DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

角換わりは死んだって?

なんでもCOMの世界では

角換わりは先手必勝

という結論が出ているとかいないとか。もう少し砕いて書くと

角換わりにおける「およそ2000局面くらいの指定局面」に至るまでの手順を把握(記憶・再現)できれば角換わりでは評価値が少なくとも+300以上(「COM同士だったら逆転はほぼ不可能な値」なのですなわち『先手必勝』)になる

という事らしい。以前「将棋ソフトは将棋というゲームの寿命を3000年縮めるかも知れない」なんて事を書いたが、「相居飛車4大戦法」の1つである角換わりの息の根を止めるところまで来たとなると冗談でも誇張でもなく「将棋というゲームの寿命は3000年(かそれ以上)縮んだ」と言っても過言ではないと思う。…我ながら読みが鋭い、と自分で自分を褒めたくなってしまう(笑)。

 

もっとも「理論的には先手必勝」であってもそれを実践できるかはまた別の話である。前述のように「およそ2000もある指定局面」、もっともその手順の中には「似たような手順」も多いだろうからまるまる2000を覚える必要はないのかも知れないが、それでも覚えるべき要素は半端ではない事が想像できる。そしてそれ以上に「その指定局面から最善手?のみを指し続けて勝ち切る事ができるか」というのが難題。何度も言っているように「評価値の大きさとそこから勝ち切るための難易度は必ずしも一致しない」わけだから、それこそ「人間の成せる業ではない」かも知れない。

では「人間じゃなかったら?」 …将棋界にまさに現在進行形で存在する「人間の皮を被った悪魔」だったらどうだろう。彼ならばそれくらいやりそう、というか既に「できる」と思わせる兆しがある。それが第81期名人戦第3局。それまではほとんどやっていない「後手番で角換わりを避けた」のは「自分は『角換わりは先手必勝』を実践できる」からこその選択(というか過剰反応)ではないか、という見方もできてしまう。「犯人」が事件に関する物事について過敏・過剰な反応を示すように。

 

AIは使いようによっては「世の中にある様々なものの息の根を止める事ができる武器」だとも言える。幸いにして(?)普通の人間が完璧に使いこなすのは困難な、喩えるなら「神器」みたいな存在と言えるが、不幸な事に(?)将棋に関してはその「神器」を扱える人間が出てきてしまった。この組み合わせによってもたらされる将棋(界)の未来はかなりの高確率で不幸なものになりそうな気がしてならない。

AI(の開発者)は1人ではないので遅かれ早かれ今回と同じような結論が出ているだろうが、藤井聡太はこの世に1人しかいない。もしかしたら彼も

徳川家康のように『天下を取らせるべきではなかった人物』

になるのかも知れない…?