激しい事を言ってスッキリした(?)からたまには楽しい事を書けそうだ…と思ったが何も思い浮かばない(笑)。
最近は藤井聡太や大谷翔平のような「フィクションでもあり得ないような活躍」をする人を見かけるが、そういう意味では第73代横綱に推挙された照ノ富士関もそれに近いものがあるのかも知れない。何せ大関から序二段まで落ちた力士が横綱になるのである。一昔前だったら「そんな事は許されなかった」可能性もあったが【*1】、照ノ富士の場合怪我による陥落だから事情が全然違うわけで。…それにしても何よりすごい(と思う)のは元大関が序二段まで落ちても気持ちが切れなかった事だと思う。厳密には「気持ちが折れそうになった」事は何度もあるがそのたびに親方などが支えてくれた、という事らしいが、だとすると照ノ富士は「幸せ者」だと思う。世の中には(角界に限らず)「心を支えてくれる人」がいなかったがためにその業界を去った、という人はいくらでもいるから。…言い換えるなら「部下の心のケアができない上司(会社)は有能な人材をドブに捨てているようなもの」である。…残念ながら世の中はそういう上司(会社)の方が圧倒的に多いのだが。
「フィクションでもあり得ないような」と書いたが、以前「大関から下に落ちた後復活して横綱になった」って漫画があったな、と思い出す。まんがタイムシリーズで連載されていた「シコふんじゃえば?」という漫画。相撲部屋の娘(相撲が嫌い&家が相撲部屋である事を周りに隠している)とその周りの人物のドタバタ(?)を描いた作品だが、その相撲部屋の親方(つまり主人公の父)がそれに該当している。
綱取りがかかっていた時に車にひかれそうになった女性(後に結婚しておかみさんになる)を助けて大怪我を負い1年休んで十両に陥落するが【*2】、復帰後50連勝して(照ノ富士は復帰後下の番付で何度か負けている)横綱に、しかも現役の四股名で親方になっている&部屋を持っているので「一代年寄が認められるくらいの大横綱」になっている。ちなみに娘を何とかして力士にしようと画策したり、弟子の化粧まわしに自分の娘をデザインするというバカ親(?)だが、最終回(単行本未収録)では「娘と仲良くなってくれた友達(所謂「スー女」である)に『升席Aのチケット』をプレゼントする」という面も見せている。
…話がそれた(笑)。この作品では十両だが照ノ富士はそれよりはるかに下の序二段まで落ちている。そういう理由から照ノ富士も「フィクションでもあり得ないような活躍」だと自分は考えた次第であるが、短期間の間にこうも出てくるのは何かの凶兆なのかも知れない、とか思ったり(…多分考え過ぎ)。