今回は将棋と他の業界とのコラボ企画(や商品)についての話を。
読んで字のごとくCMに棋士(加藤一二三九段、橋本崇載八段、佐藤紳哉七段)が出演している。意地悪く重箱の隅をつつくような事を書くなら(笑)「時計の使い方がおかしい」のだが(※2)、全体を通してファンならよく知っている(?)出演棋士のエピソードをうまく取り入れて作られたCMになっており、正直
「よくこんな事考えたよなぁ…」
と思う(悪い意味では言っていません)。ただ残念な事に(?)自分はコーヒー党ではないので…
・ライトノベル「りゅうおうのおしごと!」2巻+ドラマCD
こういう時にオーディオブック(本の内容を朗読したもの)があったらいいのに、と思う事もあるが、何か他の事をしながらその本の内容を理解できるほど自分の脳は都合よくできていないし…(笑)
・スマホアプリ「将棋RPGつめつめロード」が春から配信
タイトルを読んだ瞬間
「…どんなゲームやねん」
と思った(笑)。将棋×育成RPGの融合、一手詰め(プログラムによる自動生成なので問題数はほぼ無限、らしい)を解いて敵を攻撃、価格は無料(アイテム課金あり)、…あたりがわかっている情報だが、第一感では「あまり面白いゲームになりそうな気がしない」、それ以上に「すぐに飽きそう」な気がする。ゲーマーが使う言葉で言うなら早い段階で「作業」になりそうな気がしなくもない。
そう考える理由はやはり(?)「一手詰め」。別に一手詰めを馬鹿にしているわけではないが、そこそこの棋力を持つ人だったら一手詰めばかり延々と解かされるのはやはりつらいと思う。それこそゲームをしているつもりで「罰ゲームをやらされている」ように思うかもしれない(笑)。「3手詰めや5手詰めで遊ぶモードも準備中」と書かれてはいたが、これをゲーム本編に組み込んだら今度は「ついて来れる人が非常に限られてくる」可能性もあるので難しい話だと思う。
そもそも自分はこの手のオンラインゲームが好きではない。その理由は「金と時間のある奴が絶対的に有利だから」。かなり前にゲーセンでオンラインの麻雀をやっていた時期があるのだが、そのゲーム内のイベントとして「イベント期間内の最高得点を競う」というものがあった。もう少し詳しく書くと「最も点数の高い5ゲーム(確か連続していなくてもよかった)の合計」、そして「期間内に何ゲームやってもよい」というルール(…だったと思う)。
…「何ゲームやってもよい」のなら似たような雀力(麻雀の実力)の人間がこの手のイベントで競ったらどう考えても金(ゲーム代)と時間のある奴が有利に決まっている。それどころか雀力の差を金と時間の力でねじ伏せる(?)事さえできてしまうのである(※3)。麻雀というゲームの性質上運に勝敗が左右されるのは仕方ないとしても、
「金と時間の力──つまりそのゲームの実力以外の要素──に勝敗が左右されるゲームに何の意味がある?」
…という理屈になるわけである。その手のイベントを完全無視して麻雀のみに打ち込めれば話は早い(?)が、いかんせんゲーマー魂とでも言うのか勝負師魂とで言うのか、目の前にあるイベントを意図的にスルーするというのはなかなかに難しいのである(笑)。プロ棋士が「詰将棋を見かけたら無意識に解きたくなる」のと似てる…かも知れない(笑)。
そんなわけで自分はオンラインゲーム(ソーシャルゲーム)に対していい印象を持ち合わせていないのだが、それに加えて最近はこんな事が問題になっている(年末年始にかけてやたらとCMを見かけた「あのゲーム」である)。こんな事を心配する義理はないのだが、そのうちタバコやギャンブルなんかのように「存在そのものが悪」みたいな風潮になってくるかも知れない。そうなると健全に(?)オンラインゲームを楽しんでいる人達が気の毒に思えてしまう。