DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

パトレイバー首都決戦・ディレクターズカットを見る

「THE NEXT GENERATION パトレイバー首都決戦・ディレクターズカット」
を10月18日に見に行ってきた。今年5月に上映された同映画のディレクターズカット版(以下『DC版』と表記。意味は別に説明しなくてもいいでしょうから割愛)。
前回の上映を見た時から今回もぜひ見ようと思っていたのだが、

・上映期間が短い(10月10日~23日)
・全国上映ではない(浜松で、というより「静岡県では」見れない)
・1日当たりの上映回数が少ない(1日1回、しかも面倒な時間帯の映画館が多い)
・DC版はブルーレイ版しか出ない(自分はBDを見れる環境を持っていない)

…悪条件が重なりまくっている。それでも何とか予定を調整した結果、18日に唯一のチャンスがあった。そういうわけで当日は朝早くから「あのルート」で名古屋に向かう。新幹線のホームは名古屋駅の一番西側、そこから名古屋駅東口(から徒歩2分くらい)まで数百メートル、「名古屋まつり」で混雑している中(これがなくても週末の名古屋駅は大抵混んでいるが…)を全力疾走。ほぼ10時ジャストに数少ない上映映画館のひとつ「名古屋ピカデリー」(この日の上演は10時15分からの1回のみ)に到着。

これは、語るべきテーマが詰まった”特濃版”
一気飲みしたらおなかを壊すかもしれない
(予告動画の押井守監督のコメント)

確かに非DC版には「あやふやな状態」で終わった謎がいくつかあったな、と思ったが、何せ見たのが5か月前なのでハッキリ覚えていない(笑)。どんなシーンがあったか(どこが追加されたシーンか)を思い出しながら見る。

…腹を壊すという以前に「味がわからないまま飲み干してしまった」と言う人が多そうな内容だった。これ以前の押井監督の劇場版(1と2)もそうだったが、それに輪をかけて「一度見ただけでは(難しすぎて)話の全容(語りたかったテーマ)が理解できない」。「原作」を読めば理解できるのかも知れないが(ちなみに自分は読んでいない…)。

自分は基本的にパトレイバーはあまり人に薦めない。何故なら自分はパトレイバーシリーズは数あるロボットアニメの中でも特に「見る人を選ぶ作品」だと思っているので(理由はいくつかあるが、主な理由は前述のように「一度見ただけでは理解が難しい」箇所が多いから)。特に今作品には劇場版2に出てきたシーンやセリフの使い回し?が随所に出てくるため(※1)、上っ面だけを見て
「劇場版2を実写化しただけ」
などといった間抜けな感想をネット上で宣っている間抜けを散見する。
自分はパトレイバーに限らず「見る人を選ぶ作品」であることを

「IQが○○以上ないと面白さが理解できない作品」

なんてひねくれた表現をする事があるが、前述のような感想を見る(聞く)と自分の語彙力の絶妙さを褒めたくなってしまう(笑)。

自分はこの作品(DC版)を「1回見ただけで終わらせるのは勿体ない」と思った。それこそこれのためだけに「再生専用でもいいからブルーレイのデッキを買おうか」なんて思ったくらいである。ただ、これから年末にかけては12月の順位戦解説会(仮)に向けての(資金的な)準備があるので早くて年明けになるかも知れないが(※2)。


※1…例えば物語は「光学迷彩機能を持った戦闘ヘリによるレインボーブリッジの爆撃」、というところから始まるが、劇場版2も「戦闘機による横浜ベイブリッジの爆撃」が話の端緒である。
ちなみに「光学迷彩」とは可視光線だけでなく赤外線領域まで背景と同化させて暗視装置やサーモグラフィーからの感知も逃れる技術を指す造語。「レーダーに映らないようにする」ステルス技術とは全く別物。この作品では機体全面に張り巡らされた液晶パネルに周囲の風景を映し出す、という方法で自分の姿を背景と同化させている(様々なSF作品で様々な種類の「熱光学迷彩」が登場している)。
このヘリには「グレイゴースト」という通称がついているが、「空飛ぶカメレオン」と言ったほうがわかりやすいかも知れない。

※2…家電量販店に立ち寄って価格を調べたところ、再生専用プレイヤーで1万円前後、ポータブルタイプだと3万とか5万とかする(後者は地デジも見れるタイプのものの価格)。