DJカートン.mmix

その国における「クリスチャンの割合」と「国民の英語力」はほぼ正比例しているという(理由は知りません)。

エルモ囲い

今年の升田幸三賞の受賞対象がCOM、というのはやはりまともに受け入れられない人が多いようだ。確かに受賞資格はプロ棋士限定ではないとは言え【*1】、まさか「人間でない物体」が受賞する日が来るとはねぇ…

そもそも「エルモ囲い」と言ってもその原型と言える形は「昭和の時代」にはあったので「完全なelmoの独創」とは言い難い。…そんな事を言ったら升田幸三賞の大半は「過去からある戦法を洗練・熟成させたもの」と言えるのでエルモ囲いだけを論うのはさすがに不公平と言えるが。

ちなみに「昭和の時代のエルモ囲い」とは。以前も書いたような気がするが、

「舟囲いで相手に角と金を持たれた時に☖4四角~☖8八金の頓死筋を未然に防ぐ」

という意味合いがある。特に☖4四角(や☖5五角)は飛車取りに当たる可能性もある、つまり「詰めろ飛車取り」の必殺技(?)になりかねない。

もう少し詳しく書くと、昭和の時代には「対中飛車☗4六金戦法」というのがあった。文字通り右金を4六に繰り出して抑え込みを図る戦法である。…金を前線に繰り出すという事は当然取られる(何かと交換になる)可能性が高く、ひいては前述のような形が出現しやすいのであらかじめ☗7九金と寄っておく事で「必殺技(?)」を未然に防ぐ、という事である【*2】。…今では☗4六金戦法なんて誰も指さないだろうから「昭和の時代のエルモ囲い」を知っている人はほとんどいないでしょうね。

矢倉にしても一時期は「終わった」とか思われていたが最近はまた指されるようになっている。ただし相矢倉の5手目は「昭和の時代」の☗7七銀に戻っている。このように「以前指されていた形がリバイバルしている」のが(平成後期~)令和の将棋の特徴とも言える。なので6八銀・7九金という形も「遅かれ早かれ誰かが考案していた」可能性が高い。それがたまたまelmoだった、そういう事でしょう。…それにしてもこの囲いの創案者(?)がelmoというシンプルな名前だったからまだいいが、もしこれが「Hefeweizen」とか「究極幻想アルテマタヌポン」とかだったら非常に面倒な事になっていたような気がする(笑)。

ちなみに自分はエルモ囲いを何回か使った事があるが、「上手く指しこなせる気がしない(自分の棋風に合わない)」ので今はほとんど使わない…別に「COM発案の囲いだから使いたくない」というわけではない(笑)。

*1:気合の入ったファンなら御存知だろうが、過去には奨励会員やアマ強豪が受賞した事がある。

*2:…と、米長邦雄永世棋聖の「昭和の時代の著書」に書いてあった記憶がある。