DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

ここまでラグビーW杯を見てきて思った事

「リーチ・マイケル」という表記は間違っている(理由は後述)、という事を知っている人は「通」な人でしょう。

 

…ここまでラグビーW杯を見てきて思った事。

 

・何故ラグビーW杯で札幌の試合は2試合しか行わないのだろう、と思った

 

今回のW杯で札幌ドームでの試合は「全48試合中」わずか2試合、しかも予選プールの前半だけであった。2002年のサッカーのW杯でも札幌ドームでの試合は予選グループの3試合だけ、とこちらも「冷遇」されている。…日本ハムファイターズの本拠地(場合によってはCSや日本シリーズを行えなくなる)だから? 数年後には札幌ドームを「捨てる」事を決めている球団が今更何を言うか(…言ってしまった)。

…今でも内地の人間には「北海道は異境の地」みたいな感覚がどこかに残っているのだろうか。だが、他の国の場合選手や関係者の移動距離が東京⇔札幌の比ではないようなところは珍しくないのでそんなところで駄々をこねて(?)どーすんねん、と思ってしまう。それに札幌での試合だと

・本州より湿度が低いので「濡れた石鹸のようなボール」になりにくい【*1

・台風が上陸する事が少ないので今回のような試合中止(ひいてはスコットランドのような「中止になったら法的措置に訴える」というような騒動)になりにくい

というハッキリとした「利点」も少なくない。また

・日本代表の主将リーチマイケルの母校は札幌山の手高校

つまりもし日本代表の試合が札幌で行われたらリーチにとって「凱旋試合」も同然なので盛り上がらないわけがないと思う。それこそ今度の南アフリカ戦は札幌ドームでやれば良かったのに、とか思ってしまう【*2】。

そんな中唐突にIOCが来年の東京五輪のマラソン競歩の会場を札幌で開催、なんて話が急浮上している。「選手や観客の安全(健康)面を配慮」は当然としても、当日まで1年を切ったこの時期にいきなり言われても大変なのはわかる(実際現時点では「ホテルが足りない」と言われている)。しかし一方でこの国は「増税の為の法案は電光石火で可決・施行される」のだから、その能力をこっちでも発揮すれば全然大丈夫でしょ、とも言いたくなる(笑)。

…だが、この提案(…決定?)に反対する本当の理由は「五輪の花形競技を地方都市に、しかも北海道なんぞに持って行かれるなんて許されない」、という東京のプライドではないか、とか勘繰ったりもする【*3】。

また札幌競馬の開催時期にぶつかる=市内で大規模な交通規制が敷かれる可能性があるので【*4】、一部の競馬狂からもブーイングが起きそうである(笑)。

 

…話がズレてしまった(笑)。ラグビーの話に戻ろう。

 

ラグビーのW杯には前回大会の成績による「優先出場権」があるという事を初めて知った

 

サッカーのW杯の場合、開催国以外の国や地域はそれぞれの地域のW杯予選を勝ち上がらないとW杯に出場できない*5】。過去21回のW杯に「皆勤」しているのはブラジルだけ(出場回数2位のドイツでも2回落選している)。

一方でラグビーのW杯は「予選プールで各組上位3位以内の12チームには次回大会の出場権が与えられる」というルールがある。そのせいなのか今回を含めた過去9回のW杯に「皆勤」している国・地域は11もある【*6】。サッカーのW杯は地域予選(アジアは2次予選)が進行中で現時点で次回大会(2022年)出場が決まっているのは全世界で開催国のカタールだけだが、ラグビーのW杯はそれより開催が1年遅いにも関わらず12/20の出場枠(開催国のフランスを含む)が既に決まっている。

…言うなれば「狭き門」であり、何だか王将リーグ(定員7名、うち予選突破組は3名)や囲碁名人戦リーグ(定員9名、うち予選突破組は3名)みたいである。ラグビーは「大番狂わせが起きにくい競技」だからこういう制度が通用するのかも知れないが。

 

・外国人が日本に帰化した時の名前の「ルール」を知った

 

…古い世代の人だと外国人が日本に帰化する時は「名前に漢字を使わないといけない」と思っている人が少なくないように思う。例えば帰化した力士は四股名をそのまま本名にしたり(「曙太郎」とか)夫人の旧姓を名乗ったりする(「塩田八十吉」とか、ちなみに今は「小錦八十吉」が本名)。サッカー選手でも「ラモス瑠偉」とか「呂比須ワグナー」という感じ、ラグビー日本代表にも「中島イシレリ」「ヴァルアサエリ愛」という名前の帰化した選手がいるが、その一方で「リーチマイケル」は帰化後の名前はオールカタカナである(野球の「アレックス ラミレス」やサッカーの「ハーフナー マイク」なども帰化後の名前はオールカタカナである)。

…これについては「そんなルールはない」、つまり「個人の自由」だそうである(1980年までは「帰化時には日本風の姓名を名乗る」というルールがあったらしい)。ただ、ラグビー日本代表に関しては帰化した選手を表記する時は姓名の間に『・』を入れない(スペースを入れるのは可)としているそうなので(他の業界はよくわからない)、既に帰化しているリーチマイケルを「リーチ・マイケル」と表記するのはダウトになる(反対に「ジェームス・ムーア」のように外国籍の選手は『・』が必須になる)そうだ。

…とりあえず現在は日本に帰化する時の名前に「漢字を1字以上使用しないといけない」というルールはない(さすがにアルファベットなどの使用は認められていない)、という事が今更ながら(笑)分かったのも今回のラグビーW杯開催の副産物(?)だと思う。他の国の事情はよく分かりませんが。

*1:同じ屋根有りの競技場でも神戸や大分(どちらも開閉式だけど)で行われた試合のボールの滑り具合は素人目で見ても「これはひどい」としか思えなかった。

*2:18日に札幌ドームでコンサドーレ札幌の試合を行った直後なので「いきなりの変更は日程的に準備不可能」っぽいが、試合当日札幌ドームではパブリックビューイングを実施しているので「もしかしたらできたんじゃないの?」とか思ってみたり。

*3:某知事の発言や某スポーツ新聞の記事(札幌開催のデメリットばかりを列挙している)などからその「本音」が感じ取れてしまう。

*4:そのため札幌競馬最大のレース「札幌記念」は「北海道マラソン」と同日にならないようにしている。何年か前に馬インフルエンザの影響で札幌記念当日の競馬が中止になった時、(通常は翌週に順延開催されるところ)札幌記念はそれを考慮して「2週間後」に順延開催となっている。

*5:以前は「前回優勝国」も予選免除だったが今はそのルールはない。

*6:ニュージーランド、オーストラリア、イングランド、フランス、ウェールズ、アルゼンチン、スコットランドアイルランド、カナダ、イタリア、日本(南アフリカアパルトヘイト政策時代の第1回、第2回には参加していない)。このうちカナダ以外の10チームは予選プール3位以内だったので次回大会の出場も決まっている。