DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

帰路につく。

…そんなわけで(どんなわけで?)15日はS氏の「豪邸」にお世話になった。すると何となく詰将棋の創作意欲が湧いてくる。…全国大会にはそういう「効能」があるらしい、という話に。とりあえず収束の部分(の原型っぽいもの)を盤上に並べ、そこから逆算してみる。…どう見ても余詰がありそうな形にしかならない(笑)。FCD(勝手に略称)を作った人の眼には何が見えているんだろう、という話に。
「もう一人」いたら更に話が盛り上がっていた可能性が高いが、それでも気が付くと1時くらいに。寝て、起きて、朝食を頂いて、朝のワイドーショーを見て、相変わらず気分の悪くなりそうな話題ばっかりで、「対局当日の朝はテレビや新聞を見ない」という棋士の心理がよく分かる。

朝9時くらいに最寄りの乙川駅(諄いようだが武豊線の駅名は「おっかわ」、岡崎市を流れるのは「おとがわ」)に送ってもらう。…本当に何から何までお世話になって恐縮でございます。

名古屋に着いたのは10時、北海道に飛ぶ飛行機は17時15分発「エアアジア」の中部→札幌(新千歳)便。…ただしギリギリの行動は取りたくないので、それまでの時間は駅周辺(ほとんどゲーセン)をプラプラして終わりである。ZEPP NAGOYAではB’zのライブがあるらしく、平日の12時くらいの時点ですさまじい行列ができていたが、自分には関係ないのでスルー。
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…何だかんだ言って15時過ぎには中部国際空港に到着した。特に行きたい場所がなかったので適当に昼食を済ませ、待ち時間に「盤上に死を描く」を読もう、と思った。何か面白いものはないかと空港内を散策し(…特に何もなかった)、荷物を振り分け(PEACHと同じく手荷物は「2個以下かつ合計7kg以下」)、検査場を通る。…自分は「サスペンダー」と「安全靴」が標準装備(?)なので必ずゲートに引っかかる。そしてその度に係員の「金属探知機による検査」を受ける事になる。…日常的に飛行機を使う生活だったら絶対こういう服装は取らないのだが(笑)。

搭乗前と飛行中、合わせて2時間30くらいかけてじっくりと読む(着陸直前にピッタリ読み終わった)。自分はミステリー小説をほとんど読まないのであまり突っ込んだ評価はできないが、話の小道具(この作品だと「大道具」かも知れないが)としての「詰将棋の使い方」は凄いと思った。ラノベでは話を目いっぱい盛り上げようとして過去の作品を「(プロの公式戦では)理論上起こり得ない使い方」をして無能っぷりをさらけ出しているが、こちらはその使い方が巧妙で絶妙、それでいて「将棋をよく知らない人間を騙すような手法(愛棋家だったらすぐにわかるような嘘・矛盾)」は取っていない。…そりゃあ著者は詰パラで半期賞を取るくらいの実力者だからその「扱い方」は十二分に心得ているだろうけど。
そういうわけで行きと帰りでそれぞれ別の「将棋が関係してくる小説」を読んだわけだが、「読み終えた時の疲労感が全く違った」。もしこれが逆だったら相当フラストレーションが溜まっていたかも知れない。…と言うのは、エアアジアの「手際の悪さ」が気になったから。「搭乗口を通った後ボーディングブリッジの中で10分くらい待たされる」なんて初めての経験である。ボーディングブリッジの中は基本的に冷暖房がないから夏だったら暑いし冬だったら寒い。待たせる理由はともかくとして(多分給油作業のせい? 離陸予定の10分前まで給油作業をしている姿が見えた)、「待たせる場所」に問題がある。もっとも「給油作業」をリアルタイムで(どこから入れているのか)見れたのはラッキー?かも知れない。
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着陸後の預けた荷物も後から着陸した飛行機より後に出てくるとか「どんだけ手際が悪いねん」と思った(天下のJALと比較するのもあれだが)。…もっとも「LCCとはそういうものだ」と(以下略)

荷物を受け取ったら快速エアポートで札幌駅、そこから地下鉄等を乗り継いで21時前に帰宅。…気が付くとあっという間の3泊4日。本音を言うと参加する前は「1回行ったら2回目はいいや」となる可能性が高いと思っていたが、実際行ってみると案外そうでもなかった。現時点で来年以降がどうなるかは全く想像ができないが、もしチャンスがあったら、とは思う。

…以下おまけ。

1.いろいろな駒(の書体)を比較。
左から錦旗(盛り上げ駒)、「上彫(特に書体の名前がない)」、源兵衛清安(デラックス将棋)、水無瀬(プラ駒)。「上彫」はH内氏所有の駒。
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「飛車」のようにそれぞれ特徴のあるものもあれば、「龍王」や「金将」は逆に(上彫以外は)どれも似ていて同じ素材・作者だったらどれがどれだか分からないかも知れない。

2.これは何と読む?
S氏所蔵の彫駒(前回の記事の中にいくつか紛れ込んでいる)の王将の駒尻。皆が「これ何て読むの?」と疑問を抱いていた。
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自分は「玉の『、』の位置(かなり上にある)から『淇洲書(※1)ではないか?」と言ったが、それほど確証があったわけではない(何せ文字が崩されているので)。…帰宅後調べてこのリンク先の「淇洲書(の駒尻)」とよく似ている(特に「洲」の字が)ので「淇洲書」で間違いないと思われます。…ちゃんと全ての駒を撮影しておけばよかった、とも思ったが、この駒を使って作品の検討中だったので撮影できませんでした。


※1…山形県酒田市の文化人「竹内淇洲(たけうち きしゅう)」の書による書体。詳細はリンク先を読んでもらうとして、この書体の駒をもらった関根金次郎七段(当時、後に十三世名人)が勝ちまくった事で「向かうところ敵なし」と言われた「錦の御旗」になぞらえて「関根錦旗」と呼ばれる事もあるらしい。