I●Cの連中に対して殺意を覚える人はこの地球上に少なくとも7桁はいそうである。自分もその中の1人であるが、今この瞬間(時期)だけで言うと「SGに女子はいらん」としたり顔で宣う奴らの方に殺意を覚える。
今年はボートレースオールスターに8人の女子選手が出場したが【*1】予選通過は0だった。それを受けて前述のような「したり顔をする輩」がネット上に出没するのがこの時期の「風物詩(勿論悪い意味で)」とも言える【*2】。
彼奴等はいつからそんなに偉くなったのだろう、と思う。ボートレースオールスター(正式名称:笹川賞)はその名の通り「ファン投票」で出場選手が決まる。そしてファン投票である以上「好きな選手」に投票する人がいるのは当たり前。競馬のファン投票(宝塚記念と有馬記念)にしても「絶対出てこないであろう馬(短距離やダートが主戦場の馬、故障で休養中の馬、など)」にもたくさんの票が集まるのだから。
もしそれが気にくわないのであればネット上で喚くのではなく競走会の事務所に殴り込みに行く方がはるかに有意義(?)だと思う。ただそういう奴らに限って念願(?)が叶ってSGから女子が追放されたらされたで今度は「女性蔑視だ」と騒ぎ出す可能性が高い。…そもそもSGから女子を追放しろと言っている時点で普通に(?)女性蔑視である(事に多分気づいていない)のだが。
ちなみに7月に開催される「オーシャンカップ」には6人の女子選手が出場予定。このレースは「選考期間中のGⅠ・GⅡの優勝戦の着順点合計」で出場選手が決まる。
もう少し詳しく書くと、優勝戦の着順に応じて10・9・6・5・4・3点、GⅠ・GⅡ1節皆勤で1点、それらの着順点合計の上位52人が出場。例年のボーダーは18点前後(選考期間内に最低1度は優出が必要=「皆勤賞」の点数だけでは選考対象外になる)。
以前は「女子のGⅡ以上が女子王座決定戦しかなかった」ので女子選手の出場が非常に難しいSGであったが、今はクイーンズクライマックス、レディースオールスター、レディースチャレンジカップと女子のGⅡ以上が4つあるので出場するチャンス(着順点を稼げるレース)がかなり増えた事になる【*3】。
ただ、彼奴等はここにも噛みついてくる可能性がある。つまり「女子戦をOCの選考対象にするな」と喚きだす可能性が。…そういう事しかできない輩が我々と同じ「人間」である事がおぞましい、なんて思ってしまう。
だが実際のところ、銘柄級と走る事(=GⅠやGⅡへの斡旋)が少ない女子選手がいきなりSGに放り込まれて結果を出せ、と言われてもそれこそ「藤井聡太クラスの化け物」でもないと無理な注文だと思う(男子でも同様だろう)。今でこそ女子戦はGⅠGⅡに匹敵する売り上げがあるが、「もっと先の売上」を考えるならSGでも互角以上にやりあえる女子の育成=A1級女子のGⅠGⅡへの斡旋(GⅡはA2級も出場可能)は必須だと思う(自分以外にも同様の訴えは「心ある人」も行っているし何より女子レーサー自身が「もっと記念に斡旋して欲しい」とコメントする事もある)。いかにSG出場がステータスと言ってもいきなりSGに放り込まれて「地を這わされる(5着や6着を並べる事を「地を這う」と言う。SGは+2点とは言えオール6着だと勝率3.00である)」とA級キープにも影響が出かねない(女子戦メインの方が成績・収入ともに良かった、という結果になってしまいかねない)わけだし。
以前も書いたがGⅠ(周年記念かダイヤモンドカップ)に女子選手を10人くらい斡旋して、予選の日に「女子選手全員1号艇デー」を設けたらいろいろな意味でプラスになる(マイナス要素が見当たらない)と思う。…そもそも男女問わずA1級の選手はルール上不可能な場合(GⅠ等の優勝戦でFすると半年間GⅠ等に出場できない、など)を除いて全員をGⅠに1回以上は斡旋するルールがあってもいいのではないか(今のGⅠの斡旋状況は「同じ顔ぶればかり」でいささかつまらない)。