動画を使った所謂「リモート寄席」はいろいろな噺家が既に行っているが、「木戸銭を取るリモート寄席」はもしかしたら米朝事務所が主催する「動楽亭リモート寄席」が初めてなのかも知れない。
会場(?)はよくある(?)YouTubeではなく「Vimeo」、そして無観客ではなく「当日会場(動楽亭)で聞くこともできる」というのが大きな違いと言える(来場は事前予約制で1公演当たり30人まで)。公演は24日~28日までの7回(27日と28日は14時開演の会と19時開演の会がある)、ネット観覧の木戸銭は1公演1000円(全公演通しで5000円、というのもあった)。…文之助師匠の落語は是非現地で聞きたい、と思っても大阪ですからねぇ(笑)。そんなわけで自分は自宅でネットで落語。
…全7回の口演では27日14時の出演者(文之助、米團治)がもっとも豪華で、ここが「事実上のトリ」と言っても過言ではない?
米團治「七段目」
文之助「星野屋」
「星野屋」は元々東京の噺なので【*1】、あまり自分の得意分野(?)ではない。
落語の後は両出演者による「トークショー」。…リモート寄席の意味をよく知らずに仕事を引き受けたという文之助師匠。「米團治が米朝事務所の社長になってから仕事が減った」とぼやく文之助師匠。普段の高座のような感覚で「オフレコ」を話してしまう文之助師匠【*2】。最後に最近習いだしたという「小唄」を1曲?(単位が分からん)披露。還暦を過ぎてもなお芸域を広げようとする文之助師匠。…こういう寄席を1000円の木戸銭で見れるなら全然安いものだと思った。ましてや自分は北海道在住なので。
今回は下座の控室で鳴り物(三味線とか太鼓とか)を鳴らすところも別チャンネルで同時中継、という事も行われている。寄席の下座というのは普段目にする機会がないので、非常に珍しいものを見れたと思う。…マスクをした米輝師匠が「非常にヤバい人」のように見えてしまった(笑)。