイナスしかない。つまり今後も「BAは女子選手にとって最もスタートを攻めにくいSG」という立ち位置は(LCの開催時期を変えない限り)変わらないと思う。

*1:将来はともかく現時点ではこの棋戦は「藤井聡太とは縁のない」棋戦なので。

*2:発言者は森下九段だったような気もするが記憶は非常にいい加減(笑)。

*3:例えばボートレースの「マスターズチャンピオン」・・・正式名称「名人戦」は創設当初は「50歳以下」であったが、「48歳以下」の時期を経て現在は「45歳以下」になっている。

*4:わざわざ「SQM」と3文字にする必要はない(レディースチャレンジカップは「LC」でも「CC」でも他のレースと重複するので「LCC」と書くよりない)し、「SM」だと変なものを想像する人がいないとも限らない(笑)。

*5:その点については「女子戦が売れている」という状況に乗っかって・・・という競走会のスケベ根性しか見えないのだが(笑)。

*6:各レース場のレコードタイムはそのほとんどが「11月~2月」に記録されている。3~4月の記録はいくつかあるが5~9月での記録はゼロ、10月での記録も月末なのでほとんど11月のようなもの。何故寒い時期がいいのかわからない、という人は化学の教科書などをご覧ください。

*7:LCCのモーターは「CCで使う上位34機より劣る(数字で言うなら『半分より下』の)20機」が使われるのでいいモーターが当たる可能性は極めて低い。

*8:最近だと鳴門が護岸工事などの大掛かりな施設改善のため2年くらい開催休止になっている。他の場でも月単位の休みが入る事はたまにある(現にこれを書いている時点で平和島、丸亀、大村の3場が1か月くらいの開催休止期間)。