DJカートン.mmix

昨今流行っている「ジェンダーレス」とかいう言葉を使いたがる人は「差別」と「区別」の違いがわかっていないんじゃないか? と思う。

ローカルルール

正月の将棋特番に渡辺明二冠(←今まで9年間「渡辺明竜王」だったから妙に違和感がある肩書きである…)が出演しない(と言うよりできない?)理由を自身のブログで書かれていた。
…確かに言われてみるとそうだよなぁ~」と納得させられる理由である。

以前にカードゲームの「UNO」の話をチラッと書いた時に

「最近のUNO(キャラクターとコラボしたもの)には通常UNOにはないオリジナルカードが採用されている」、中でも「ハローキティUNO」には
レッドリボンカード(以下『RR』と表記)」…手持ちの赤色のカードを全て一度に場に出せる
チェンジカード(以下『CC』と表記)」…このカードが場に出たら全員が左隣の人と手持ちカード全てをチェンジする
という2種類のスペシャルカードが入っている

なんて事を書いたのだが、これ(公式サイトに書いてある文面)だけを読むと気になる点がいくつか

・RRで出した赤色のカードの中に記号カード(SkipとかDraw Twoとか)があったらどうなる?
・手持ちがRRと赤色カードのみ(枚数問わず)の場合はそのままあがれるのか?
・CCであがったときのカードのやり取りは?

気になって仕方なかったので、実物を買って(!)説明書を読んでみよう、と思った。
本体価格(1200円+税)は「経費(?)」と考えればいいとして、問題はどこに売っているか。発売が2011年(2年前)なので今でも店頭に並んでいるのか… と心配したものの、一番最初に行ったおもちゃ屋であっさり発見(笑)。
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上段左がレッドリボンカード(そう言えば某有名漫画に「レッドリボン軍」なんてのがいたような…)、上段右がチェンジカード。ちなみに下段の左がワイルド、右がワイルドDraw Four。 …いずれもワイルドの効果(場の色を指定できる)を持っているからとは言え、ぼーっとしていると見間違えそうなデザインをしている(笑)。
…デザインの問題はさておき、早速説明書を読んでみると… なんと前述の場合についての記述がない(笑)。ただ、1つ目の疑問に関しては「手持ちの赤色のカードを下に重ね、一番上にRRを置いて出す」とあるので、途中に混じっている記号カードは「効力を発揮しない」、と解釈してよさそうである。
…2、3の疑問についてはそれこそ「何も書いていない」のだが、もしかしたらUNOをよくやっている(やっていた)人から
どうせ記号カード(ワイルド系を含む)ではあがれないんだから関係ないんじゃねーか?
なんて反論(?)があるかも知れない。
…この(記号カードではあがれない、という)ルール、どこに行っても聞くルールなのでこれが正式なルールだと勘違いしている人が多そうだが、UNOの「公式ルール」にそういう制限はない
それこそ「ワイルドDraw Four」であがる事もルール上はOKであり(それだと面白くない、という考えから前述の「ローカルルール」が普及したものと考えられる)、しかもその場合「次のプレイヤーが強制的に4枚引いた上でゲーム終了(※1)」と、こちらは説明書に明記されているなので、RR及びCCであがる(あがった)場合についても公式ルール(?)で定めておくべきだったと思うのだが、いずれにしてもハローキティという題材を考えるとかなり複雑なカードを導入してしまったような気がする。

このような「ルールが定められていない事例」や「ローカルルールがある事例」というのは厄介である。
本来ならゲームを始める前にルールの「擦り合わせ」をやっておくべきなのだが、世の中には自分が普段用いているルールが正式な(あるいは世間一般でのメジャーな)ルール」だと思い込んでいる人、滅多に起こる事でないのでその時考えればいい」などと楽観する人は多いので、それを行わずにゲームが始まると「そういう事例が出現した時に揉める事が多い」のである(時には「そんなローカルルールなんてあるの?」という事もある)
特にそれが顕著なのが麻雀で、「卓の数だけハウスルールがある」と言われるほど細かいルールが多種多様である。ましてや麻雀は「金が賭けられる」事が多く、人間金がかかっていると何が起きるかわからない、というのは今更言う事ではない。
自分も麻雀を嗜む(?)ほうだが、この「ルールの擦り合わせ」ルールによっては戦略戦術を普段と大きく変えないといけない)がとても面倒なので、自分は基本的に「会社の人間(それまでどういうルールで打って来たのかわからない人)と麻雀をする」という事をほとんどしない(誘われても大抵断る)。打つのは専ら雀荘(場所ごとにルールが決まっているので「擦り合わせ」が不要)である。

その点将棋はローカルルールが全くといっていいほどないのが優れた(?)ゲームである。これには日本将棋連盟」というトップ組織がしっかりしていてトップダウンがスムーズにいっている、という面もあるのかも知れない麻雀にはプロ組織が複数あってそれぞれで微妙にルールが違うので「統一ルール」が作れない、と言える)。
そんな中で唯一揉めそうなのが「トライルール」であろうか。一応説明すると「先手玉が5一(後手玉なら5九)の地点に到達したら勝ち」というルール(当然ながら「トライ」する時にその地点に相手の駒の利きがあってはいけない)。
本来(トライルールなし)なら即詰みの局面が5一(5九)を通過した為に結論が180度変わってしまうのではないか、という理由で揉める可能性がある(※2)。
しかし、前述のUNOのルールなどと比べたら圧倒的に「採用は少数派」のルールなので、特別に明記されていない限りは確認しなくても「トライルールはなし」と考えておいて問題ないと思う。
言うまでもなくプロ棋戦でトライルールは採用されていないが、もし先日の王座戦でトライルールが採用されていたら「中村太地王座」が誕生していたかも知れないわけで(※3)、もしそうなっていたら(妙なルールが原因で歴史が変わっていたら)羽生王座にとってはいい迷惑だったに違いない(笑)。


※1…これも案外知られていないルールだが、UNOの公式ルールは
「最初に誰かがあがった時点でゲーム終了」
であり、その時に他のプレイヤーが持っているカードの合計があがった人の得点となる(数字カード=表記の数字、記号カード=20点、ワイルド系・スペシャルカード=50点、で計算)。
…で、ここから更に「国際ルール」「日本ルール」とに分かれ、
国際ルール…あがれなかったプレイヤーの手持ちカードの点数はマイナス計上しなあがったプレイヤーの得点のみを合算し、一番早く「500点」に達したプレイヤーの勝利
日本ルール…あがれなかったプレイヤーの手持ちカードの点数をマイナス計上するゲーム数をあらかじめ決めておき(5ゲームが一般的)、最終的に得点の最も多いプレイヤーの勝利

…つまり、日本ルールだとUNOはゼロサムゲーム(全員の得点の合計が常に0である)になるのであり、(奨励するわけではありませんが)麻雀のように「賭博の道具」にしてしまう事が可能なのである。
他にも「最初の1枚目」に関するローカルルールや「1度にカードを複数枚出せる条件」など(ちなみに公式ルールではスペシャルカードを除きいかなる場合でも出せるカードは1枚)、UNOというのは「麻雀の次にローカルルールが多いゲーム」ではないか、と自分などは考えている。

※2…これを是正する為に「トライされてもそこから即詰みに討ち取れば勝ち」という補足ルールが採用される事がある。

※3…2013年9月18日の第61期王座戦5番勝負第2局で中村六段の玉が「トライ」。
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ここからの指し手は「▲6八銀△5八玉▲4九香(王手でない=即詰みでない)△4八歩…」なので、トライルールで判定すると中村六段の勝ちとなり(実際の対局は羽生王座の勝ち)、中村六段の3連勝(新王座誕生)になる。
この事から、必ずしも「トライの形=勝利」とは言えない(極論するとトライルールそのものに無理がある)と言えそうである。