DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

「DJカートン」というペンネームの由来

先日差出人の住所が「福岡市」の手紙(封筒)が届いた。
「はて、九州に(自分の住所を知っている)知り合いなんていただろうか…?」
差出人の名前にも心当たりが… いや、この名前、どこかで見たような… 
確か詰パラの担当者にそういう名前の人がいたような… そう思いながら開封すると案の定(?)没作品の返送だった(笑)。その作品を投函したのは2年近く前だった記憶が。
 
…こういう事を書くと負け惜しみと取られかねないが(笑)、その送り返された作品(※1)は「ポストに投函した直後」から
「狙いはともかくやっぱり作品としては弱いか」「もっと収束を上手く作れたかも知れない」
という思いがこみ上げてきて、運良く採用されればよし、没なら没で「まぁいいや」くらいにしか考えていなかった。
指し将棋だと「着手した(駒から手が離れた)直後」にその手が悪手であることに気づく、なんて事はままある(※2)、と言うより将棋の世界に限らず「もうやり直せない局面に入った直後」にミスに気づく事はあまりに多い
上記の話も(次元が低い話ですが…)それに近いものがある。何とかならないものだろうか…
 
前置きの話(?)はこのくらいにしておいて、先日の詰工房の2次会で
「DJカートンってどういう意味ですか?」
「DJってついているから音楽関係の方ですか?」
という質問を受けた。
…その席では
「話すと凄くややこしいので今度ブログに書きます」
とはぐらかした(?)のだが、心の中では「よくぞ聞いてくれました!」と思った(笑)。
誰かに聞かれたらブログに書こう  というより「ブログに書きたい」  とは思っていたが誰も聞いてくれないので(笑)。そんな折、ついに(?)ペンネームについて聞かれたのでようやく今回のネタを書く潮時を得たわけである(※3)。
ちなみに「はぐらかし」はしたが、「話すと凄くややこしい(酒の席で説明しきれる話ではない)」のも事実である。…って、2つ目の質問は「Yes」か「No」かの2択だろうに(苦笑)。
 
自分の「DJカートン」というペンネームだが、「DJ」と「カートン」それぞれに深い(?)由来がある。
まずは「カートン」の意味から。これは自分は子供の頃に大好きだった(今も大好きな)ファミコンのゲーム「クインティ」の登場人物(主人公)の名前
下の画像がそのゲーム画面で、白い帽子&青い服のキャラクターがこのゲームの主人公「カートン。ちなみに普段の自分が(それこそ屋内でも)キャップを被っている事が多いのはこの「カートン」の影響が大きい…かも知れない(笑)。
このゲームの発売元はナムコ(現・バンダイナムコホールディングス)であるが、制作を手掛けたのはあの「ポケットモンスター」シリーズの開発を手掛けたゲーム製作会社「ゲームフリーク」。そのデビュー作である。
 
イメージ 1
 
ゲームの内容は足元の「パネル」をめくって敵を吹っ飛ばし、外壁にぶつけて倒す(全部倒せばその面はクリア)、といういたってシンプルなルール。
絵(星、太陽、砂時計など)が描かれたパネルを取ると様々な特殊効果がある。また敵にも様々な特徴があり、飛び跳ねてくる(この画像の敵。空中に浮いている間はパネルをめくっても吹っ飛ばせない)、パネルの上を泳ぐ、こちらの行動を真似する、など一癖も二癖もある奴らばかり。
全部で100ステージあり、クリアに要する時間は2~3時間くらい。発売は1989年(およそ四半世紀前)だが、今でもたまにファミコンを引っ張り出してプレイしたりする。
ちなみにクインティ」というのは主人公カートンの妹にしてこのゲームのラスボス(今回の話とはあまり関係ない事だがラスボスの名前がゲームのタイトル、というゲームは非常に珍しい)。
 
兄のカートンの事が大好きなクインティだったが、そのカートンにジェニーというガールフレンドができた。ジェニーに大好きな兄を取られてしまう、と思ったクインティはカートンの上の兄達と結託してジェニーをさらってしまう(ジェニーを助ける為にカートンが孤軍奮闘する)、というのがこのゲームの物語。
 
…ここから読み取れるとおり(?)、クインティの性格を一言で表現するなら「ブラコン」「ヤンデレ(※4)。昨今脚光を浴びている(?)属性を持ったキャラが今から20年以上も前にいたのである(笑)。
何らかの形でリバイバルすればきっと話題になりそうなのだが、実現したのはキャラクターデザインを担当した杉森建氏の手によるコミック化くらい(※5)。
 
自分は昔からゲームのキャラクター(デフォルトの名前がないもの)に名前をつける時に上記3人の名前を使うことが多い。他にも好きなアニメやゲームのキャラはいるが、何故かここから取ることが多い。上手く言えないのだが、自分にとってこのゲームのキャラ(特に前述の3人)は「特別」なのである
もし自分に絵心があったら今頃は(パズル作家を志さず)彼女等をモチーフにした同人漫画を描いていた可能性が高い(笑)。
 
…話がどんどんマニアックな方向に脱線してしまった(笑)。
プロ棋士も対局の解説中に話がマニアックな方向に脱線する事が多いのは偶然だろうか?(※6)
 
…話を戻します。では「DJ」はどこから?
最初は「カートン」だけをペンネームとするつもりでいたが、文字として見ると何か物足りない。そこで何か「おまけ」をつけようと考えた。
…いろいろ考えた(?)結果、自分がよくやる音楽ゲーム「beatmaniaIIDX」から取る事にした(読み方は「ビートマニアツーディーエックス」。たまに「~・ツーデラックス」と紹介されることがあるが間違い)。
 
今の音楽ゲームはプレイデータを残す際(残さずプレイする事も一応可能)にプレイヤーの名前を登録するのだが(自分はこのゲームでも例に漏れずクインティの登場人物の名前をつけている)、中でもこのゲームの場合は「DJ NAME」と言ってプレイヤーの名前が「DJ ○○(英数字で6文字以内)」になる。
例えば「カートン(綴りはCARTON)」と名づけた場合、下の画像(画面下中央)のように「DJ CARTON」になる(他にも画面内にいろいろな文字情報がありますが説明すると長くなるので割愛します)。
ちなみにIIDXゲーマー同士の会話ではお互いの名前をこのDJ NAMEで呼び合うことも多い。
 
イメージ 2
 
それに音楽ゲームの楽曲提供者(コンポーザー、つまり「作家」)には『DJ ○○』という名義の人が多い事もあわせて
「じゃあ作家つながり(?)という事でこれをそのままペンネームにしてしまえ!」
とまるで酔った勢いで言ったような戯言からペンネームが決まってしまったのである(これを決めた時自分はいたって素面だったのだが)。
つまり自分は音楽関係の人ではありません。幸い(?)今のところそっち方面の依頼・問い合わせはないが、仮にそういう事があっても困ります(笑)。
 
…しかし、今にして見ると若干の後悔がある。
もうちょっとまともなペンネームはなかったのだろうか」、と(笑)。
これがナンプレ誌のみに載っているうちだったらまだ変更がきいたかも知れないが、今では曲がりなりにも(?)詰パラで入選してしまったのでペンネームの変更がしにくい。
冒頭に「もうやり直せない局面に入った直後にミスに気づく事はあまりに多い」と書いたが、このペンネームに関しても同様の事が当てはまるのである。
 
音楽ゲームの場合曲のコンセプトによって名義を変えるという人も珍しくなく(一人で10以上の名義を使い分ける人もいる)、詰パラでもたまにそういう方がいるらしいが、自分の場合詰将棋ナンプレ(この先他の分野に手を出すとしても)ひっくるめて「パズル作家」としての創作活動なので、わざわざ場面ごとに別名義を用意する意味がなさそう(かえって混乱を招きそう)、という事でこの名前一本で行く事にした。
もし(ゲームフリークとかから)苦情が来て改名を迫られたらその時は別の名前を考えますが、まぁテレビに出るわけじゃないし、少しくらい変なペンネームでもいいですよね。少なくとも詰パラ読者に対してはこのペンネームが知名度アップに貢献してるみたいだし(笑)。
 

(※1)…いっその事ここに載せようかとも思ったが、先日の詰工房で
「アイディアは若いうちに沢山考えておいたほうがいい。時間が経てば(創作の経験を積む事で)そのアイディアを具現する方法が見つかる一方で新しいアイディアが浮かびにくくなるから」
というアドバイスをいただいたので、それに従ってしばらく「寝かせる」事にした。
一生寝かせたまま、なんて事になる可能性もなくはないけど(苦笑)。
 
(※2)…その代表例として有名な将棋が1975年の第34期名人戦の第7局、
大内延介八段-△中原誠名人戦(以下も含めて肩書きは全て当時のもの)。
先手優勢という下図の局面で大内八段が▲7一角と着手すると中原名人は中座。
 
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すると大内八段は
「ばかな、しまった。先に▲4五歩だった。それで決まっていたじゃないか…」
と立会人の塚田正夫九段に向かって呟いた、と言われる。
以下△2四銀▲8二角成△6五歩…と上部脱出を図った後手玉を捕まえ損ねて結果は持将棋第8局は中原名人が勝利し、結果として大内八段はこの「着手した直後に悪手と気づいた▲7一角」で既に指が何本かかかっていた名人位を取り損ねてしまった
 
(※3)…「潮時」を「ある物事をやめる(引き上げる)時期」という意味で使う人がとても多いが、正しい意味は「ある物事を始めるのに適した時期」。
一時期やたらとテレビで取り上げられたが、それでも誤用は多く見かける。それこそ某予備校の「あの先生(ちょうどいい事に担当が現代文)」が
「いつ誤用を正す? 今でしょ!
と言いたそうである(笑)。
 
(※4)…『ヤンデレ(「病む」+「デレ」の造語)』という言葉の意味(定義)はかなりアバウトだが、彼女のような
「好意・愛情が強すぎるあまり常軌を逸した(精神的に病んでいるような)行動を取るキャラクター」
という解釈が一般的。
ちなみに「ヤンデレ」という言葉が生まれた・注目されるようになったのは2005年頃だと言われており、クインティの事を「早すぎたヤンデレ(&妹)キャラ」なんて評する人もいるとか。
 
(※5)…宝島社(当時はJICC出版局)から出ていた「ファミコン必勝本」におよそ5年間(90~95年)連載されていた。本文にもあるように最初は恋敵(?)のジェニーに対して敵愾心むき出しのクインティであったが、年を経るにつれて次第に二人は打ち解けて(ヤンデレ度が低下して)いる。
これの単行本化を含めた「リバイバル(続編・リメイク・バーチャルコンソール配信など)」が出来ないのは版権上の問題らしいが…
 
(※6)…個人的に特にその傾向が強いと思ったのが森下卓九段と島朗九段。
一昨年の暮れに東京・日本橋で開かれた「順位戦解説会」では2手目の局面(谷川九段の「2手目△3二飛戦法」)で話が脱線して局面が10分以上動かなかったくらい。
そしてその脱線した内容がまた面白いから困ってしまう(笑)。