その主役(?)の森下九段は先日267手(しかも入玉なし)という大激戦の将棋を制している(12月2日、棋聖戦二次予選対黒沢怜生四段戦)。100手も行かないうちに双方1分将棋になり、そこから延々と秒読みが続く。こういう将棋は見ている方からすれば非常にスリリングで面白い(かも知れない)が、当事者としてはそれどころではない。ましてや手数が伸びれば伸びるほどそれまでに費やした労力を思い起こして通常の対局以上に「負けられない」、と言うより「これを負けたらこれまでの苦労が無駄になる」という気持ちになる(かも知れない)。もっともプロ棋士ともなると「それまでの苦労(読みとか研究とか)が無駄になる」のはよくある事…だと思うので、200手超の将棋になったからと言ってその手の「欲」が出てくる事はない…のかも知れない。
先日の週刊将棋(12月9日号)には森下九段と増田康弘四段との師弟戦(今年8月の朝日杯将棋オープン戦)の自戦記が2ページ拡大版で掲載された。…が、そのうちの半分くらいは自戦記どころか将棋の話ですらない(囲碁の世界戦についての)話。
「わざわざ2ページ使って書くことか?」