DJカートン.mmix

それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

暗算ナンプレ?

先日の日曜日(7月14日)に「第29回詰将棋全国大会」というものが名古屋で開催された。残念ながら自分はその日普通に仕事だったので参加はかなわなかったが…
「全国大会」と聞くと全国各地から強豪が集って難解詰将棋をどれだけの時間で解けるかを競う、という感じの大会を想像される方がいるかもしれないが(そういう大会は「詰将棋解答選手権」として別に存在する)、ここで行われるのは看寿賞などの表彰や懇親会、詰将棋を使ったアトラクションなど、一言で表現するなら以前ここに書いた「会合」の全国版、といったところだろうか。
開催は毎年この時期、名古屋(東海)→東京(関東)→大阪(関西)→その他、の順に4年周期で持ち回りだそうで、30回目の記念大会(?)となる来年は東京。詰将棋パラダイスが通算700号に達するのと時期が近いので(このまま行くと2014年7月号が700号)、それに合わせたイベントを画策しているとかいないとか…(6月の詰工房でチラッと聞いた話)

その詰将棋を解く場合、駒を並べて動かして解く場合と問題図だけを見て(頭の中だけで)解く場合との2つがある。もっとも手元に盤駒がない場合は必然的に後者になるわけだが、こういう解き方の事を俗に「暗算」という事が多い(だからと言って駒を動かして解くのを「筆算」とは言わない)。
詰将棋を「読みの訓練」として考えるなら詰将棋は暗算で解くべきで(実戦では駒を動かしながら考える事はできませんから)、人によっては「詰将棋は盤駒を使って解いてはいけない」と断言する人もいるようである。
とは言え、初心者のうちは頭の中で考えようにも「頭の中の将棋盤」がまともに動いてくれないので、初めのうちは盤駒を並べて解いてそのイメージを目を通じて頭の中に入れるようにすると次第に頭の中の将棋盤が動くようになる。そうすると実戦でも頭の中で先の手を読めるようになる(=棋力の向上につながる)。

…この暗算をナンプレでやった事がある方はいるだろうか。多分ほとんどいないと思う。
その理由としてはナンプレは「ペンシルパズル」の一種、つまり問題図に答えを書き込むことで最終的な解答を得るパズルという前提なので(※1)、わざわざ暗算で解こうという発想自体が浮かばないからであろう。

そこで折角の機会なので(?)次のナンプレを暗算で解く事に挑戦してみていただきたい。ただ、全部の数字を埋める(答える)のは大変なので「★」に入る数字は何か、をお考えいただきたい。
ちなみにこの問題自体(紙上で解いた場合)の難易度はそれほど高くはないのだが…

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実際やってみると非常に難しい。確定できるマスは沢山あるのだが、書き込むことができないのでそれら全てを頭の中に記憶しないといけない(この問題の場合初期配置が32個なので最大49マス記憶する必要がある)。なのですぐにギブアップした人がほとんどではなかろうか。
個人的にはこのナンプレを暗算で解くというのは長手数(主に50手以上)の詰将棋を暗算で解くのに近いと思う。なのでナンプレを暗算で解くという行為は普通に紙上で解くのと比較して数倍~数十倍の脳活性化作用(?)がありそうな気がする。
ただ、この方法は言うまでもなく普通に解く以上に時間を要するので、よほど暇と根性のある人くらいにしかオススメできない(笑)。「ナンプレ暗算解答選手権」みたいなのがあれば暗算で解く訓練(?)にも意味があるかも知れないが…

折角なので(?)「不等号ナンプレ」と「ジョイントナンプレ」も用意してみた。滅茶苦茶暇と根性のある方(笑)は挑戦してみていただきたい。
(上のスタンダードも含めて)暗算で全部解けた(★マスの数字を全て答えた)方には粗品を贈呈、といきたいが、暗算で解いた事を証明する事ができないし、そもそも贈呈できる物がないのでプレゼントはありません(笑)。何卒御了承を。

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(※1)…「ペンシルパズル」という単語自体はニコリ社の登録商標。なのでこれに障るのを避けようとするなら「リトゥンパズル(written puzzle)」と表現する事になる。