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それって早い話「金儲けのための忖度」って事では。

バラエティナンプレを解いてみよう・2

前回の続き(?)という事で、今回は「ジョイントナンプレ」にチャレンジ。
採用(掲載)しているナンプレ誌はそれほど多くはないが、これも不等号ナンプレのように味が分かると癖になるナンプレ(?)なので、解き方を知っておいて損はない、と思う。
 
今回用いる例題はこちら。
最初は前々回にジョイントナンプレを紹介する時に用いたもので済まそうとしたのだが、コツやテクニックを説明するには不向きな問題だったので、解法を解説しやすそうな問題を新たに用意した次第。
また、今回も画像の一部が明滅する箇所があるので、体調には十分注意して閲覧していただきたい
 
イメージ 1
 
 
ここではジョイントナンプレを用いるが、「1差ナンプレ(ブロック有り)」も基本は全く同じものなので、そちらを解く場合でもこちらを参考にしていただきたい。
 
まずルールのおさらい。
・2つのマスがジョイント線でつながっている(2マス間が二重線)場合、2つのマスには連続する数字が入る。
・2つのマスがジョイント線でつながっていない(2マス間が通常線)場合、2つのマスには連続しない数字が入る。
これにナンプレの大原則(?)である各列・各段に数字が1つずつ入る、というルールを含めて解いていく。
 
このナンプレの場合、数字の代わりに平仮名やアルファベットを用いる事はギリギリ(?)可能ではある。
と言うのは、「あいうえお…」や「ABCDE…」にはれっきとした順番があるので、「あ-い」「お-か」「B-C」「H-I」と言うように連続関係を示す事が出来る。
…が、あえてそういう事をする意味はあまりなさそうなので、シンプルに数字を用いてジョイント「ナンプレ」。
 
不等号ナンプレの場合、最初に不等号の向きを元に最小数字(普通は「1」)と最大数字を探すのがセオリー(?)だったが、ジョイントナンプレの場合はそういった「最初にこれをやるべし」というセオリーがない。
そのため初期ヒントの少ない問題だとどこから手をつけるべきかわからず右往左往、なんて事もありうる。
そこで、ここでは「着目すべきポイント」を何点か解説する。これを知っておけば問題図を見て「ここは数字が確定しそうだな」といった「当たり」をつける事が出来る。
 
①ジョイントがあるマスに着目
まずは問題図の左下部分に注目。
 
イメージ 2
 
「3」が確定していてその上方向にはジョイント線が伸びている。つまり「3」の上のマスに入る可能性があるのは「2」か「4」
そのうち「4」は既に同じ列(一番上)に使われているのでアウト。よって「3」の上のマスは「2」に確定
ごく単純だがこれがジョイントナンプレの基本中の基本と言える。
 
②ジョイント線が一直線に続く箇所に着目
続いて左上部分に注目。ジョイント線で4つのマスが一直線上に続いている
 
イメージ 3
 
「4」の右にジョイント線が伸びているので、そのマスに入るのは「3」か「5」。
仮に「5」を入れたとして、その右のマスに入るのは…?
「5」とジョイントする数字は「4」か「6」だが、「4」は既に使われているので残るは「6」。
つまり、一直線上にジョイント線が続く箇所では途中で数字が折り返す事はない、というのが大事なポイントである。同様の理屈から「6」の更に右には「5」ではなく「7」が入る。
 
…が、「7」は同じ段に既に使われているので使えない。では何が悪いのか。…隣の「6」が間違い? 確かにそうだが、最初に「5」を入れた事でいくつかマスが埋まったもののその先で「詰んで」しまったので、大本の原因は出だしの「5」という事になる。故に遡って「4」の右のマスに「5」を入れることは出来ない、となる。
よって「4」の右のマスに入るのは「3」、一直線の法則から「2」と「1」が確定する。
 
③ジョイントしないマスに着目
そのまま一番上の段に注目。残る数字は「5」と「6」。
 
イメージ 4
 
同じ列に「5」か「6」があれば数字が確定するが、現時点ではそういうヒントはない。そこで既に確定しているマスからのジョイントの有無に注目する
今回の場合「7」の左方向、青い○の箇所に注目。もしここに
・ジョイント線がある場合、「7」に連続する数字が入る
・ジョイント線がない場合、「7」と連続しない数字が入る
今回の場合は後者、ジョイント線がないので「7」と連続する数字、つまり「6」を入れることは出来ない。よって「7」の隣に入るのは「5」、残ったマスに「6」が入る。
 
④「コの字ジョイント」に着目
「コの字ジョイント」は筆者の造語だが、問題図右下部分ににあるようなジョイント線がコの字形になっている箇所の事。
やや複雑な理論だがこういう形は時折見かけるため、この形に関する法則を知っていると大きな手がかり&時間短縮になるので是非とも押さえておきたい。
 
イメージ 5
 
今回の場合、「コ」の端の部分に「4」が確定している。そこでまずは「4」とジョイントしているほうのマス、つまり「4」の上のマスに注目する。先ほどは「5」を入れて詰んだので今回は試しに「3」を入れてみる。
では「3」を入れたとして、その隣のマスには何が入るか。
理論上可能性があるのは「3」と連続する「2」か「4」。そこで仮定で「4」を入れてみて、残る1つのマスを考える。「4」の下のマスに入る可能性があるのは「4」とジョイントする「3」か「5」。だが、ここで最初の「4」の左側に注目していただきたい。
青い○の箇所にジョイント線がない。つまり「4」の左のマスには「3」と「5」を入れることは出来ない。ということは先ほどの(「3」の隣の)「4」が理論上ありえない事になる。すると「3」の左のマスは「2」という事になる。
ここで覚えておきたい法則はコの字ジョイントの対角線の2マスに同じ数字を入れることは出来ないという事。今回の場合既に確定している「4」の対角線=左上のマスに「4」を入れると詰んでしまう(左下のマスに入る数字がなくなってしまう)ので、左上のマスには「4」を入れることが出来ない。
「2」が確定した事でその下のマスの候補は「1」か「3」、隣が「4」でジョイント線がない(「3」と「5」は候補から消える)ので「1」に確定する。
 
これらをまとめると、コの字ジョイント内で数字を折り返すと途中で詰んでしまうという事がわかる。
故にコの字ジョイントの4マスには連続する数字が4つ入るという法則が成り立つ。
この法則を知っていれば先ほどの「コの字ジョイントの対角線~」は必要ないので忘れて構わない(笑)。
 
…これで収まれば万事めでたしだが、賢明な読者なら既に気づかれている事があると思う。
コの字ジョイント内にある「2」だが、既に同じ段に「2」が確定しているので使えない
これが示す意味はこのコの字ジョイントに「4321」という並びは入らない、という事になる。
そうなるとこのコの字ジョイントに入る数字の組み合わせは「4567」という並び、という事で確定する。
 
…どうしてそうなるのか、という理由はこの際忘れても構わない。とにかく「コの字ジョイントの4マスには連続する数字が4つ入る」という事実を知っているだけでも大きな時間短縮になるので押さえておきたい。
例えば「コの字」の出だしが「3」だった場合、「3」-「2」-「1」-『0』がありえないので、「3」-「4」-「5」-「6」に確定する、という具合に。
 
コの字ジョイント部分が確定した事で一番上の段の「5」からジョイント線が伸びているマスが確定できる。
「5」と連続する数字は「4」か「6」、しかし先ほど同じ列に「6」が確定したので入る数字は「4」。
その「4」の右のマス(ジョイントしている)も同様の理屈で(「5」が消えて)「3」に確定する。
 
イメージ 6
 
⑤数字の組み合わせをしぼる
一番右の列に注目する。3,4,5,7は確定していて、残る数字は「1」「2」「6」。
 
イメージ 7
 
残る3マスの中にジョイント線がある。残された3つの数字の中でジョイント、つまり連続している数字は「1」と「2」。なのでジョイント線を挟む2マスに入る数字の組み合わせは「1-2」か「2-1」のどちらか、という事になる。
ここで大事なのはどちらが「1」でどちらが「2」か、ではなく、余った「6」の存在である。「1」と「2」がどちらの組み合わせになったとしても「6」は残った1つのマスに入る事になる。つまり、「1」「2」より先に「6」が確定するのである。
スタンダードナンプレに精通している方ならピンと来たかも知れないが、俗に「定員確定」と呼ばれる解法テクニックと理屈は同じである。
 
⑥入る可能性のない数字を探す
一番右の列の「1」と「2」はひとまず置いておいて、右から2列目に注目する。
「4~7」が確定していて残るは「1~3」。ジョイント線が含まれていてかつ「コの字ジョイント」の一部になっているが、その点はひとまず無視して中央のマスだけを注目してみる。
 
イメージ 8
 
注目するのはこのマスの右隣。先ほどこのマス(一番右の列「6」の下)に入るのは「1」か「2」と書いたが、それぞれの場合で隣のマス(黄色のマス)に入る可能性のある数字を考えてみる
・「1」が入る場合…「3」~「7」(「2」はジョイント線がないので入らない)
・「2」が入る場合…「4」~「7」(「1」と「3」はジョイント線がないので入らない)
 
…と書いたが、真に重要なのは「何が入るか」ではなく「何が入らないか」である(笑)。
・「1」が入る場合…「1」と「2」が入らない
・「2」が入る場合…「1」と「2」と「3」が入らない
この2つに共通しているのは「1」と「2」が入らないという部分である。つまり、隣の列の組み合わせがどちらであってもこのマスに「1」と「2」は入らない、という事になる。この理論を文章にするなら、
任意のマスに入る数字が「A」または「B」でこの2つが連続する場合、その隣の非ジョイントマスに「A」と「B」を入れることは出来ない
…となるであろうか。今回の場合、
「任意のマス=一番右の列の中央」に入る数字が「1」または「2」(この2つは連続する)なので、その隣の非ジョイントマス(黄色のマス)に「1」と「2」を入れることは出来ない
…となる(理屈としてはそれほど難しくないのだが、言葉にすると非常にややこしく感じる…)。
上記の理論から「1」と「2」は消え、「4~7」は既に確定しているので、残る「3」で確定する、という仕組みである。
 
実際のところは今回の問題でこの方法を採る必要はない
その理由は3つのマスの内一番上(黄色マスの上)のマスについて、
・その上の「4」からジョイント線が伸びていないので「3」は入らない
・「1」を入れるとその下は「2」、更にその下が「3」になるが、「2」と「3」の間にジョイント線がないので不可能
・よって上のマスには「2」が入る
・「コの字ジョイント」の法則から「2」の下は「3」(更にその下は「1」)に確定
…と、スムーズな方法(?)で数字を確定できるからである。ただ、問題によってはこの(⑥の)理論を使わないと数字が埋まらない場合もあるので、少し上級の(?)解法テクニックとして解説した次第。
 
この「3」が確定した事でいくつかのマスが確定する。
・「3」の上は(ジョイントしているので)「2」、「3」の下は「1」
・一番右の列は上から「1」「2」(逆にするとジョイント線に矛盾が発生する)
・「2」「3」の隣は「コの字ジョイント」の法則で「4」「5」が確定する
 
イメージ 9
 
以上の解法テクニックを駆使する事で残りのマスも埋める事が出来る。
 
…文章にすると非常にややこしく感じてしまうかも知れないが(自分の文章構成力のせいかも知れない…)、不等号ナンプレやジョイントナンプレはコツを掴むとスタンダードナンプレ以上に
「今自分はパズルを解いている(能が活性化している)」
という気分になれる(…とDJカートンは思う)ので、今まで解かずに放置していた方もこれを機会に不等号ナンプレ・ジョイントナンプレに挑戦してみてはどうだろう。